試験やら仕事やらで完全にサボりまくってたデュエル話ですが、
明後日、デュエル友達が来るということでようやく続きを書きました。
先月、続きはどうしたと突かれたのでちょっとこの1カ月で頑張りましたよ。
大分、前の話なので前話を張っておきます
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1958948125&owner_id=5259603
軽くあらすじを。
大邪神アバターmikoに対し、遊星はスターダストとジャンク・ウォリアーでユニオン・アタックをするが攻撃の無力化で防がれてしまった。
遊星 LP370 手札×0 場 スターダスト、ジャンク・ウォリアー 伏せ×1
バクラ LP230 手札×0 場 アバターmiko 伏せ×0
そして続きはバクラのターンから始まります。
取り敢えず、この話で決着します!
「招かれざる決闘者」 その54
「俺はカードを1枚伏せてターンエンドだ。」
遊星 LP 370 手札×0
劣勢になった遊星がカードを伏せてターンを終了する。その表情にはまだ余裕があり、バクラは即座にこの伏せカードが強力なものだと察知する。
「俺様のターン!」
バクラ LP 230 手札×0→1
「さて、反撃と行くか。まあ未子の2回攻撃を防ぐ手段なんざそうねえと思うが、取り敢えずその罠は外しておくか。速攻魔法『サイクロン』!お前の伏せカードを破壊してやるぜ!」
巨大な竜巻が遊星の伏せカードを吹き飛ばす。これで遊星の手が潰えたかに見えたが、遊星は焦る様子を見せず、むしろ笑っていた。
「残念だったな!俺が仕掛けていたのはミラクル・シンクロ・フュージョン!セットされたこのカードが破壊された時、俺はカードを1枚ドローする!」
ミラクル・シンクロ・フュージョンのカードが破壊されたことで淡い光が遊星を包み込む。これで遊星は1枚ドローできる。これはバクラにとっては痛恨のプレイングミスだ。
遊星 手札×0→1
「ちっ!ダミーか!だが、未子の攻撃をこれで防げなくなったわけだ!行くぞ!バトルだ!」
1枚のドローを許してしまったが、まだバクラが優勢であることには変わらない。若干の焦りの色を見せながらもバクラは未子に叫んだ。
「行くぜ!未子!」
「準備OK!いつでも行けるよ!」
凄まじい咆哮と共に未子は攻撃の準備を整える。
「さあ、未子!スターダスト・ドラゴンに攻撃だ!」
「そうは行かない!墓地から超電磁タートルの効果発動!」
「何!?」
突如、遊星の墓地から機械仕掛けの亀形のロボットが現れる。
超電磁タートル
機械族 光属性 ★4
「超電磁タートル」の効果はデュエル中に1度しか使用できない。 (1):相手バトルフェイズに墓地のこのカードを除外して発動できる。 そのバトルフェイズを終了する。
攻撃力 0 守備力 1800
「墓地のこのカードを除外することでこのバトルフェイズを終了させる!!」
亀形のロボットは電磁波によるシールドを作り上げる。このシールドは一切の攻撃を受け付けない鉄壁の防御で、このターンの攻撃を完全に封じることができる。バトルフェイズ自体を終了させるのでたとえ神であってもこの効果は防げない。
超電磁タートル 墓地から除外 バトル終了
「ふん、バトル自体を封じるカードか。まだそんなカードを持ってやがったか。だが、もう未子の攻撃を防ぐ手段はねえだろう。」
「くっ・・・」
バクラの言う通り遊星は完全な防御を見せた。だが、守るだけでは勝つことはできない。攻めの一手を未だに持てない遊星に焦りの色が隠せない。
「ハハハ!!所詮はその場しのぎってわけだ。どうせもう何もできねえんだ。さっさとサレンダーした方が良いぜ。ターンエンド!」
バクラ LP 230 手札×0
遊星は自分のデッキを見つめて考えていた。愛姫とのデュエルで得た力、それを最大限に引き出すことができれば勝てる。
「アバターを倒す手段・・・たった一つだけ残っている。」
「あん?この状況でまだ勝つ手段があるって言うのか?」
「ある!」
「へえ、そうかい。だが、てめえの顔を見る限りそう簡単にできることじゃねえよな。」
「ああ、確率的に言えば奇跡と言って良い。だが、それでも俺は諦めない!俺のターン!!」
遊星 LP 370 手札×1→2
「よし!来てくれたか!」
ドローカードを確認した遊星は思わず声を上げた。今、遊星のデッキに残っていたたった1枚のキーカードを遊星は引き当てたのだ!
「俺はチューナーモンスター『ターボ・シンクロン』を召喚!!」
ターボ・シンクロン
機械族 風属性 ★1
(1):このカードが攻撃表示モンスターに攻撃宣言した時に発動できる。 攻撃対象モンスターを守備表示にする。 (2):このカードの攻撃で自分が戦闘ダメージを受けた時に発動できる。 受けた戦闘ダメージの数値以下の攻撃力のモンスター1体を手札から特殊召喚する。
攻撃力 100 守備力 500
「ターボ・シンクロンだと!?そんな雑魚で・・・はっ!まさか、これは!?」
遊星が召喚したのはレベル1のチューナーモンスター。このレベルに重大な意味が込められている。遊星の場には2体のシンクロモンスター、そしてレベル1のチューナー。そこから導き出せるのは
「シューティング・クェーサー・ドラゴンか!?ハッハッハ!!Dホイール無しでリミットオーバーアクセルシンクロをするつもりか!そうだとしてもたとえシューティング・クェーサー・ドラゴンで邪神アバターである未子は倒せねえ!!」
「それはどうかな?」
「何?」
「見せてやるぜ!行くぞ!!墓地のレベル・スティーラーの効果!スターダスト・ドラゴンのレベルを1下げ、このカードを墓地から特殊召喚する!!」
スターダスト・ドラゴンが持つ星を食らい、墓地から天道虫が現れる。
スターダスト・ドラゴン ★7→★6
レベル・スティーラー 守備力 600 ★1 墓地から特殊召喚
「レベル1レベル・スティーラーにレベル1ターボ・シンクロンをチューニング!!」
ターボ・シンクロンが1つの星となり光の輪を作り出す。その輪にレベル・スティーラーがくぐり抜ける。
「集いし夢の結晶が新たな進化の扉を開く、光差す道となれ!!」
★1+★1=★2
「シンクロ召喚!!現れよ!聖なる進化の光、シンクロチューナー『エンジェル・シンクロン』!!」
エンジェル・シンクロン 遊星オリジナル
機械族 神属性 ★2
チューナー+チューナー以外のモンスター1体
(1):このカードを素材としてシンクロ召喚したモンスターは以下のいずれかの効果を得る。
・シンクロ召喚時、すべての墓地からモンスターカード1体を選択しそのカード名を得る。
・シンクロ召喚時、墓地のモンスター1体を除外しその攻撃力分、攻撃力・守備力をアップする。
(2):★10以上のシンクロモンスターをシンクロ召喚する場合、そのモンスターは幻神獣族・神属性として扱う。
攻撃力 0 守備力 0
そこに現れたのは神々しい光をまとった天使の羽を持つロボット。金色の髪を持つ人型のロボットは祈りを捧げるように目を閉じ、両手を合わせている。本物の天使のようなそのロボットは見るものすべてを圧倒する神々しさを持っていた。これこそが遊星が愛姫との儀式によって得た最高の力だ。
ターボ・シンクロン シンクロ素材
レベル・スティーラー シンクロ素材
エンジェル・シンクロン ★2 攻撃力 0
「エンジェル・シンクロンだと!?」
「あれは聖天使のカード!バクラ、これってヤバいんじゃないかな?」
さすがの未子も天使のロボットの姿を見て狼狽え始める。自身が最高神であるとは言え、目の前のそれは自分の力を凌駕する力を持っている気がしてならないのだ。だが、この状況でバクラは心底楽しそうに笑っていた。
「は!面白え!未子、お前が強いか奴の聖天使が強いか勝負してやろうじゃねえか!さあ、来やがれ!!」
「スターダスト・ドラゴンのレベルを1下げ、墓地からレベル・スティーラーを特殊召喚!」
再び優勢がスターダスト・ドラゴンのレベルを下げに来る。これでレベル調整が完了し、3体のシンクロモンスターの合計レベルが12となる。
スターダスト・ドラゴン ★6→★5
レベル・スティーラー 特殊召喚
「これで役者は揃った!!レベル5シンクロモンスター、ジャンク・ウォリアーとスターダスト・ドラゴンにレベル2シンクロチューナー、エンジェル・シンクロンをチューニング!!」
エンジェル・シンクロンが2つ七色に光る輪となり、その輪を2体のシンクロモンスターがくぐり抜けていく。
「やはりリミットオーバーアクセルシンクロか!だが、Dホイール無しでそれができるのかよ!?」
その頃、上空では2人のデュエルを愛姫と雪鏡が見守っていた。雪鏡は遊星を見てふと愛姫に尋ねた。
「・・・愛姫とのデュエルでアクセルシンクロはできるようになった。でも、リミットオーバーまで行けるの?」
「大丈夫だよ!遊星のお兄さんなら行けるよ!」
「・・・そうね。」
愛姫の儀式は非情に過酷なものだった。それを乗り越えた遊星ならこのシンクロも成功させるはず。2人には確信があった。2人が下に目をやると遊星はやはりやってのけたのだ。
「はあああああ!!!」
「相当量の負荷、普通の人間ならとっくに木っ端微塵になるくらいの負荷だよ。」
「けっ!なかなかやるじゃねえか、面白え!」
遊星の凄まじい力にバクラも未子も思わず笑っていた。自分たちは負けるかもしれない。それなのにこんなに清々しい気持ちなのが不思議だ。
「見えた!!これが俺たちの絆の力だ!!リミットオーバーアクセルシンクロ!!」
★5+★5+★2=★12
「進化の光、シューティング・クェーサー・ドラゴン!!」
神々しい光に包まれて現れたのは遊星の切り札で最強のモンスター、シューティング・クェーサー・ドラゴンだ。
「これが限界を超えたリミットオーバーアクセルシンクロか、だが、どんな強力なモンスターを召喚しようと邪神アバターである未子には勝てねえ!!さあ、未子!!奴のドラゴンを写し取れ!!」
「OK!!アバターチェンジ!!」
未子がSINスターダスト・ドラゴンの姿を解き、シューティング・クェーサー・ドラゴンの姿を写し取ろうとした。だが、未子はシューティング・クェーサー・ドラゴンの姿を写し取ることができなかった。
「・・・あれ?アバターチェンジ!!」
不思議に思い、もう一度試みるがやはりシューティング・クェーサー・ドラゴンになることができない。当然、未子の攻撃力も上がっていない。
「どうした、未子!攻撃力が上がってねえぞ!!」
「おかしいよ!あいつをコピーできない!」
「何!?どう言うことだ!?まさか!」
「きっと聖天使の力が・・・」
慌てる二人に遊星が言った。
「その通りだ。エンジェル・シンクロンの効果!!このカードを素材として召喚されたモンスターに墓地に眠るモンスター1体のカード名を与えることができる!俺はお前の墓地の邪神アバターの名前をシューティング・クェーサー・ドラゴンに与えた!!」
バクラの墓地には大邪神アバターを召喚した際、オーバーレイユニットとなっていた邪神アバターを使用したことで邪神アバターのカードが眠っていた。それを今度は遊星がコピーしたのだ。名前を奪われる、ほとんどの場面で特に意味のない効果だが邪神アバターに対してだけはそれは絶望的な意味を持つことになる。
「邪神アバターの名前を・・・と言うことはルール上邪神アバターである未子は邪神アバター自体をコピーできねえ!!」
「そうだ!コピーができなければお前の大邪神アバターmikoは攻撃力を上げることはできない!!」
「くっ!?」
カード名としては大邪神アバターmikoもシューティング・クェーサー・ドラゴンも「邪神アバター」として扱われる。アバターのコピー能力は「邪神アバターを除く」という制約があるため、大邪神アバターmikoは今のシューティング・クェーサー・ドラゴンをコピーできず、攻撃力は強化されたスターダスト・ドラゴンの攻撃力3300+10%、3630のままだ。
「バクラ・・・ダメだ。詰みだよ。」
手札も伏せカードも無い。しかもエンジェル・シンクロンの効果で三幻神と同等となったシューティング・クェーサー・ドラゴンの攻撃を防ぐ手段は無かった。
「バトル!邪神アバターの名を得たシューティング・クェーサー・ドラゴンよ!大邪神アバターmikoに攻撃!!ダークネス・クリエイション・バースト!!」
シューティング・クェーサー・ドラゴンがその口にエネルギーを溜め、最大級の破壊光線をSINスターダスト・ドラゴンの姿をした未子に放った。
「ぐわあああ!!」
「うわあああ!!」
成す術も無く未子はその攻撃によって吹き飛び、元の未子の姿となって倒れた。その衝撃はバクラをも捉え、2人は仲良く後方へと吹き飛ばされて倒れた。不動遊星の逆転勝利だ。
シューティング・クェーサー・ドラゴン(邪神アバター) 攻撃力 4000
大邪神アバターmiko 攻撃力 3630 戦闘破壊 戦闘ダメージ 370
バクラ LP 270→0
勝者 不動遊星
「よし!俺の勝ちだ!!」
・・・・・
無事、遊星が勝ちました!
書き始めた当初、バクラvs遊星がやりたかったんですよ。
最後までどっちを勝たせようか悩んでましたが、遊星の勝利にしました!
仕事とかいろいろ忙しいんですが、時間があったらぼちぼちまた何か書きたいと思います。
ここまで読んでくれた方、ありがとうございました!
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