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2017年05月07日22:06

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【映画】 名探偵ホームズ 「風の谷のナウシカ」併映版 【☆3.9】

※記憶保持が主目的の為ネタバレ全く自重していませんので、今後観る予定のある方は読まないことをお薦めします。
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【名探偵ホームズ 「風の谷のナウシカ」併映版】 (DVD)
1984年
総合評価 3.8 → ☆3.9

「シナリオ」 (1.0) … 3 → 3
「演出全般」 (1.2) … 4 → 4.8
「心理効果」 (1.5) … 4 → 6
「視覚効果」 (1.1) … 5 → 6.6
「音響効果」 (0.9) … 3 → 2.7
「教養/啓発」 (0.8) … 3 → 2.4
「俳優/声優」 (0.7) … 4 → 2.8
「独創性」 (0.8) … 4 → 3.2
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【ストーリー】
「青い紅玉」
モリアーティ達が変な飛行機で陽動しつつ宝石を盗むがその直後にスリに奪われる。表沙汰にしたくない宝石店はホームズに奪還を依頼。ホームズ達は偶然スリのメス犬と知り合い、モリアーティ達から保護する。

「海底の財宝」
ライサンダー大佐が海底で財宝を発見。同時に海軍で部品の当難事件が相次ぎ双子の兄弟のライサンダー司令官がホームズを拉致して犯人を捕まえようとする。犯人はモリアーティで、潜水艦を作って大佐の財宝を奪おうとしていた。ややこしい。
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≪キーワード≫
邦画 アニメ

【魅力】
・アニメーション
・声優
・和む

【不満】
・OPが無い
・EDがイマイチ
・著作権の関係で登場犬物の呼称が変

【印象に残ったシーン・台詞】
テムズ河の砲撃シーン。
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【少し突っ込んだ感想】
ジブリ以前の宮崎駿の作品。キャラクターが全て犬人間なのは著作元のイタリアの要望によるもの。原作要素は半分ぐらい宮崎駿のオリジナルに置き換えられている。駿を始めとするスタジオの人達の色々な実験的演出が採用されているので、作品によってテイストに差があるものの、躍動感から職人達のテンションがそのまま伝わってくるようで楽しい。洗練されているとは言い難いし、色々問題を抱えた作品ではあるものの、今となっては再現不可能な魅力を秘める日本アニメ黄金時代初期に咲いた徒花と言えるだろう。

登場キャラクター全般が魅力的に描かれていて、ホームズが犬なのにイケメン過ぎるし、ハドソン夫人も美人。犬なのに。悪役のボスに道化役2人を付けるタイムボカンシリーズな設定が安定して面白い。個人的にジブリのどの作品よりも本作の絵柄が好きなので、おそらく駿の書く犬人間が好きなのだろう。映像特典でキャラクターの造形の練り込みが紹介されるが、正直最初の絵柄はイマイチ過ぎるものの、吟味を重ねた完成版のホームズは非の打ち所が無い出来だと思う。やはり天才とは正しい努力の仕方を知っている人の事なのだろう。


【蛇足】
著作権の「戦時加算」を失念していたために、キャラクターの呼称を上書きで吹き替える羽目になったらしく不自然な部分があるし、呼称自体しっくりこないのが残念。あと一年ずらせば抵触しなかったのに…弘法も筆の誤りと言ったところか。尤も、当時のメンバーは才能は豊富だったものの、法的関連の熟練者は不足していた感がある。


【蛇足2】
OPとEDでダカーポの曲が聴けないのは残念。体感的に魅力が半減した気がする。


【蛇足3】
映像特典で、宮崎駿の当時の信念を聞くにあたり、如何にトトロあたりから初心を忘れて暴走してしまったかが推測される。色々あったんだろうけど、残念。
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