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2017年07月07日19:19

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ガンダムまでは祭りの前、エヴァが祭りのクライマックス、ハルヒ以降は祭りのあと。

小学校の図工で、娘が
七夕飾りらしきものを作ってきた。

「あしがはやくなりたい」

フォト

娘にはこの言葉を送ろう・・・

「偶然とは、努力した人に
運命が架けてくれる橋である」

(映画『猟奇的な彼女』より)


今日は七夕。
七夕と言えば『涼宮ハルヒの憂鬱』。

そしてハルヒと言えば、
韓国映画『猟奇的な彼女』から
設定をパクった疑惑がある。

『猟奇的な彼女』
小説 1999年-
映画 2001年(日本公開2003年1月)
・暴力的でハチャメチャな言動のツンデレ黒髪ヒロインが、「死にたいの?」などという物騒なセリフを吐きながら、「キョヌ」という名前の大人しい男を散々振り回す話。
・七夕伝説がモチーフで、そこに「未来人」も絡んでくるメインストーリー。
・ヒロインの本名は秘密のまま、明かされない。
・ヒロインはキョヌとまだ親しくないうちから無理やりコーヒー代をおごらせる。
・ヒロインは未来人やUFOを信じている。
・ヒロインは映画を作りたくて脚本を書いており、キョヌは彼女の脚本読みに付き合わされる。
・ヒロインはキョヌと一緒にスカッシュ(壁打ちテニス)や剣道などのスポーツをやりたがる。
・ヒロインは自分に願望実現能力があると信じている。

『涼宮ハルヒの憂鬱』
小説 2003年6月- 
アニメ 2006年
『猟奇的な彼女』
小説 1999年-
映画 2001年(日本公開2003年1月)
・暴力的で破天荒な言動のツンデレ黒髪ヒロイン・涼宮ハルヒが、「来ないと死刑だから!」などという物騒なセリフを吐きながら、「キョン」というあだ名の大人しい男を散々振り回す話。
・七夕伝説がモチーフで、そこに「未来人」も絡んでくるメインストーリー。
・キョンの本名は秘密のまま、明かされない。
・ハルヒはキョンとまだ親しくないうちから無理やり喫茶店代をおごらせる。
・ハルヒは宇宙人や未来人や超能力者に会いたがっている。
・ハルヒは映画を作りたくて脚本を書き、キョンは彼女の映画作りに付き合わされる
・ハルヒはキョンと一緒に野球などのスポーツをやりたがる。
・ハルヒには願望実現能力がある。

フォト


『猟奇的な彼女』の映画が
日本で公開された5か月後に、
『涼宮ハルヒの憂鬱』の小説が発表されていた!

ここまで基本設定に一致点が多いと、
さすがに「パクリ疑惑」じたいは
もはや擁護不可能だろうと私は思う。

「偶然」の一言で済ませるのはムリがある。

萌えアニメのヒロインなのにハルヒが
黒髪だったのは一体なぜかという問題も、
単純に『猟奇』を深い考えもなしに
そのまんま移植していたと考えたら、
スッキリ辻褄が合う(笑)


そもそも、「キョヌ」견우 とは
韓国語で牽牛(彦星)の意味であって、
『猟奇的な彼女』 の原作者キム・ホシクが
本作をパソコン通信で連載していた当時の
ペンネーム「キョヌ74」から取っているから、
『猟奇的な彼女』は、当初から「七夕伝説」を
骨子として構想された物語であることが
スムーズに理解できる作品となっている。

一方、ハルヒの「七夕」設定のほうは、
よくよく考えてみると、
ハルヒとキョンの思い出の日が
「七夕」でなければならない必然性が、
何もない(笑)

・・・これらの事実は、ここ10年くらい、
ネットの一部では根強く指摘されてきたことだが、

深夜アニメも韓流も両方観る人は少なかったから
なかなか定説として定着するに至らなかったし、
いまだに日本語Wikipediaなどにも載ってないし、
ハルヒの小説を書いた谷川流が
盗作疑惑の釈明で記者会見する事態も起きてない。

しかし、これは憶測だが、当初は適当な時期を見て
『ハルヒ』は『猟奇』からヒントを得たことを
明かす予定があったのではないだろうか?と
思われるフシがある。

というのも、「ハルヒ」のアニメ第1話冒頭に
男子トイレと女子トイレの絵を大写しして
”ボーイ・ミーツ・ガール”を暗示するという、
いささか違和感の残るシーンが出てくる。

これは明らかに、『猟奇的な彼女』の名場面、
2人が高校時代の制服に着替えて
ワールドカップ競技場前駅の
男子トイレと女子トイレから出てくるシーンの、
オマージュとして示した場面だったのだろう。

アニメ開始後、予想を超える
ハルヒ人気の爆発に加えて、
1期放映当時は誰も『猟奇的な彼女』との
類似性を指摘する人が出てこなかったから、
そのままズルズルと、
言い出しにくくなってしまったのでは
ないだろうか?

私も一介のハルヒファンなので、
『猟奇』パクリ疑惑の一事を以って
ハルヒシリーズの価値を全否定する気はない。

そもそも創作において
いままで全く存在しなかった斬新な形式、
完全なオリジナリティを備えた作品というものは
きわめて稀にしか存在しえない。

『猟奇的な彼女』だって、前述のとおり
「七夕伝説」のストーリーを下敷きにしている。

先行作品を模倣しながらも
それなりに「努力」をして、
一定のユニークネスを発揮しているならば、
それは十分に、優れた作品として評価するに足る。

たとえパクリ要素があったとしても
それだけで頭ごなしに
拒否反応を起こすのではなく、
どこかに面白い部分があったならば
そこは「面白い」と
素直に楽しめばいいじゃないか、
というのが私のスタンスだ。

特に『ハルヒ』は、『猟奇的な彼女』のみならず
もともと、さまざまな過去の小説や
映画・漫画・アニメの名作から
テンプレを切り貼りして構成された、
コラージュ的な作品だったのではなかったか。

ガンダムまでは「祭りの前」、
エヴァが「祭りのクライマックス」、
ハルヒ以降はしょせん、「祭りのあと」である。

いま、ここで私たち日本人が
『猟奇的な彼女』と『ハルヒ』の関係について
きちんと知っておくことは、
決して『ハルヒ』の意義を貶めるものではなく、
むしろ、その作品世界の奥行きの広さを
再認識することに繋がるものだと、
私は堅く信じる。

猟奇的な彼女 [DVD]
http://mixi.jp/view_item.pl?reviewer_id=336558&id=1585158

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