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2017年04月18日10:29

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「警察ドラマの描き方」

TBSの旧東芝日曜劇場枠で先週から「小さな巨人」という警察ドラマを放映している

警察ドラマだから
ストーリーの中心は犯罪捜査なんだが
このドラマの主軸は警視庁と所轄(犯罪現場の警察署)の対立を描くことのようだ

警察ドラマの典型例として
この本庁と所轄の対立構造というのは
それほど珍しいものではない

「事件は会議室で起きているのではない!」という名ゼリフでおなじみの「踊る大捜査線」でも
イヤというほど本庁と所轄の対立が描かれているし
「隠蔽捜査」でも部分的に描かれている

横山秀夫の「ロクヨン」では直接的に本庁が介入してくることはないが
「本庁のお偉いさんの視察」という暗黙の圧力が捜査員にのしかかる

上下関係が微妙な軋轢を生むという構図は
確かにハナシとしては面白いが
それが捜査の妨げになったり
保身や出世のために使われるというストーリーは
観ていて必ずしも気分はよくない

警察ドラマでは
あしざまに描かれる組織としては
本庁のほかに「公安警察」もある

公安警察は昭和に育った人間にしてみれば
マジで「胡散臭い」存在で
それだけにリアリティをかんじるのだが
ときとして「犯罪集団」のように描かれるので
もう胡散臭いどころの存在ではない

最近では
「交番のおまわりさん」ですら
悪に加担するドラマもあるので
時代の趨勢によって「善良な警察官」というドラマは少なくなりつつある

北海道警察の内幕を描いた「日本でいちばん悪い奴ら」は
実際の悪徳刑事を元にした映画だが
そのハチャメチャぶりはとても現実のものとは思えない

原作になった「恥さらし 北海道警 悪徳刑事の告白」を読んだが
本庁VS所轄が問題だなどといっているのは
まだまだ平和である

現実社会の警察官には
想像を絶するような悪党がいて
横領や強姦どころか殺人までしてしまうのもいる

さすがにそこまでやった警察官を描いてしまっては
もはやシャレにならないドラマになってしまうし
観ていて気持ちよくならないから
そういうものはドラマ化しないのだ


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