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2017年06月15日04:21

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車輌でダメなら地上設備で対応は?

■長崎新幹線フリーゲージ断念の方向 安全性や費用ネック
(朝日新聞デジタル - 06月14日 09:12)
http://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=168&from=diary&id=4619629

FGT(Free Gage Train)確かにこれは夢も浪漫もある。[鉄]ものとしてはその実現を期待したくもある。
しかし…素人目にもその技術的な課題の克服が大変なのは容易に分かる。現時点では無理と判断されても一概に責められない。

海外では成功例もあるではないか。何故日本で出来ないのか?
と仰る向きもあろう。確かにロシア〜中国やスペイン〜フランスの事例はある。

しかしロシア〜中国の直通は車体を持ち上げ台車を交換している。これには当然時間がかかる。勿論1両ずつなんて悠長なことはできないから編成単位で一気にジャッキアップするとして…それ自体は技術的には不可能ではないがその時車内に乗客がいたままジャッキアップ出来るか?となるとまず不可能だろう。ジャッキアップ中は電源も切れるだろうからエアコンどころか照明も点かなくなる。そんな車内に取り残されたらたとえ10分以内に終わったとしても乗客は不安になるだろうし第一安全性の観点で国交省が許可すまい。一旦全員下車して…え?それじゃ乗換りゃ済むじゃんか!

て―ことでこれはボツ!

スペイン〜フランスの所謂Targoは車輪が車軸に嵌ったままスライドして行く。これはジャッキアップせず専用の区間を低速走行で可能だから乗客は乗ったままで出来る。

じゃあ何故それを採用しない?しかしそうは問屋が卸さない。
Targoの車輛は客車(動力無しのトレーラー)でありスペインとフランス其々の機関車が牽引する。機関車はそれぞれの国の規格に合わせてある。

何故日本でそう言うことができないのか?実はロシアにせよスペインにせよ、線路の幅は国際標準軌よりさらに広い。1575mm位ある(国際標準軌=我が国では新幹線や一部民鉄で採用=は1435mm)。そして軌間変更車輛はいずれも客車即ち動力を持たないトレーラーだ。翻って本邦の場合新幹線は国際標準軌でも、在来線は1067mmの狭軌(別名Cape Gageとも)でありFGT車輛は所謂電車。即ち軌間変更される台車は動力を持つ台車だ。モーターやギアを偽装する必要がある。しかも新幹線車両同等以上の性能が要求されるにもかかわらず、許されるスペースは在来線車輌のそれと同じとあってはモーターの開発すら大変な作業になる。簡単には行かない。

さて、車輛での対応が困難となるとでは地上設備側ではどうなるだろう?
標準軌と狭軌、1435:1067。三線軌道も一つの手である。少なくとも新幹線車輛を[こまち]・[つばさ]等の規格にすれば在来線への乗り入れは可能になる。

或いはいっそのこと軌道中心線を揃えた四線軌道ってのはどうだろうか?もっとも…(1435-1067)/2=184、即ち18cm 4mmの間に軌条(レール)が収まるか?特殊断面軌条となるとその開発も大変だろうが、軌道中心線を揃えることができれば駅ホームや橋梁・隧道などは改修不要である。

或は軌間は1435mmにする代わりにローカル列車や貨物列車の車輛をFGT化するか?時速200キロ以上の高速域での安全性の確保が難しくても、では時速130キロ以下だったら?或はせいぜい時速110キロ程度までだったら実用性があるなら可能性は皆無ではない。

関係各位には是非ご一考を期するものである。

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