mixiユーザー(id:33775481)

2017年05月07日10:29

107 view

【映画】 I AM YOUR FATHER/アイ・アム・ユア・ファーザー  【☆3.0】

※記憶保持が主目的の為ネタバレ全く自重していませんので、今後観る予定のある方は読まないことをお薦めします。
**********
【I AM YOUR FATHER/アイ・アム・ユア・ファーザー 】 (Theatre)
2017年
総合評価 3.0 → ☆3.0

「シナリオ」 (1.0) … 2 → 2
「演出全般」 (1.2) … 3 → 3.6
「心理効果」 (1.5) … 3 → 4.5
「視覚効果」 (1.1) … 3 → 3.3
「音響効果」 (0.9) … 2 → 1.8
「教養/啓発」 (0.8) … 4 → 3.2
「俳優/声優」 (0.7) … 3 → 2.1
「独創性」 (0.8) … 4 → 3.2
**********
【ストーリー】
旧三作でダースベイダーの中身だったものの、素顔をさらけ出すシーンで役を差し替えられた、声まで吹き替えられた上にルーカスフィルムと絶縁状態になり、公式イベント出禁まで喰らってる俳優プラウズに同情したファンが、プラウズを使って「あのシーン」を撮り直そうとするドキュメンタリー映画。
**********
≪キーワード≫
洋画 アメリカ

【魅力】
・SW関連の教養
・教訓になる

【不満】
・特に無し

【印象に残ったシーン・台詞】
特に無し
**********
【少し突っ込んだ感想】
実写映画で最も知名度が高いキャラクターと言っても過言ではないベイダー卿の中の人の話。例え顔は見せずとも、中身に入っていたと言うだけで、俳優としては最大級の名誉に思える。

が、しかし当の本人は実質的にその名誉を奪われていると主張。本人の愚痴めいた回想が序盤に入るが、自分の声を使わせてもらえず声優に吹き替えをさせたり、EP6収録時には監督に無視されて、本人の目の前で代わりのスタントマンにベイダーをやらせていたらしい。しかも、その収録自体、本人には伏せられていて、彼が撮影を知ったのはマスコミからの情報によるものだった。なんと非道いことを…と思うかもしれないが、よくよく話を聞くと、本人にも十分非がありそう。

声に関しては、プラウズの西武訛りが原因らしいけど、あの完璧なベイダー卿の声を実現した作品に対して、イチャモンをつける余地は無い。そもそも彼は身長と筋肉でベイダー役に選ばれたようなモノだから、監督からしてみたら「なに調子に乗ってんだこのゴリラは…」と思ってしまったのかもしれない。そして、これが一番の問題だけど、彼はEP4上映後に、EP5の血縁ネタをマスコミに仄めかしてしまった。これはかなりやっちゃいけないレベルのネタバレで、しかも当時空前絶後のブームが巻き起こっていたSWだったので(だからこそマスコミが狙ったのだろうけど)、ルーカスの怒りは半端じゃなかったことは想像がつく。

更にダメ押しで、今度はEP5上映後に、EP6のベイダー卿死亡のネタまでリークしてしまったとのことで、流石にルーカスも呼び出して説教して、プラウズが干される事に。尤もこれはマスコミの巧妙な嘘で、本当は別のリーク源がいたのだけど、前科のあるプラウズに罪をなすりつけて丸く収めようとしたとのことらしい。要するに、冤罪。リーク先のマスコミの当時を知る(という)社員の証言により、この作品を持ってプラウズの汚名は返上されたと言って良いかもしれない。

しかし、未だルーカスフィルムからの出禁は続いている。もはや当時の事情を知る者もほとんどいないだろうから出禁解除もされないだろうし、そもそもする必要性も会社側としてはあまり無いのだろう。ルーカス自身の鶴の一声であっさり解除される程度の制約だとは思うけど、やはりルーカス自身、その必要性もあまり感じて無いのかもしれないし、例え墓に入っても最初の情報漏えいを許す気が無いようにも思えるし、世界最高のSF映画にケチを付けた者の罰としては妥当と言えるのかもしれない。



【蛇足】
補足すると、プラウズはアクションも喋りも苦手だけど、その体躯と佇まいにより、ベイダーの魅力を際立たせた事は否定できないし、特定の分野に関しては一流の水準の役者だったのだろう。「時計じかけのオレンジ」に出てきたマッチョの人、と言えばピンとくる人もいるだろう。キューブリックはプラウズの魅力を最大限引き出していたと私見。あの超一流の名作の中でもまったく遜色のない存在感を発している。
また、朴訥な人柄が好感をもたれるようで、未だに根強いファンは多く、今回の映画の企画も彼等の献身的(?)な活動の結果によるもの。


【蛇足2】
ちなみに、「あのシーン」の撮り直し版は本作では観れない。大人の事情によるものだろう。プラウズとベイダーマスクを同じ映像に映すことすら禁じられているらしい。その点、本作ではうまいことベイダーの「シルエット」を活用して、法の目をかいくぐった演出を実現していたと思う。色々考えさせられる映画だ。
**********
8 0

コメント

mixiユーザー

ログインしてコメントを確認・投稿する