mixiユーザー(id:946351)

2017年07月31日02:36

297 view

中学で、バレー部補欠だった彼のこと

早実の清宮幸太郎選手が無人の一塁に送球エラーした――という話を聞いて、思い出したことがあるので、この機会に書き留めておきます。多分これまで、誰にも話したことも書いたこともないことです。

……などと書くとヤバそうな話かと勘違いされそうですが、全然違います。些末なことすぎて、話す機会がなかっただけです。清宮選手の送球エラーとも、あんまり共通点はないかもしれません。

中学の時に球技大会があって、クラス別にバレーボールをトーナメントかなんかでやったのですが、その時の話。

ボクのクラスにはバレー部のレギュラーがいたので、当然その彼が中心になったのですが、これが大問題だったんです。彼がサーブやスパイクをバンバン打てば勝てるので、最初のうちは勝ち進んだのですが、だんだん歯車が上手く回らなくなって、途中で敗退してしました。どうしてかと言うと、試合を重ねるごとに、チーム内(クラス内)の人間関係がガタガタになっていったからです。

例えば、ボクと彼の間にボールが飛んでくると「どけ」とか「邪魔だ」と言われる。そうすると、次からはなるべくボールに近づかないようになるわけですが、そうすると、ボクと彼の間にボールがポトンと落ちちゃって、今度は「なんで取らないんだ」と怒鳴られる。サーブやレシーブで失敗すれば、もちろん怒鳴られる。こんなことが続くと、人間関係がボロボロになってしまうので、バレー部の彼が1人で頑張ってもどうにもなりません。試合が進むごとに弱くなっていき、最後の方はエラーばっかりでボロボロでした。

その一方で、面白いと思ったのは、優勝したチーム(クラス)の様子でした。そのクラスにはバレー部のレギュラーではなくて補欠の人がいたのですが、その彼が周囲のクラスメイトにていねいに指示を与えていました。自分が前に出るのではなくて、非バレー部のクラスメイトに積極的にプレーをさせていました。チーム全体を回すことを最優先にしていて、エラーをしたクラスメイトにも「大丈夫、大丈夫」と声をかけて励ましつつ、技術的なアドバイスもしていました。

特に驚いたのは、そのバレー部補欠の彼が、途中で「疲れた」とか言って、試合から外れて、他のクラスメイトに「お前も出ろ」と出番を譲っていたこと。クラスの人数はバレーボールの人数よりも多いから、メンバーの入れ替えは必須なんですが、バレー部の選手がベンチに引っ込むなんてことは、普通はあり得ないし、ボクのクラスのバレー部レギュラーはずっと出ずっぱりでした。(^^;;

優勝クラスのバレー部補欠は、1人で熱くなっていたボクのクラスのバレー部レギュラーとは好対照だったんですが、そういうクラスが最終的に優勝したわけです。中学生のボクはその光景を見ながら、世の中ってこういう風に動くのか……などと考えたんだと思います。

その数年後、高校でも球技大会があって、やはりクラス別のバレーボールをやったのですが、不思議なことに、そこでも中学時代と同じような光景を目にしました。

こっちのことはよく覚えていないのですが、やはりボクのクラスは途中で敗退して、勝ち残ったクラスの試合を見ていたんだと思います。そこでも、優勝したクラスのプレーを見て、中学時代の優勝クラスと同じような印象を受けました。「これって中学の球技大会で見たのと同じ光景だ」と思ったのをよく覚えています。そのクラスにバレー部の人がいたのかどうかはよくわかりません。ただ、キャプテン風の生徒が、他のクラスメイトを盛り立てるようにプレーをしていて、怒鳴りながらプレーしていたボクのクラスとは雰囲気が大違いでした。(^^ゞ

中学生や高校生にバレーボールのような団体競技をやらせると、必ず熱くなる生徒が出てくるし、怒鳴る声が飛び交うことも珍しくないと思います。ボクが在籍していたクラスも、特に仲が悪かったわけではなくて、人間関係もごく平均的だったと思います。優勝しなかった他のクラスもプレー中の雰囲気は五十歩百歩だったはずです。だからこそ、優勝した2つのクラスに共通する雰囲気があったことに、重要な意味(教訓?)があるんだと思えてならないです。

そういえば……、これを書いていて、野村克也が以前こんなことを言っていたのを思い出しました。――プロ野球に入ってくる選手は、高校や大学では4番でピッチャーなど、花形選手だった人が多い。自分が中心なのが当たり前だと思っていて、チームプレーの大切さがわかっていない。だから、まず最初に、プロの世界に入ったらアマチュア時代の意識は通用しないことを叩き込まないといけない、と。

――それにしても、中学でバレー部補欠だった彼は、現在はどんな大人になってんるでしょうね〜。同じクラスになることもなかったし、名前も忘れてしまいましたが(そもそも知らないままだったのかもしれない)、その時の彼の姿や表情は今でも目に焼き付いています。


4 0

コメント

mixiユーザー

ログインしてコメントを確認・投稿する