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2017年08月20日08:52

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Beijing International Ballet and Choreography Competition 4th Gala

北京国家大劇院 National Center for the Performing Arts
2017/8/12土 18:30-
2017/8/13日 18:30-

北京で行われた若手のためのバレエ&振付のコンペティション、サーシャが審査員の一員でありガラにも出演するということで観に行って参りました。北京に行くのは初めての体験です。

会場の国家大劇院(National Center for Performing Artsd)、略称NCPA。東京ドームかと思うような巨大な建造物です。
フォト


ガラは二日間あったのですが、演目の順番の書いたプログラムはありません。入手できた出演者および演目のリストから、順不同で演目の紹介と感想をば(ボリショイのダンサー以外は8/12,13とも同じ演目でした)。音楽はすべて録音音源でしたが、音響は悪くありませんでした。

◆ マリア・アイシュバルト(元シュツットガルトバレエ)&アレクサンドル・リアブコ(ハンブルク・バレエ)

・ソナタ: 振付 ウヴェ・ショルツ
音楽はラフマニノフ(何番か分かりません)。長年連れ添ったカップルが、いろんな苦難を振り返りながらも前に歩いていくみないな感じ(私の勝手な印象)の静かでとても優しい作品。マリア(アイシュバルト)と踊ってる時のサーシャは、前にバレエフェスで突然アルマンをやったときもそうだったけど、相手にとても優しい感じ。マリアはクールで深みがある演技で、昔サーシャとよく踊ってたジョエル・ブーローニュに雰囲気的に似てるところがあるなと思った。この二人の雰囲気好き。

・アダージェット: 振付 ジョン・ノイマイヤー
これは更に素晴らしかった!雰囲気的にはマーラー三番の最後に似てはいる。でも、ちょっと、求道者の男性とそれについて行く女性みたいなニュアンスがあった。マーラーがアルマに求めたのはこういうことだったのかなと思ったり。二人とも精神性が高くて、白い衣装も相まって、神が踊ってるみたいだった。彼らの作品がこのガラで一番大人っほかったけど、北京の観客はそれを感じ取れるほど成熟してないのではと心配になった。一応、ブラボーとんでてほっとしたり。人生に終わりはあるが、パートナーと歩むこの人生はとても愛おしいものだというのがこの作品にジョンが込めた、そして二人が表現しようとしたメッセージかしらね。ソナタとテーマが似てたな。

◆8/12
ニーナ・カプツォーワ&アルテム・オフチャレンコ (ボリショイ・バレエ)

・ドン・キ・ホーテ
カプツォーワとオフチャレンコのドンキは盛り上がった!やっぱボリショイのドンキはいいなあ、また全幕観たい。

◆8/12
オルガ・スミルノワ&セミョーン・チュージン (ボリショイ・バレエ)

・「じゃじゃ馬ならし」より: 振付 ジャン=クリストフ・マイヨー
これもとてもよかった。妹とその婚約者のダンスかな?マイヨーの振付はショーの要素が高くてガラ向きね。

・グラン・パ・クラシック
こちらも素晴らしかったのですが、途中サポート失敗してスミルノワが「何よ今の?!」って顔でチュージンを睨んだのが怖かったです??

◆8/13
ニーナ・カプツォーワ&セミョーン・チュージン (ボリショイ・バレエ)

・ラ・シルフィード
チュージンって何やっても完璧にこなすだけでなく、彼なりのエレガントな個性がつく!彼って顔も踊りもなんとなくルグリに似てると思いました。

◆8/13
ニーナ・カプツォーワ&アルテム・オフチャレンコ (ボリショイ・バレエ)

・「黄金時代」より「タンゴ」: 振付 グリゴローヴィチ
ヒゲつけたオフチャレンコのオジ様っぷりが素敵。

◆8/13
オルガ・スミルノワ&セミョーン・チュージン

・ダイヤモンド
ボリショイ組で一番印象的だったスミルノワとチュージンのダイヤモンド。スミルノワの高貴でクールで内省的な姿はロパ様を彷彿とさせる。もちろん、母性など追いつかない部分はあるけど、でも素晴らしかった。スミルノワを敬うようにサポートしてるのに、その美しさと釣り合う輝かしさだったチュージンに驚嘆!今までこんなの見たことない。ほんとに素晴らしいダイヤモンドでした。ルグリガラのBプロに入ってます、皆さま是非お見逃しなく!

◆8/13
オルガ・スミルノワ&アルテム・オフチャレンコ (ボリショイ・バレエ)

・くるみ割り人形: 振付 ジャン=クリストフ・マイヨー
マイヨーのくるみって初めて観ます。何ともsensualなパドドゥで、官能に目覚めるクララがテーマなのかしら。でもとても美しいパドドゥでした。スミルノワの完璧で艶っぽい演技素晴らしい。オフチャレンコは古典よりこちら系のが似合う。彼ってちょっとブラピに似てるかも。

◆マルセロ・ゴメス

・Still of King:振付 ヨルマ・エロ
凄くよかった。彼の素の素朴で可愛いところがちょっとコミカルな振付とうまくはまって、作品の可笑しさ哀しさを十二分にわからせてくれた。会場も沸いてました!

◆マルセロ・ゴメス&Zhiyao Zhang

・TRISTESSE: 振付 マルセロ・ゴメス
振付はアメリカ風なジャズダンスっぽかったけど、男性二人がわちゃわちゃ戯れてる感じがすんごい可愛い💕各々ソロ踊るときも、下手手前にいる相手のほうばっか見てるし!ゴメスに子犬のワルツって可愛くて似合いすぎる。で最後の男PDDは超絶ラブいの。これ是非日本でもやってほしい。ゴメスは日本に来るとお姉さまのサポート役ばかりで彼本来の味ある演技が観られなくてほんとに残念だ。

◆Natascha Mair, Jakob Feyferlik(ウィーン国立バレエ)

・リーズの結婚
・エスメラルダ
若いペアならではの、瑞々しいフレッシュさ。二人ともさすがルグリの教え子、テクニックがあってスタイルも美しい。まだまだ若いなーという感じで、今後表現力が育ったりしたらどんどん変わっていくんだろうな。

◆キューバ出身のAdiarys Almeida, Domitro Suarez Taras(今はフリーランスダンサーのようです)

・バヤデール(ソロルとガムザッティのパドドゥ
・パリの炎
この二人はとてもよかった。テクニックも万全なのですが、でも決して無理していなくて上体の使い方が優雅。特に男性のDomitro Suarez Tarasがよかったな。背が高くて手足が長く、見た目にも美しい。

◆Dayesi Torriente, Arian Molina Soca (ペンシルヴァニア・バレエ)

・コッペリア
・黒鳥
キューバ出身のダンサーみたい。テクニック的には申し分なく、高難度ワザをつぎつぎ繰り出してくれたんですが、この二人だけはどうもピンとこなかった。振付をこなすだけじゃなく気持ちが伝わってこないと。


鑑賞マナーが悪いと言われがちな中国、今回はどうかなと思いましたが、2012年の上海でハンブルクバレエの公演を観たときよりはマシでした。とはいえ、公演中に話をしたり、スマホを観ていたり、立ち歩いたりしている人はいます。ただ、そのときにそれを注意する人も見られたので、全体としてはいい方向に行っているのかも。あと、北京はほとんど英語が通じなくて、かなりアウェーな感じでした^^;
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