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2017年03月15日21:14

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パリ・オペラ座バレエ団 グラン・ガラ

2017/3/9木 18:30- 東京文化会館

栗友会合唱団
演奏: 東京フィルハーモニー交響楽団
指揮: マクシム・パスカル

◆テーマとヴァリエーション

音楽: ピョートル・イリイチ・チャイコフスキー
管弦楽組曲第3番ト長調作品55 第4楽章
振付: ジョージ・バランシン
照明: マーク・スタンリー

ミリアム・ウルド=ブラーム、マチアス・エイマン
オーレリア・ベレ、セヴリーヌ・ウェステルマン、ロール=アデライド・ブーコー、ソフィー・マイユー
シリル・ミティリアン、ダニエル・ストック、イヴォン・ドゥモル、パブロ・レガサ

◆アザー・ダンス

音楽: フレデリック・ショパン
マズルカ作品17-4、マズルカ作品41-3、ワルツ作品64-3、マズルカ作品63-2、マズルカ作品33-2
振付: ジェローム・ロビンズ
衣裳: サント・ロカスト
照明: ジェニファー・ティプトン
ピアノ: ヴェッセラ・ペロフスカ

リュドミラ・パリエロ、ジョシュア・オファルト

◆ダフニスとクロエ

音楽: モーリス・ラヴェル
振付: バンジャマン・ミルピエ
装置: ダニエル・ビュラン
衣裳: ホリー・ハインズ
照明: マジッド・ハキミ

クロエ: オレリー・デュポン
ダフニス: ジェルマン・ルーヴェ
リュセイオン: レオノール・ボラック
ドルコン: マルク・モロー
ブリュアクシス: フランソワ・アリュ


香港行ってたせいでだいぶ遅くなってしまいましたが、パリオペのグラン・ガラ初日の感想を。

テーマとヴァリエーション、ミリアム&マチアス、とっても可愛かった!この二人、本当に仲良しなのでしょうね、途中で顔を見合わせてにっこり笑顔を交わしたりしてて、萌え死にそうになりました。二人とも、踊り的にはちょっとノリきれていな感じがあったけど、マチアスのテクニックは相変わらず素晴らしくて、なのに動きはどこまでもノーブルだし、ミリアムはちょっと動くだけでキラキラしたものがこぼれ落ちてくるような輝きが。次の日、最終日とうなぎ上りに調子が上がっていったようで、他の日も観たかったなーって心底思いました。

コールドがずらっと並んだ舞台を見て、パリオペって本当に見目麗しいダンサーが多くてきれいだな、と。衣装も、他のバレエ団より確実にお金がかかってて、これぞみんなの憧れのザ・バレエって感じがしました。あ、でも、つい最近観た新国のテーマとヴァリエーションも、違う意味でよかったな、とパリオペの舞台を観ながらあらためて感心したりも。どちらが優れてるとかではなく、違う味があってどちらも素晴らしい。

お次はアザー・ダンス。パリエロは、シルフィードで観て結構好感を持ったのですが、アザー・ダンスも大人っぽい彼女の雰囲気に合っていてよかったです。私、バレエは割と上半身に目が行きがちなタイプなんですが、パリエロが踊ると自然に足元に目が行っちゃう。甲が高く、美しくて、そしてとても雄弁、ものを語る脚。ジョシュアは、悪くはなかったけど、ちょっと影が薄かったかなぁ。

私がチケットを取ったとき、本当はアザー・ダンスはマチアスだったんですよね。マチアス、テーマとヴァリエーションもそりゃ素敵だったけど、でも、今の彼は大人っぽいアザー・ダンスで観たかったんだよう(T_T) 超悲しい・・・

そして、休憩をはさんで、ダフニスとクロエ。期待していなかったけど、意外と楽しめてよかったです。何より、ジェルマンが超ステキ!!!!!白い半袖Tシャツに白いステテコ姿なのにあんなに美しいジェルマン、君っていったい何?!顔も体ももちろん美しいんだけど、動きの美しさがさらに上を行っていて、いまだに彼が長い手足を伸ばしてジャンプしている姿が目に焼き付いてます。昨年夏にエトガラで観たときもいいダンサーだと思ったけど、将来の大エトワールであると今度こそ確信。マチューとマチアスがまだまだ若いエトワールなのに、その下にユーゴやジェルマンがいるパリオペ、恐るべし!

ダフクロは、他のキャストもすべてよかった。オレリー、現役引退してかなり経つとは思えないほどテクニックもきっちりしていて、そしてあの見事な音楽性はやっぱり私の好み。ジェルマンと踊って母と子とかに見えちゃったらどうしようと思ってたけど、まあ姉と弟くらいには見えたけど、ちゃんとクロエちゃんに見えました。それは、男っぽいアリュの存在もあったけどね。アリュ、ぽーんとジャンプで舞台に出てきた瞬間の「真打ち登場!」感が凄かった。体型もややコンテ向き、顔も野性味があって重心も低め、パリオペの中ではかなり異質なダンサーだけど、舞台の上での存在感たるや。私の中では、彼はオットー・ブベニチェクに似てるなと思って、あんなのやこんなのを踊ってほしいわーといろいろ妄想してしまいました。そして、ドルコンのモローもリュセイオンのレオノールもすごくよくて、豪華なキャスティングで幸せでした。

あと、何より、ダフクロはやっぱり音楽がいいね。ラヴェル好きとしてはあの曲をちゃんと合唱つきで生演奏にしてくれたNBSさんには、久々に心から感謝をささげたい気分でした。オケも合唱も凄く良くて(指揮者さんも、期待の新星だということです)。この演目は、あのキャスト、この生演奏でライブで観れたからこそ楽しいと感じられたと思う。振付自体は、途中からああミルピエってアメリカンな感じが強くて私の好みと本当に違うなーと思ったりしたので。彼の振付は、嫌いとかじゃないんですけど、ミュージカルっぽいというか何というか・・・(好きな方ごめんなさい!)。あ、でも、冒頭の美術、ストライプの中に形が変化する四角が現れるスクリーンは気持ちが高揚して凄くよかったです。

以上、私のパリオペ祭りはシルフィード2回、グラン・ガラ1回で終了しました。演目やキャスト変更など、不幸が重なって来日前の盛り上がりはいまひとつだったけど、始まってみたら今まさに上り調子の若手がたくさん観られて、本当に素晴らしい公演でした。オレリーもダンサーの皆さんも、本当にありがとう!7月の公演でまた一部のダンサーに会えるのを楽しみにしてます!
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