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2017年04月04日12:05

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◆ JRと私鉄の競合10区間、便利なのはどっちか  安さと速さと快適さを徹底比較

◆ JRと私鉄の競合10区間、便利なのはどっちか  安さと速さと快適さを徹底比較

【東洋経済オンライン】 2016. 03/07
野田 隆:旅行作家




 大都市圏では、JRと民鉄の路線が競合し、しのぎを削っている区間が多々ある。

実際に利用する時は、どちらが便利なのか、お得なのか、快適に乗車できるのか、様々な面から比較してみたいと思う。

なお、運賃については通常料金でのきっぷ購入時での比較とし、ICカード料金や青春18きっぷなどのお得きっぷの使用は考慮していない。





● 東京〜横浜間、ベストはどれだ


★ 1) JRだけで複数ルートの東京〜横浜



 まずは、首都圏からみていこう。

東京駅周辺から横浜まで出かける時は、どの路線に乗ったらよいだろう。



 定番は、東京駅からのJR乗車、とくに東海道本線である。

もっとも、丸の内側から乗るとなると、混雑したコンコースをかなり歩くことになるから、丸の内側地下の横須賀線に乗ってもいい。

横浜駅までの乗車時間は東海道本線よりも6分ほど長いけれど、コンコースを歩く時間を考慮すれば、気になるほど遅くはない。



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東京〜横浜間はJRと京急+都営浅草線が競合する(写真:Yokokaru/PIXTA)



 上野東京ライン開業後、東海道本線の普通電車は、昼間に関しては東京駅始発ではなくなったので座れる確率が少なくなったのがつらいところだ。

ゆったり過ごすには、グリーン車利用も考えていいかもしれない。



 東海道新幹線に新横浜まで乗るのは、新横浜駅周辺に所用があるなら別だが、横浜駅までのアクセスを考えると、在来線利用よりも時間がかかることもあるのでおススメしない。



 品川と横浜間だったら、JRと京急はほぼ互角の競争だが、東京駅周辺からならどうだろう。

京急と直通する都営地下鉄利用で考えてみよう。



 東京駅周辺にある都営線の駅は、宝町と大手町だ。

八重洲側から横浜に向かうなら都営浅草線の宝町駅利用で、直通の快特乗車で31分。

丸の内側からだと、大手町から都営三田線に乗り、三田で浅草線に乗り換えて横浜へ向かう。



 時間に多少の余裕があるなら、浅草線と京急を直通運転している快特を待たず、とりあえず泉岳寺駅まで行き、泉岳寺始発の快特に乗るのがおススメだ。

品川駅からは混むけれど、泉岳寺駅発車時点では空いている。

クロスシートの車内は快適で、20分程、旅行気分が味わえる。



JR東海道本線 東京⇒横浜 25分、470円

JR横須賀線 東京⇒横浜 31分、470円

JR京浜東北線 東京⇒横浜 39分、470円

都営浅草線&京急快特 宝町⇒泉岳寺⇒横浜 31分、530円

都営三田線など 大手町⇒三田⇒泉岳寺⇒横浜 31分(乗換時間は含まず)、530円

   (2016. 03/07現在)



★ 2) 安さか快適さか?池袋駅〜横浜駅


 23区内の北西部に位置する池袋駅から横浜駅に向かう場合を考えてみよう。

地下鉄副都心線と東急東横線がつながって便利にはなったが、混雑は大変なものだ。



 このルートでは、JR湘南新宿ラインと比べてみる。

まずは、「副都心線+東横線」ルート。

東横線内が特急となる電車で39分、470円。

一方、湘南新宿ラインは特快で36分、普通電車で40分、640円。

JRの方が運賃は高いが、グリーン車が連結されているので、快適さを求めるなら、JRだろうか。

どちらも昼間でも混みあっている。




★ 3)新宿〜川越間、速さなら「JR+私鉄」

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川越には西武新宿線の特急「小江戸号」も使える


 新宿から埼玉県の川越へ向かう鉄道ルートは3つ。

簡単なのは、JR埼京線の川越線直通川越行きに乗ることだ。

乗り換えなしで、54分、760円。

ところが、池袋で東武東上線に乗り換えると、急行なら池袋から31分。

お値段は470円、池袋までのJR運賃を加えても630円と安くなる。



 もっとも、安さなら西武新宿駅から西武新宿線の本川越行き急行利用で500円。

ただし、急行といっても途中の田無駅からは各駅停車なのでまどろっこしく1時間を越えてしまう。

それだったら、特急券420円を払って特急小江戸号に乗りたい。

本川越まで45分で快適なミニトリップが楽しめる。

但し、西武新宿駅、本川越駅ともにJRの駅とは離れていることに注意したい。



埼京線&東上線急行(池袋乗換)    5+31分、160+470円

西武新宿⇒本川越(西武新宿線小江戸号) 45分、500+420円

西武新宿⇒本川越(西武新宿線急行)   61分、500円

   (2016. 03/07現在)





● 空港アクセス、最大のライバルは・・・



★ 4)成田空港へのルート

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京成上野〜成田空港間の速さなら京成スカイライナーだが、首都圏各地からの便があるのはJRの成田エクスプレスだ



 成田空港への空港アクセス特急としては、JRの成田エクスプレス(NEX)と京成電鉄のスカイライナーが有名である。

NEXは東京駅から成田空港駅まで約55分、3020円。

スカイライナーは京成上野駅から成田空港駅まで約43分、2470円。

この数字だけから見ると、速さでも値段でも京成に軍配があがる。



 けれども、それぞれの列車に乗るためのアクセスを考慮すると、必ずしも京成圧勝ではない。

京成に乗るためには、京成上野もしくは日暮里まで行かねばならない。

一方、NEXは東京駅始発ではなく、池袋、新宿始発、大船、横浜始発、中には横須賀始発や中央線高尾始発もあるので、大きな荷物を持った海外旅行客には喜ばれるだろう。

多くの路線網を持つJRならではの対抗策だ。



 安くあげたいなら、追加料金不要の都営浅草線から直通するアクセス特急もある(新橋駅から1330円)。

しかし、一番の大敵はバスではないだろうか。

京成バスの東京駅八重洲口発成田空港行きは、最短60分、予約料金900円、当日の現金払いなら1000円という格安料金で人気となっている。




★ 5)外国人に大人気の高尾へ

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高尾山へは京王線が圧勝だ



 日帰り温泉もでき話題の高尾へ。

新宿駅からだと、JR中央線特別快速あるいは京王線特急の2ルートがある。

中央線特快は、40分、550円、京王線特急なら45分、360円で値段は京王線の勝ち。

中央線は若干速いようだが、高尾山へ行くなら京王線に乗り換えて高尾山口駅へ行くことになるから京王の圧勝であろう。



 数年後に予定されている中央線グリーン車導入で快適性が高まれば、情勢は変化するかもしれない。




★ 6)豊橋〜名古屋間、速いのは新幹線だが・・・


 話を名古屋圏へ移そう。

愛知県内の豊橋から名古屋へ移動するなら、JRと名鉄が競っている。

まず、速さなら東海道新幹線。

こだま自由席利用で、24分、2300円だ。

一方、東海道本線の新快速を利用すると50分(快速は55分)、1320円。

列車本数は、新幹線が1時間2ないし3本、在来線新快速と快速を合わせると1時間4本。

使いやすいのは在来線であろう。



 これに反して、名鉄は快速特急50分、特急で53分、1110円。

快速特急と特急合わせて1時間4本あるから、名鉄の勝ちだろう。

360円のミューチケットを買えば2両つながっている特別車に乗れ、快適性もある。





● 時代とともに変わる競争の勝者は・・・



★ 7)名阪間の争いの今

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名古屋〜大阪間は近鉄特急アーバンライナーが根強い人気を誇る



 半世紀以上前には名阪(名古屋と大阪)間のメインルートのひとつだったJR関西本線は完全に脱落し、ナンバーワンルートだった近鉄も東海道新幹線開業で首位の座を譲り渡した。

歴史と共に移りゆく競争は今どうなっているか?



 やはり時間では東海道新幹線の圧勝だろう。

「のぞみ」で49分、6560円。

それでは面白くないので、新幹線を使わないJR利用を考えると、名古屋から米原まで特急「しらさぎ」を使い、米原からは新快速に乗る。

この方法だと、2時間半ほどかかるけれど、5050円(指定席利用)と少し節約になる。

1日1往復走っていた「しなの」大阪行きは、2016年3月のダイヤ改正で廃止。

残念だ。



 近鉄特急アーバンライナーは、名古屋駅から大阪難波駅まで2時間少々かかり、4260円。

所要時間では新幹線に太刀打ちできないけれど、快適さと料金、大阪ミナミまで乗り換えなしで行けるメリットは捨てがたく、根強い人気がある。




★ 8)三つ巴の戦い、大阪〜京都間

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大阪〜京都間は昔から私鉄各社とJRが競争を繰り広げてきた。
京阪電車は2階建ての特急が売りだ



 話を関西圏に移そう。

京阪神のうち、大阪と京都の間は、JR、阪急、京阪の三つ巴の戦いが昔から続いている。

ルートを大阪のビジネス街本町・淀屋橋あたりから京都のビジネス街烏丸御池への移動に絞って考えてみよう。



 まずはJRから。

新幹線利用と在来線の新快速利用が考えられるけれど、乗り換えを含めたトータルな時間で考えるとあまり違わず、1時間弱。

ならば、梅田まで御堂筋線、大阪駅から新快速、京都駅からは地下鉄烏丸線に乗って950円である。



 阪急京都線特急利用なら、御堂筋線、阪急京都線で烏丸下車。

律儀に地下鉄に乗りかえるか、目的地によっては歩くかだが、烏丸下車までは580円で済む。



 淀屋橋駅から京阪特急利用なら、三条駅まで52分、410円。

烏丸御池まで地下鉄東西線に乗ると、620円である。

実際の目的地によって、三者を使い分けるのがいいと思う。





● 関空アクセスは車両で選べ!


★ 9)関西空港へのアクセス


 大阪の中心部から関西空港への移動はどうするか?

空港アクセス特急としては、JRの「はるか」と南海の「ラピート」がしのぎを削っている。

京都や新大阪からなら「はるか」がおススメだが、本町・淀屋橋あたりから関空へ向かう時はどうだろうか?



 まずは「はるか」利用。

御堂筋線で天王寺へ出て乗り換えることになる。

1950円だが、特別料金不要の関空快速なら地下鉄運賃込みで1300円。



 一方の南海ラピート。

なんば乗換で1610円と「はるか」よりも安くなる。

空港急行利用なら1100円。

アクセス特急の所要時間は、ほぼ互角。

運賃のみで利用可能な電車を含め選ぶといいだろう。

あとは車両に対する好みの問題か。




★ 10)JR特急も使える大阪〜姫路間

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大阪〜姫路間はJRのほかに阪神・山陽電鉄の直通特急がある



 最後に、大阪から姫路への移動を比べてみた。

まずは山陽新幹線。「のぞみ」なら新大阪から僅か30分。

大阪から新大阪までの在来線を含めると3220円。

大阪駅から新快速で姫路へ向かうと、ほぼ1時間、1490円である。



 なお、大阪から姫路までの在来線には、特急「はまかぜ」「スーパーはくと」という2種類のディーゼル特急が走っているので、これに乗るのも面白そうだ。

座れるかどうか分からない新快速より安心かもしれない。



 一方、阪神の梅田駅から神戸高速経由で山陽電鉄に直通する特急が走っている。

乗り換えなしというメリットがあるものの、停車駅が多くてたっぷり1時間半かかる。

クロスシート車に当たればいいけれど、ロングシート車のこともあるので、その場合はうんざりだ。

JRの運賃1490円に対し1280円と若干安いけれど、あまり魅力的な選択肢とは思えない。



 以上、三大都市圏の競合路線を10カ所選んでみた。

ほかにも比較するのが興味深いルートがあるので、稿を改めて書いてみたい。
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1959619321&owner_id=28433789
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