mixiユーザー(id:5457438)

2017年07月20日11:37

97 view

富山立山どんなとこ その3 帰峰

今回の立山行もコマクサさんが誘ってくれた。
3年前の白山もコマクサさんが誘ってくれた。
その時、山友だちの山伏君と同行する予定だったが、デング熱が話題の時に熱を出し、医者には違うと言われたけど伝染させては大変と辞退となり、コマクサさんをがっかりさせてしまった。
なぜって、1300年前に白山を開山した山伏の大先輩の泰澄大師が修行した転法輪の巌へ、山伏君を案内したかったのに叶わなかったからだ。
そのわずか1カ月後、彼は黒部川下の廊下から帰らぬ人となってしまった。
フォト
(黒部ダム)

あれから三年、またどこか一緒に登りたいねとコマクサさんが誘ってくれた。そして選んでくれた山が霊峰立山。えっと思ったよ。縁を感じたよ。
私は最近、改めて山岳信仰などの本を読みあさっている。その中で、山伏が亡くなることを「帰峰」ということを知った。瞬時に思った。あいつをどこかの峰に帰そうと。
その直後にコマクサさんから、立山に決めたと連絡が入ったのだった。

私は彼の家族から小石を預かり、それをザックにを忍ばせて立山に登った。山頂の雄山神社でお祓いなんて普段ならしないのに、迷いなくそれを受けた。足元には小石が敷き詰められており、願い事が書かれた石もたくさんあった。でも、彼の帰峰はここではないと感じた。
フォト
(山頂の雄山神社)

それがどこか、私にはイメージがあった。そして大汝山山頂へと急いだ。
フォト


同行の三人にも一緒に行動してほしいという思いもあったが、一人で探した。なぜって彼は人のためなら何でもするのに、自分のためは辞退してしまう性格。照れ笑いしながら「いいよ〜やめてよ〜」という声が聞こえるようだったからだ。
山頂から十mほど下がった剱岳が右手に見える所に、これだと思える岩を見つけた。剱岳は彼と一緒に登ろうと三度計画し、三度とも台風などで行けず仕舞いになってしまった山である。
しかし小石を単に岩の上に置いたのでは風雨や雪に落とされてしまう。
すると苔のような高山植物が目につき、さわってみるとふかふかしている。ここなら新芽が出て花が咲いたら剱岳は見えなくなるかもしれないけれど、秋にはまた見えるという変化が味わえるだろう。そこに置くと、あたかも安心したかのように、そして昔からそうしているかのように自然に見えた。
フォト


私は手を合わせ、覚えたての般若心経を唱えた。その時に限って剱岳の山頂にガスがかかった。うん、これでいいんだ。なぜかそう思った。
フォト


その3は湿った話でごめんなさい。 
富山立山どんなとこ、まだまだ続くよ!



6 8

コメント

mixiユーザー

ログインしてコメントを確認・投稿する