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2017年08月07日22:30

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ねんがんのスイッチを手に入れたぞ!

●ATARI2600(ビデオ出力改造済) 24000円

 発売から早5か月、品薄続きの転売屋の餌食ですっかり買えなくなってしまったニンテンドースイッチの代わりに、海外アタリ社の記念すべき自社ハード第1弾こと、ATARI2600を買ってきました。スイッチ? 本体上部に6つ(裏に2つ)あるじゃろ?

 ゾルゲ先生の「謎のゲーム魔境2」を高校の時に読んで以来、リンクス(フルカラーバカデカ高燃費携帯ゲーム機)、ジャガー(ウソが下手なんだね64ビットゲーム機)と集めてきて、ようやくATARI2600までたどり着いたよ……。

 というわけで、ここんとこ映画レビューばっかでしたが久々のゲーム話です。


【本体】

 洗濯板のような波線ボディがシャープで、本体重量は思ったより軽いが、性能を考えるともっとサイズダウンできたような気もする大きさ。なお書籍によると初期の6スイッチから、2つ裏に移動させたタイプ。

 6つのスイッチはそれぞれ「電源」「白黒/フルカラー変更」「ゲーム変更」「ゲームリセット」「難易度変更1」「難易度変更2」の6つ。ゲーム本編に関わるスイッチが3つもあるが、要はゲームウォッチやファミコンソフト初期にあった「ゲームモードA・B」を3つのスイッチに振り分けているため、「組み合わせで100パターン以上のゲームが遊べます!」というあの間違い探しみたいなゲーム調整が楽しめる。

 肝心のゲーム内容は、それこそファミコン以前のシンプルイズシンプルってゲームが大半なので、料理を食べながら適宜スパイスを振りつける感覚でスイッチをガチャガチャいじると吉。

 なお、元来海外のゲーム機なので、本当は日本で遊ぶのにちょっと工夫が必要なのだが(主にTVの周波数問題)、マニアの友・秋葉原BEEPではこういった改造本体、オーバーホールした本体が入荷する事があるので、運よく見つけたらその時の思い付きで買うと良いでしょう。買わない後悔より買う後悔だぞ!


【コントローラ】

 十字キーにボタンが世界の常識になる前のもので、四角い台座にぶっといレバーと、わざわざ台の方にボタンが取り付けられた、今のご時世じゃフライトゲーのコントローラぐらいでしか拝めないジョイスティック機構。

 正直遊びづらいの一言なのだが、右手でレバーをガチャガチャと握りつつ、左手で台を抑えつつぺちぺちボタンを叩く感覚は新鮮ちゃ新鮮。ゲーム内容云々よりも、「ゲームキャラを自分の手で確かに動かしている」という感覚がダイレクトに味わえて感慨深い。


【ゲーム】

 ファミコン以前、それもゲームウォッチレベルの簡素な内容のものがほとんど。シナリオを表現するようなテキストは当然として、オープニングもエンディングもないし、プレイ内容も「ひたすら死なないでどれだけスコアが稼げるか」の一点に尽きる。もっともロード時間なんて存在しないし、煩わしいチュートリアルもない。カートリッジを入れて電源入れて即開始。

 グラフィックもサウンドもお察しだからこそ、名の知れたタイトルはちょっとした工夫とセンスで魅力的に見えるし、ゲーム性も熱中させるものがある。幸いにもソフト1本が500〜2000円レベルで結構流通しているので、早速気になったものをあれこれ買って、以下気になったものをメモ。


・スペースインベーダー
国内より早く家庭用ゲーム機に移植された日本STGの始祖。ゲーム内容はさておき、面白いのがスイッチによる難易度変更で、自機の横幅を変えたり、自機の移動エリアを制限したり、敵味方のショット速度を変えたり、挙句1Pが動いたあと2Pに操作権が移る二人三脚モードまであったりする。ここまであれこれ弄れるインベーダーってそう無いのでは? と唸らされるATARIの奥深さを体験できる1品。

・パックマン
今も現役の黄色いアイツ。ただゲーム内容はガワだけなぞった感じで、特にゲームスタートと同時に4体の敵が一気に同じルートで追いかけてくるのは必見(待ち伏せなどの敵の行動ルーチンが分けられていない)。あと当時の本体普及台数より生産本数が多かったという豪気すぎるエピソードがステキ。

・ポールポジション
意外な移植タイトル。BGMこそないがレースゲーとして疾走感はあるし、ちゃんとスピードに合わせて滑らかにラインが流れていくのは見ていてビックリする。年代的に舐めていると思わぬ所で驚愕させられるのがレトロハードの醍醐味でもある。

・バトルゾーン
最初期の戦車ゲーにしてTPS。ガルパン2話で秋山ちゃんが遊んでいたので知名度は高いはず。ゲーム性も操作性もシンプルだけど、「とにかく死角から敵を狙い撃つ、撃たれたら死ぬ」を徹底した内容は今でも熱中させられるものがある。オリジナルだと被弾すると画面にヒビが入る超クール演出があるのだが、こっちは昔のTVよろしく画面中が砂嵐になるものになっていて、甲乙つけ難いカッコよさ。

・バザーク
固定画面のアクションシューティング。画面中にマザー2のスターマンみたいな敵(目のギョロ付きが滑らか)がゴロゴロいるので、そいつらを全滅させるか、猛攻を振り切って画面に逃れるかを繰り返すゲーム。面白いのは壁に攻撃判定があり、プレイヤーはもちろん敵も死亡判定があるのと、敵に同士討ちの概念があり、敵の斜線上にたって誤射させるテクニックが存在すること。こういうアクセントが並みのタイトルを引き立たせるのだから面白い。

・E.T.
世界で最も有名なクソゲー。映画原作という題材も考えれば「キャラゲー=地雷」を最初に立証したソフトとも言える。一定のセールス以上に大量の不良在庫を抱えた伝説のソフトで、長年語られてきた都市伝説から始まりドキュメンタリー映画1本作られるまで、話題には事欠かない作品。もちろんATARI2600を買った者としては避けて通るわけにもいかず、幸いにもジャンクセットで安価で買えた事から洗礼を受ける事となった。

説明書がないと何一つ分からないゲーム内容は、簡単にまとめると「E.T.が宇宙船に乗って帰る為、エネルギーが尽きる前に交信装置を集める」という、いわゆるおつかいゲーである。シンプルで当たり前のアタリゲーの常識から見れば、多くの段取りと明確なステージクリアが存在する複雑なゲームシステムになっていて、製作者の意欲は感じ取れる。問題は多くのプレイヤーが匙を投げた難易度なのだが……。

1・E.T.の移動速度がかなり遅く、また移動ごとにエネルギーを消費するので総じてストレス。
2・ペナルティエリアの穴の当たり判定に対し、E.T.の体がでかすぎる。またドットで判定を行うので頭が引っかかっても容赦なく引っかかる。
3・穴に落ちる度に浮遊でエネルギー消耗→戻った瞬間プレイヤーの移動方向をミスると
、また穴に落とされる。
4・おじゃまキャラのFBIや研究員が穴を無視して平気で追っかけてくるうえ、マップを切り替えても平気で追ってくる。
5・E.T.の使える超能力で、おじゃまキャラを撃退する方法がない(拠点へ強制送還させる方法はあるが、消滅できない)。ひたすら逃げ回るしかない。

ちなみに自分の場合、敵が出てこない練習モードで、攻略メモの載った同人誌片手にようやく1面クリアできたぐらいなので、これで敵が出てくる本番をやれと言われたら……思わず前かがみ。

ただ難易度はさておき、ゲーム性は原作に沿った無理のないもので(E.T.が敵を倒しまくるゲームもどうかと思うし)、タイトル画面のどアップのE.T.やメインテーマを見るに、キャラゲーとしての体裁は保てていたと思う。もう少しゲームバランスが良ければ、悲劇のタイトルから初期の名作キャラゲーになれてたかと思うと、惜しいゲームだなあとしみじみ。

また、こういったタイトルを動画で済ますのではなく、実際に自分の手で、かつ実機で触れるのも有意義な事だと思うので、ゲーマーとして一皮剥けられたかなと思いました。
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