たったの停職処分

美深署前副署長、停職１カ月　窃盗容疑　別の店でも万引か
07/20 05:00

　美深署副署長（当時）が名寄市内のホームセンターで日用品を万引したとして、２日に現行犯逮捕された事件で、名寄署は１９日、窃盗の疑いで、前副署長の室田裕二容疑者（５８）を送検した。逮捕後、釈放し任意で調べていた。道警は同日、室田容疑者を停職１カ月の懲戒処分とした。道警によると、過去１０年間で道内で副署長が逮捕され、処分を受けたのは初めて。

　道警監察官室によると、室田容疑者は事件直前の２日午前１０時ごろ、名寄市内のスーパーで肉や魚など食品１１点（４千円相当）を万引した疑いが持たれていることも新たに判明。同容疑者がホームセンターの事件で逮捕された際、所持品からホームセンターとは別の未会計の食品が見つかった。監察官室は、店側が被害届を出していないことから、立件を見送ったとしている。

　送検容疑は２日午前１０時３５分ごろ、名寄市徳田のホームセンターで、白髪染めなど日用品７点（２６２５円相当）を盗んだ疑い。同容疑者は「生活費を少しでも浮かせたかった」と供述している。当時、室田容疑者は休みで、上川管内美深町の自宅官舎から自家用車で名寄市の同店を訪れていた。

　山尾博司監察官室長は「幹部警察官による重大事案であり、道民の皆さまに深くおわび申し上げる。綱紀粛正を徹底し、信頼回復に努める」とのコメントを出した。同容疑者は３日付で副署長の役職を解かれ、２０日付で依願退職する。

後任の美深署副署長には同日付で、交通部交通捜査課の古高禎則課長補佐を充てる。