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2017年03月21日09:16

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◆ 韓国次期政権で国民の関心が「反日」に向かう理由   ◆ 政治化しやすい韓国検察 権力者から離れるのも早い?

◆ 韓国次期政権で国民の関心が「反日」に向かう理由

【ダイヤモンドオンライン】 03/21
真壁昭夫:信州大学教授




● 八方ふさがりの韓国は政治基盤の整備が不可欠


 現在、韓国は厳しい状況に追い込まれている。

朴槿恵(パク・クネ)大統領は、友人を国政に介入させた疑いなどを受けて罷免された。

そのため、国民に選ばれた政治、経済、軍事を統率する同国のリーダーは不在の状況になっている。

歴史的に朝鮮半島は、中国、米国、ロシア(旧ソ連)の大国のエネルギーがぶつかり合う地政学上の要所だ。

朝鮮半島情勢の緊迫化は、極東、そして、国際社会全体にも無視できない影響を与える可能性がある。

日韓関係も韓国新政権のかじ取りの難しさを考えれば、「反日姿勢」が強まり、難しい局面になるだろう。



 韓国の「空白」状態を見透かすように、すでに38度線を挟んで韓国と対峙する北朝鮮は軍事的挑発を繰り返している。

また、中国との関係も、朴前大統領がサムスンという大黒柱の不振もあり、韓国経済に一時期の勢いが見られない中で緊密化を図ろうとしていたが、韓国の対北朝鮮ミサイル配備の導入をきっかけに急速に冷え込んでいる。



 一方、米国をはじめ主要国の政治は、グローバリズムへの反感を抱く有権者の支持を取り込み、自国第一へと大きく舵を切っている。

その中で韓国が自国の安定を目指すためには、それなりのしっかりした政治理念が必要になる。



 新政権は数々の政治スキャンダルの教訓を生かし、民主主義に基づく政治基盤を整備することが欠かせない。

それができて初めて、財閥系の企業に牛耳られてきた経済の改革を実現することができる。





● 民政安定に大改革必要  財閥依存からの脱却課題


 大統領の罷免に伴い、韓国では60日以内に大統領選挙が実施される。

次の大統領は様々な課題を解決する必要がある。

それが難しいようだと、朝鮮半島情勢は一段と緊迫化する可能性がある。



 まずは政治・経済の大規模な改革に取り組むことだ。

これまでの一部財閥と政治の癒着、財閥企業依存度の高い経済体制などを温存していては、本当の意味で国民の不満を和らげることは難しいからだ。



 ただ、大規模な改革は口で言うほど容易なことではない。

既得権益層からの強い反対を押し切って改革を進めなければならない。

今、韓国は重大な選択を迫られている。



 では、本当の意味での韓国の改革は可能だろうか。

これまでの歴史に照らせば、韓国でそう簡単に改革が進むとは考え難い。

少なくとも改革を進めるまでには、長い時間を要するだろう。

足許の経済環境が不安定なことも、改革が先送りされる理由になる可能性がある。



 韓国では、縁故や私的な関係を重視する習慣が強い。

確かに、一部の有力者などに知り合いがいると、ビジネスを進めたり、許可を得たりする上で有利なことは多い。

問題は、韓国の社会全体が縁故を重視した関係に依存しすぎたことだ。



 これが、歴代の大統領経験者、その親族などが財閥企業から不正に資金を受領してきたスキャンダルの温床になっている。

韓国の大統領は政治、経済、軍事まで、あらゆる決定権を持つ。

先進国のトップに比べてもかなり独裁色が強い。



 そのため、財閥企業の創業者は、国の政治リーダーである大統領に取り入って支援を取り付けようとしてきた。

韓国経済が財閥企業の業績拡大に支えられてきたため、時の為政者も財閥の要望は無視できるものはなかったのだろう。

こうして政財界の癒着が進んだ。



 アジア通貨危機などを受けて、財閥の解体など表面的には改革が進んだ時期もあった。

しかし、今回のスキャンダルが浮き彫りにしたように、実態は変わっていない。

韓国は財閥の収益に頼って経済を支えてきた。

その一方、中小企業の育成など内需拡大に不可欠な取り組みは進まなかった。

この結果、経済格差は拡大し、民衆の不満が高まっていることは言うまでもない。





● 慰安婦や領土問題が再燃? 中韓関係も冷え込む


 このように考えると、韓国の次期政権の課題は本格的な構造改革に尽きる。

だがそうした改革を進めるのは、口で言うほど簡単ではない。

次期政権が改革を進められない場合、国民からの支持を維持するために手っ取り早い手法は、国民の関心を慰安婦問題や領土問題に向けさせることだ。



 既に複数の大統領候補者が、日韓両政府の慰安婦問題に関する合意を再交渉、あるいは破棄すると主張している。

これ以外にも、わが国を非難する主張は多い。

冷静に考えると、朴前政権以上に反日姿勢を鮮明にした政権が誕生する可能性は高い。



 足許、韓国経済の不振が続いていることも改革の妨げになりやすい。

韓国の労働市場は硬直的だ。

財閥改革を進めれば一段と景気が減速し、失業増加、所得減少につながるだろう。

世論は、「痛みがわかっているのに、なぜ改革を進めるか」と反発するはずだ。

次期大統領が世論を説得して必要な改革を進めるためには、かなりのエネルギーが必要だ。

日本問題は国民の批判の矛先をかわすのには有効と考えるのではないか。



 韓国がある時期に頼りにしてきた、中国との関係も急速に冷え込んでいる。

朴前大統領にとって中国と反日姿勢を共有することは、世論をなだめる重要な政策だった。

そこには、中国の消費需要を取り込むことで、改革せずとも成長は可能というアピールもあった。



 しかし、北朝鮮のミサイル発射に備えて韓国が米国の高高度ミサイル防衛システム(THAAD)の導入を進めるや、中国は態度を硬化させた。

既に、韓国向けツアーの募集取りやめなど、報復措置もとられている。

韓国にとって、中国は最大の貿易相手国だ。

事実上、韓国経済はのど元を締め上げられた状況にあるともいえる。

そうした厳しい状況の中で改革を進めることはかなり難しいだろう。





● 日本に必要な大人の対応  アジアに「親日国」を増やす


 日本は以上のような展開を冷静に分析して“大人の対応”を取るべきだ。

韓国政府が反日姿勢を強め、再度、慰安婦問題などの解決を求めてくる展開は十分に考えられる。

だが韓国の求めに感情的に応じ、相手の反感を煽るのは禁物だ。



 一方で安易に韓国の反日感情に譲歩するようなことになると、余計に韓国は反日姿勢を強め、韓国政府は感情論を展開するだろう。



 2015年12月の日韓共同声明の中で、韓国は慰安婦問題が “最終的かつ不可逆的に解決されることを確認” した。

韓国はこの問題への批判を控えることも発表した。

わが国は、この政府間の最終的な合意の遵守を求めればよい。

そのスタンスを変える必要はない。



 突き詰めて考えると、あまり韓国のことは人差し指気にする必要がないことだ。

政府間の合意が成立している以上、慰安婦問題を蒸し返そうとする韓国の主張は子どもが駄々をこねるに等しい。



 それより重要なのが、アジア各国との関係強化だ。

わが国は安全保障面で米国との関係を重視しつつ、アジア各国と政治、経済面での関係を強化していくことだ。



 足許で中国は習近平の支配基盤の強化のために、南シナ海などの開発を進めようとしている。

そして、トランプ政権の政策運営次第では米国が中国の海洋進出よりも自国のことだけを重視する可能性もある。

そうした状況が現実のものになると、アジア、極東情勢はかなり不透明になる。



 その状況に対応するには、日本が、正しいことを正しいと主張することが欠かせない。

発言力を高めていくためには、親日国を獲得し、数の面でわが国の主張を支える基盤を整備することが大切だ。

わが国の考え、イコール、アジア各国の利益といえる状況を作り出すのである。



 このことを考えると、経済外交が重要になる。

日本はアジアの国のインフラ開発などの支援を進め、見返りに関係の強化を求める。

それが米国を軸とした安全保障体制の維持、経済連携の重要性をアジア各国と共有することにつながるだろう。

韓国の政治動向に気を取られる必要はない。

政府はアジア各国との関係強化を優先すればよい。




      ◇◇◇



真壁昭夫
信州大学教授

1953年神奈川県生まれ。
一橋大学商学部卒業後、第一勧業銀行(現みずほ銀行)入行。
ロンドン大学経営学部大学院卒業後、メリル・リンチ社ニューヨーク本社出向。
みずほ総研主席研究員などを経て現職に。
著書は「下流にならない生き方」「行動ファイナンスの実践」「はじめての金融工学」など多数。



今週のキーワード 真壁昭夫

経済・ビジネス・社会現象……。
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◆ 政治化しやすい韓国検察 権力者から離れるのも早い?

【朝日新聞】 03/21 22:12
ソウル=牧野愛博



http://www.asahi.com/articles/photo/AS20170321005308.html
退任後に捜査を受けた韓国大統領経験者




 韓国の歴代大統領で検察から直接聴取を受けたのは全斗煥(チョンドゥファン)、盧泰愚(ノテウ)、盧武鉉(ノムヒョン)各氏に続き、朴槿恵(パククネ)氏で4人目となった。

大統領の親族も含めれば、1987年の民主化以降、歴代全政権が検察の捜査対象になった。

背景には、韓国大統領が捜査や情報機関の人事を独占した結果、これらの機関が政治化するという事情がある。



 与党関係者は「韓国大統領が影響力を行使できるポストは2万に上る」と語る。

特に「ネイキッドパワー(むき出しの権力)」と呼ばれる検察庁、警察庁、国家情報院、監査院、国税庁のトップ全ての任命権を握る。

大統領の出身地域や大学の同窓、似た政治色の人々が選ばれてきた。



 国情院の元職員によれば、同院はかつて毎朝、大統領に政治や経済から芸能に至るまで、スキャンダルを含む様々なリポートを提出していた。

財界関係筋によれば、国税庁は大統領の意向に逆らった企業に対し、税務調査をかけて横領や背任で告発した。

検察はこうした人々を捜査し、圧力を行使してきた。



 全斗煥、盧泰愚両氏の場合、文民政権として登場した金泳三(キムヨンサム)氏が過去の軍人政権の清算を図って「歴史立て直し」路線を提唱した結果、それぞれ無期懲役、懲役17年の刑を受けた。

「人権派弁護士」と呼ばれた盧武鉉氏は退任後、検察の捜査を受けて自殺した。



 朴氏の場合は、国家情報院長を含むこうした権力機関トップと単独で面会することを好まなかったという。

その結果、連絡役として検察や警察情報を統括する民情首席秘書官の力が増大。

民情首席秘書官は「高官人事の身体検査」も担当するため、検察の力が相対的に強まったとされる。



 逆に、こうした機関は自らの組織を守るため、権力の移り変わりにも敏感とされる。

与党関係者の一人は「権力者から一番早く離れるのは、検察や国情院たち」と語る。

朴氏自身、これまで検察側の度重なる要請にもかかわらず、「公平性が疑われる」と対面調査を拒み、検察の「政治権力化」を認めた。



 黄教安(ファンギョアン)首相(大統領権限代行)が率いる韓国政府は今月、現職検事は退職後1年たたないと大統領府に勤務できず、勤務経験者は2年間は検事に復帰できないとする法改正を実施。

検察の政治権力化に歯止めをかける試みだが、どこまで効果が上がるかは不透明だ。

 (ソウル=牧野愛博)
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