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2017年09月03日15:32

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ルグリ・ガラ Aプログラム

2017/8/22火 18:30- 東京文化会館

◆『海賊』第3幕よりオダリスク
音楽:A.アダン
振付:M.ルグリ
出演:ニキーシャ・フォゴ、ナターシャ・マイヤー、芝本梨花子

◆『ライモンダ』第1幕よりアダージョ
音楽:A.グラズノフ
振付:R.ヌレエフ
出演:ニーナ・ポラコワ、ヤコブ・フェイフェルリック

◆『I have been kissed by you…』
音楽:M.リヒター
振付:H.マルティン、P.d.バナ
出演:エレナ・マルティン、パトリック・ド・バナ

◆『…Inside the Labyrinth of solitude』
音楽:T.ヴィターリ
振付:P.d.バナ
出演:ジェロー・ウィリック

◆『ラ・フィユ・マルガルデ』
音楽:F.エロルド
振付:F.アシュトン
出演:ナターシャ・マイヤー、デニス・チェリェヴィチコ

◆『マニフィカト』より
音楽:J.S.バッハ(アニュス・デイ)
振付:J.ノイマイヤー(初演:シルヴィ・ギエム、マニュエル・ルグリ)
出演:ニーナ・トノリ、ヤコブ・フェイフェルリック

◆『じゃじゃ馬馴らし』
音楽:D.ショスタコーヴィチ
振付:J.C.マイヨー
出演:オルガ・スミルノワ、セミョーン・チュージン

◆『チャイコフスキー・パ・ド・ドゥ』
音楽:P.I.チャイコフスキー
振付:G.バランシン
出演:マリアネラ・ヌニェス、ワディム・ムンタギロフ

◆『フェアウェル・ワルツ』
音楽:F.ショパン/ V.マルティノフ
振付:P.d.バナ
出演:イザベル・ゲラン、マニュエル・ルグリ

◆『ローレンシア』よりパ・ド・シス
音楽:A.クレイン
振付:V.チャブキアーニ
出演:ニキーシャ・フォゴ、デニス・チェリェヴィチコ、ナターシャ・マイヤー、
   芝本梨花子、ジェームズ・ステファン、ジェロー・ウィリック

◆『Medea』
音楽:M.リヒター
振付:P.d.バナ
出演:エレナ・マルティン、パトリック・ド・バナ

◆『アルルの女』より
音楽:G.ビゼー
振付:R.プティ
出演:イザベル・ゲラン、マニュエル・ルグリ

◆『Movements of the Soul』
音楽:バルバトューキ、K.ディクソン、M.スタイン
振付:ニキーシャ・フォゴ
出演:ニキーシャ・フォゴ

◆『Murmuration』より
音楽:E.ボッソ
振付:E.リアン
出演:ニーナ・ポラコワ、ヤコブ・フェイフェルリック、ジェームズ・ステファン

◆『海賊』第2幕よりアダージョ
音楽:L.ドリーブ
振付:M.ルグリ
出演:マリアネラ・ヌニェス、ワディム・ムンタギロフ

◆『グラン・パ・クラシック』
音楽:F.オーベール
振付:V.グゾフスキー
出演:オルガ・スミルノワ、セミョーン・チュージン

◆『Moment』
マニュエル・ルグリ ソロ (世界初演)
音楽:J.S.バッハ/F.ブゾーニ
振付:N. ホレツナ
出演:マニュエル・ルグリ
ピアノ:滝澤志野

バタバタしていてだいぶ時間が経ってしまいましたが、簡単にルグリ・ガラの感想を。私はABそれぞれ一回ずつでした。まずはAプロから。

全体的には、ルグリの、日本の観客に対するサービス精神にあふれた公演だったと思います。平日の18:30でスタート早いなーと思ってたけど終わったら22時過ぎっていうバレエフェスのガラかいというような盛りだくさんの内容。NBSのパリオペ&ロイヤルのガラに比べたらそりゃダンサーのレベルはちょっと違うけど、でも、ルグリの、若いダンサーにチャンスを与えたいという愛情も伝わってきて、とても温かい気持ちになりました。

でも、Aプロで私にとって一番印象が強かったのは、ボリショイ組とロイヤル組。ボリショイ組は、やっぱりじゃじゃ馬が白眉だったかと。北京のガラで観たばっかだったけど、日本で観た方が印象が強かったなあ。マイヨーの振付、本当に感情豊かで面白い。そして難しいことしてるのに、それを全く感じさせずストーリー性が頭に残るチュージンとスミルノワの演技はさすがでした。じゃじゃ馬、シネマで観ても面白かったけど、ぜひともライブで観たい!JAさん、次回のボリショイ来日は是非これでお願いします。グラン・パ・クラシックは、北京のときにチュージンがサポート失敗して二人の間に冷たい空気が流れてぎょっとしたのですが、今回はそんなことなく。でも北京のときのほうがチュージンはその失敗取り返そうとソロ部分は頑張ってた気がします^^;

ロイヤル組、マリアネラとワディムは、Aプロではチャイコフスキー・パ・ド・ドゥが絶品でした!単に「踊る」のではなく、そして単に「音楽を表現する」のではなく、この二人からは、音の一部になること、踊ること、二人で作品を作ってること、そういう喜びがキラキラキラキラこぼれ落ちてくるようで。マリアネラの「溜め」の作り方とか、本当に大好き!コジョカルとコボーのチャイコパドドゥも系統としては同じだったから、ロイヤル独自の表現方法なんだろうな。ロイヤルは何でも演劇的になるんですよねー。そこ好き。

ルグリは、いつまでたっても本当に体がきれいで、そして動きが美しいなぁと思いました。私のバレエ鑑賞眼は彼の影響をすごく受けていて、クラシック踊るときでもやや重心低かったり、上半身のコアがしっかりしててそれでいて柔らかくて空間の使い方が大きくて、そして音感が抜群によくて、、、そういうダンサーが好きになったのは、みんな彼が好きだったから。そういう想いで彼のmoment観てたら、ちょっと涙ぐんでしまった。彼が踊っている姿をまだ観られるのは、何と幸せなことだろうかと。momentは、ピアノの志野さんとのデュエットというかパドドゥというか、そういう作品で、二人の間にある信頼感の強さを観る方も感じることができて幸せでした。志野さんのピアノって、何というか、音がクリアでそれでいて深くて優しくて、何とも言えなく素敵。踊りもそうだけど、ピアノなんかも人柄が音に出るものなのかもしれないな。

ルグリは、他にもフェアウェル・ワルツやアルルを踊ってくれて大サービスでした。フェアウェル・ワルツは、前に観たときに大感動したのだけど、今回はmomentの方がよかったなあ。何かの役を演じるというよりは、今の彼には、本人の姿を表現する方がしっくりくるような気がしました。アルルはファランドールの手前で終わってしまって、会場がちょっとざわっとしましたね^^;

それ以外で印象に残ったのは、バナ作品のソロを踊ったジェロー・ウィリック。小柄だけど物凄い表現力!ただ、バナの振付が私にはそれほどよくは思えなくて、ダンサーの力で魅せたという感じでした。バナ作品は、AだけでなくBも含めて、私には全くピンと来なかったです、すみません。リヒターの曲で薄暗くして、ってやると、よっぽど個性がない限りみんな同じ作品に見えてしまうというワナにどっぷりはまっている感じ。

ニーナ・ポラコワの作品は、まだ粗削りだけど、どっぷり欧州な感じの他の作品達と違ってプリミティブなところがあって面白かった。赤い背景の中に、ブルーで人物が浮かび上がるっていうライティングがよかったな。彼女は踊りの面でとても才能あるダンサーのように感じました。

全ての作品の感想は書けないけど、ウィーンのダンサーはみんな姿が美しくて、正しいクラシックスタイルのテクニックを叩きこまれてる感じでしたね。まだ発展途上の人達が多くて、今後が楽しみだなと思いました。来年、ウィーン国立バレエは海賊を引っ提げて来日するってことなので、観に行かなくては!

Bプロに続く。
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