父さんごめん 葬式代なく放置
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いつものように朝からハローワークをのぞいたが、この日もいい仕事はなかった。昨年5月下旬、東京都内に住む男性(55)が帰宅すると、84歳になる父親が布団の脇であおむけに倒れていた。慌てて脈をみたが、既に亡くなっていた。父親と2人で暮らす古びた家の和室で、男性は急に不安に襲われた。
「葬式代が払えないなんて格好が悪い」。近くに住む唯一の肉親の妹に知らすことができなかった。正社員だとうそをつき、見えを張っていたからだ。実際は日雇いのアルバイト生活で、蓄えは3万円ほど。父親の貯金もほとんどなく、13年前に病死した母親の葬儀に200万円かかったことが頭から離れなかった。
すぐに湯を沸かし、ぬれタオルで遺体は拭いたが、後は途方に暮れるだけだった。「お父さん、申し訳ない」と心の中で叫ぶだけで、日にちだけが過ぎていった。「今日こそ警察に話そう」。葛藤をよそに遺体は傷み、芳香剤を置き殺虫剤も吹きかけた。外出には和室を通らなければならない。怖くて遺体を見ないようにして過ごし、2カ月半が過ぎた。
8月のある夜。近くの定食屋でビールを飲んだ後、自宅に向かうと、誰もいるはずのない部屋から明かりが漏れていた。父親と連絡が取れないことを心配した妹が訪ねていたが、今さら顔を出せず、その場から逃げた。
昼は近くの公園などで休み、夜は寝ずに13日間過ごした。心身ともに疲れ果て一度帰宅した時だった。直後に刑事に取り囲まれ、死体遺棄容疑で逮捕された。留置場で、小学6年の夏休みに配達の仕事に付き添ったことを思い出した。紺の制服を汗でぬらしながら1日50軒も回る寡黙な父親は頼もしかった。
男性は大学卒業後に健康食品会社に就職。38歳で会社の先輩と一緒に起業したが、7年前に倒産した。収入もなく行き場も失った男性を、父親は自宅で黙って迎え入れた。その後、自宅に引きこもるようになった男性は父親に付き添われて心療内科にかかり、夜は親子で食卓を囲んだ。会話はほとんどなかったが、アルバイトに出られるまでに回復した。そんな中、父親は息を引き取った。
孫と話すのが大好きだった父親は、妹宅に顔を出すのが楽しみだった。「泊まっていけば」という妹の誘いに、「あいつ(男性)の体調が心配だ」といつも断った。警察署に面会しに来た妹からこの話を聞かされ、男性は泣き崩れた。
昨年10月、執行猶予付きの有罪判決を受けた。遺骨は妹が預かり、今秋にも母親と同じ墓に納める予定だ。
「子供を抱える妹も生活は楽じゃない」「親の葬儀は長男がするものだと思っていた」。釈明もあるが、父親を案じる妹の気持ちに気付けなかった自分が許せない。妹とは絶交していたわけではなく、ただ何となく疎遠で、無職の自分を隠したかった。
小分けした遺骨を入れた茶封筒を置く仏壇に「父さん、ごめんなさい」と毎日語りかけている。自分の弱さを認められるようになった。「できれば父が眠るお墓に入れてほしい」と明かす男性。これから妹と本音で向き合い、死後の準備を進めるつもりだ。=つづく
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高齢化がさらに進み、「多死社会」の到来が迫っている。家族関係の希薄化や貧困を背景に様変わりする弔いの現場を報告する。
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お寒い話しですよねぇ…
困窮してる人を自己責任とさらに叩くのがまた痛い。人の心が無いのかねぇ…
とは言いながら。
お父上、社会保険とか入ってなかったのかねぇ…
国民年金だったか健康保険だっかたに葬祭料っていうのが有ったはず。
実費じゃなくて30万くらいでる。
女性なんかでは出産費用なんかも健康保険からでるよね。
ウチもそろそろでね。調べた事があって。葬儀。
一般的な、会場借りて、坊主呼んで、人呼んでっていうのも有るんだけど。
直送葬って、病院から焼き場、お経だけあげて貰って、終わりっていうのがあるらしい。費用5万円くらい。
これだったらおつりもくる。
たとえ55といえど、起業までした人なんで能力がないはずないと思うんだけどね。
それが社会復帰の目もなく…
またそれを努力もしなかった、仕事なんて選ばなければなんでもある、なんて叩く訳。
弱い者いじめても自分の生活が楽になるわけじゃないのに。
そういうレベルの人はいつこういう立場になってもおかしくない側の人と思うんだけどねぇ…
いまのあちこちの選挙の自民の惨敗は、こういうところに手を差し伸べずに、景気が良くなったなんてほざいて、その実金持ちだけが、いい目見ているっていうのが解って、嫌気がさしてるんだろうとおもうんだよね。
なんてウダ話…
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