2017年4月
上野駅の明正堂をのぞいたら、「暗黒神話」豪華装丁版があった。
「こんなの出てたんだ。3500円もするのか、うーん。」
と迷ったが、ふらふらっと買ってしまった。
さながらアートマンとして導かれる武の如し、気が付いたら本を手にレジにいた次第。
初めて読んだのは小6だったか。
すごい衝撃を受けて、十代はたびたび読み返したものだ。
あいかわずド凄い!
一章読み終えるたびに、知恵熱がでそうになり、本を置いて気持ちを落ち着かせる。
すさまじい情報量と、奇跡のような構成力。
すべての出来事が有機的につながる不思議な感覚、世界観。
読後の感覚、余韻が果てしなく続く。
その余韻は、今も、今も続いている。
すごかった。
愚かにも僕は、旧版との目立った違いに気付かず、ぼーっと読み終えてしまった。
こちらのサイトによると、100ページも加筆されているとのこと。
http://azanaerunawano5to4.hatenablog.com/entry/2017/03/20/214105
言われてみればそうだ。
考古学的な見識について、詳細な解説が加えられていた。
興味深い解説で作品の理解が深まり、良かったが、もしかしたら旧版には、旧版の良さがあるかもしれない。
ずばっと本質だけ読者に投げつける感じ。
小6の自分は、「よく分からないけど、なんか凄い。」と思っていて、個々のエピソードの背後にいろんな事がいっぱい詰まってることを本能的に感じ取っていた。
それが一層の魅力につながっていたように思う。
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