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2017年05月05日08:24

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『ばく』と、高野慎三著『つげ義春1968』

淑子エピソードを投稿した時、中津川氏より
「読んでみたい」とのコメントを頂き、それではと
「束」を作ってお貸しした。
オマケをつくった。

多分、年代的につげ義春さんも楽しんで頂ける。
『ばく』二冊とつげ関連本のセット、これは人生を
50年以上生きてきたからこそ味わえるセットだと思ってのオマケ貸し。

『ばく』最終号一号前のつげさんの作品。
このギリギリ感。
最終号末尾の執筆作家陣のコメント群の寝耳に水の狼狽。
その当時の顛末が語られている高野慎三著『つげ義春1968』
当時目にした雑誌『ばく』を、よりリアルに読んで頂ける。そう思ってのものでした。

『富士山』は全国で自殺者が多発していた頃に出たのかな?
作者の祈りが籠ってます。私も祈りを込めて
淑子に読んでもらったら、全てのエピソードが突き刺さり
頭痛を起こしたそうでした。
重い本の束に救いの一冊のつもり(ホントか?!って思われるかもですがホントです)
で須藤洋平著『みちのく鉄砲店』を入れました。
*
『ばく』最終号の作家コメント欄
大人の目で読むと本当に味わい深い。
たまたまタイミングよく発表出来てたから、
それが無くなったって、まぁ元の生活に戻るだけさ感の人。
寝耳に水で狼狽する人や、そんな事もあるだろう。と諦念する人。
その中で、林静一氏のコメントは素と公のはざまでかなり
正直な気持ちが記されている。当時の急に告げられた空気。
林氏の作家としてのプライドや諸々、本当に諸々の感情が汲み取れて
凄いものになっている。
「『ばく』の柱を、つげさんだけに荷わすのではなく、
自分も、もう一本の柱になる(なれる)つもりで頑張って来た」
 という意味のコメント、
つげ義春「だけ」と「それ以外」と切り捨てられた悔しさ絞り出すようなコメント。
つげ義春だけのために本を作っていた感の高野慎三氏。
(高野慎三著『つげ義春1968』を読んで初めてわかった)
しかし、「それ以外」の作家たちにも個々の、
それぞれが生きてきた、生きていく人生がある。
高野氏も気持ちはいたいほどわかる。
「それ以外」になった人の気持ちも。
どちらの気持ちもわかりすぎるくらいわかるので本当に味わい深い。
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