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2017年06月13日22:51

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ボリショイ・バレエ ジゼル

2017年6月4日(日) 19:00 東京文化会館

音楽:アドルフ・アダン
振付:ジャン・コラーリ、ジュール・ペロー、マリウス・プティパ
改訂振付:ユーリー・グリゴローヴィチ
台本:テオフィル・ゴーチエ、ジュール・アンリ・ヴェルノワ・ド・サン=ジョルジュ
美術:シモン・ヴィルサラーゼ

指揮:パーヴェル・ソローキン
管弦楽:ボリショイ劇場管弦楽団

ジゼル(村娘):スヴェトラーナ・ザハーロワ
アルブレヒト伯爵:デニス・ロヂキン
ベルト(ジゼルの母):アンナ・アントローポワ
バチルド(アルブレヒトの婚約者):ヴェラ・ボリセンコワ
クールランド公爵(バチルドの父):アレクセイ・ロパレーヴィチ
ウィルフリード(公爵の小姓):イワン・アレクセーエフ
ハンス(森番):ヴィタリー・ビクティミロフ
ミルタ(ウィリの女王):ユリア・ステパノワ
2人のウィリ:ヴィクトリア・ヤクシェワ
       アナ・トゥラザシヴィリ
ペザント・パ・ド・ドゥ:アルトゥール・ムクルトチャン
            マルガリータ・シュライネル


感想が前後していますが、私のボリショイ祭りの初日はザハロワのジゼルでした。

この日会場入りするとチケットのもぎりのところに何故かレッドカーペットが。そして会場内にはスーツのおじ様がたくさんいて、一階席後方の扉はカーテンがひかれいて入れない。一体何事?と思ったら、この日は安倍首相が招待されていて、なんとRUSSIAN SEASONというロシアの文化を紹介するイベントのオープニングを祝うために開演前に彼のスピーチが。幸いなことに短めにしてくれましたが、バレエに来て政治家のスピーチを聞いたのは初めての経験です。さすがボリショイ、政治と近いところにあるんだなと実感させてくれました。

さて、肝心のバレエの方。ザハロワ様、流石でした。観終わって一番に思ったのは、彼女は本当にプロフェッショナルだなぁということ。あの体型とテクニックを維持するために、もちろん天から恵まれたものはあるとは思いますが、それでも年齢を考えると相当ストイックな努力をしているのでは、と思います。

ザハロワのジゼルは、2015年3月に彼女がボッレと共に東京バレエ団に客演したときのを見て大感動した覚えがあります。今回その期待を胸に観に行ったのですが、パートナーのせいかなあ、演技の面でそこまでではなかった。でも、あの長い手足をしなやかに使った美しい動きは、クラシックバレエの世界の最高傑作のひとつであることに間違いありません。

相手役のロヂキン。むかーし、バヤデールの奴隷の役で観たときと比べると体もしっかりしているなと思いました。ザハ様に対するリフトもサポートも全く危なげない。上手いしきれいだし、、、でも、時々コントみたいに見える演技に、思わず客席でぷっと吹き出しそうになってしまった^^; まだ若いから仕方ないかな、次回はもっと大人になったところを見せてね!

気になったダンサーは、踊らないけどバチルド役のボリセンコワ。この人、超絶美人で、白鳥でも女王役をやってましたけど、思わずオペラグラスで彼女の顔に見入ってしまった。あと、ペザンドパドドゥの女性ダンサー、シュライネルも可愛くて上手くて印象的でした。あ、ハンスも森番にしちゃ垢抜けたすらっとしたイケメンで、ハンスでもよかったんじゃないの?って思ったりも。

さて、驚愕したのはオケ。あのジゼルを、ものすごいスピードでかっ飛ばすんです!ジゼルはもっと抒情性のある作品だと思っていたのに、レコードを早回しされてる感覚で、えええええ!って思いました。ダンサーもあのスピードでよく踊れるものよ。白鳥も速かったから、ボリショイは全体的にスピーディーに演奏するのが常なんでしょうね。でも、オケ、おロシアらしいメリハリはっきりした演奏でとてもよかったです。

そうそう、指揮者を見てて分かったんですけど、ここは結構ダンサーに合わせてオケがリズムを変えるんですね。特に主役級のソロやパドドゥを見てると、ダンサーは自分のリズムで動き、音がそれに合わせるって感じがしました。私の馴染みのハンブルクは、音に合わせろっていう方針らしいので、その逆なのが面白かった。
何となく、音楽性が高いなって思う瞬間が少なかったのはそういうことなのかな。

自分のためのメモとして、私が大感激した、2015年3月のザハロワ×ボッレのジゼルの感想へのリンクを。
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1939928223&owner_id=2438654
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