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2017年06月20日10:55

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漫画「かむろば村へ」(いがらしみきお)

いがらしみきおの漫画とは比較的付き合いが長い

まだ日本橋に仕事の場があったころ
よくいく喫茶店においてあった漫画雑誌で
いがらしみきおの4コマ漫画を見た

画面の構成がシンプルで
エロネタの漫画だったが
とても気に入っていた

その後「ぼのぼの」というラッコを主人公にしたストーリーマンガを見たが
これはそれほど好きにならなかった
というか
「ぼのぼの」の持つ毒の部分を見ようとしない世間の評価が気に入らなかった

主人公のキャラクターとしての愛らしさにばかり人気が集中していた
「そこじゃねえだろ!」という思いがあった

去年
「ジヌよさらば〜かむろば村へ〜」という映画を観た
松尾スズキ監督の映画だ

これは面白い(松尾スズキらしいという意味で)映画だった

原作を調べようと思ってWikipediaを見ると
「いがらしみきお」の名前が出てきた

主人公の高見武晴は「お金恐怖症」に罹った
元銀行員の青年で
「闇金ウシジマくん」の正反対の側にいるオトコだ

高見は「お金を遣わずに生きていこう」と
ナニもないド田舎の「かむろば村」に住み着くのだが
いくらナニもないド田舎といったってカネを遣わずに
人間は生きてはいけない

その「生きづらさ」をいがらしみきおは毒のあるやり方で描く

物語は単純だ
「かむろば村では必ず問題は解決する 本人が望んだかたちで解決するかどうかは別だが」という不文律で動く

解らないことは「なかぬっさん」という神さまが操っていることになっている
こういうズルい「逃げ方」がド田舎の遣り方で
それ以上の説明はない

よく練られた漫画で
引き込まれる
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