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2017年06月03日22:25

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私は航空機には詳しくないが

海軍の零戦、陸軍の一戦くらいなら一応名前くらいは知っている。

零戦は第二次世界大戦前半(1939-1942頃)において世界で最も優れた格闘性能を有した戦闘機で、
また単座戦闘機としてはきわめて長大な航続距離を持ち、多様な作戦に投入されたと聞く。

同時に、その格闘性能実現のために施した極端な軽量化のために耐久力は低く、
また急上昇が得意なのに比して急降下が苦手だということもあり、
対策され尽くした後にはかなりの苦戦を強いられたとも聞く。

最後は少なくない数が特攻機として運用されたとも。



こういったことは後の技術者にいろいろな技術的教訓をもたらしたのだろうが、
政治的な教訓としては、既にさんざん言われていることだが体力的に優れた敵に喧嘩を挑んではいけないということだろうか。

日独のような枢軸国は英米の物量に押しつぶされたという表現を目にすることがあるが、
零戦の勝利と敗北とは単純な軍事的物量のみが日本の敗因ではないことを示唆しているように思う。

というのは、米国は対日戦の途中でも新たな発動機を開発、
それを軸に次々と新鋭機を投入して兵器の性能面でも日本軍を圧倒して行ったと聞く。
一方、経済的孤立や米軍の無制限潜水艦作戦などによって経済的に困窮した日本では、
零戦の後継機の開発も捗らず、大戦末期まで旧式化した零戦に頼らざるを得なかった様子。

このことや、熟練搭乗員の喪失によって大戦後半には未熟な搭乗員までも最前線に引っ張り出さねばならなかったことは、戦況が劣悪な状況では単に兵力や士気、生産面のみならず、技術や技量の向上, 刷新までも大いに障害されるということを示唆しているのだろう。


それでも国力において相手を圧倒していたり、相手が孤立しているのに対しこちらには支援国がいっぱいついていたりという場合ならば、相手の体力切れを待つことで巻き返す目もあるかもしれない。
だが当時の日本は孤立していた上、国力においてはむしろ米国に圧倒されており、
そういった巻き返しを期待できる状況ではなかっただろうと思う。



国際的に孤立した場合、経済的に困窮し、戦争に踏み切らざるを得なくなる場合がある。
しかし国際的に孤立しては(長期の)戦争はできず、それは敗北への道である。



……今となっては当たり前のことかな?
まあいいや。



■日本人操縦の零戦、東京湾で里帰り飛行 エアレースで
(朝日新聞デジタル - 06月03日 19:03)
http://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=168&from=diary&id=4603795
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