◯ラスト デート カプセル1

20〜30代会社員、未来よりも“過去”に執着しがち!?
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目の前にタイムカプセルがあるということのようです




ぼくは彼女を残して いくのでしょうか




今日会ってたのが最後なのか。




そうしようって約束をしたわけじゃないけど、そうなのだ。




晴れ晴れした心地のよい日だったのに




涙雨が降ってきそうで、寂しい。




頭の中では 夏を待つ決意をした空が見える




なのにオブジェのように無意味に立っている。




このタイムカプセルは流線型をした最新素材のようだ




そして手のひらの形をしているテーブルには



メモがあって過去にも未来にも行けますと書いてある





そして このタイムカプセルは一度しか使えないともあって




他は何も説明がないのです。




昔にテレビで見たときは時間は正確だと思うけど




ぼくの彼女はかならず遅れてくる




何度 注意しても 待ち合わせの時間に家を出るという癖が抜けない




とても正確な国の時計をプレゼントしたのに 時間を見るために使われたためしがない。



だから 遅れてくるのはわかっているのだから 遅れて行けばいいのだけど




いつも待ち合わせの時刻の20分前に着いてしまう。






「ごめんね もしかして 待った？」



そして ぼくにフォーティーセブンアイスクリームを差し出して 物でつろうとする




「今日も40分の遅刻だよ それに、、、」



「そっか アボガドライチミックスはだめだったんだっけ」



「毎回 同じセリフなんだけど...」



彼女はまったく申し訳そうもなく 美味しそうに マンゴーストロベリーミックスを食べながら 言った。



「今度はスパイスバニラチョコにしてあげる」




ぼくは 聞き飽きたセリフを何度となく耳にした。




ほんとはチョコとバニラが混ざって白と茶色が混ざる色はあまり好きじゃないし あのスパイスは完全にハズレだ。



「はい はい でも 一週間経つとまた忘れちゃうんだよね」




すると彼女は どっこいしょ とベンチに腰掛けた




ぼくは 今日はどこへ行こうか？



「24D映画館に行きたい」




少し前に駅前にできた とても魅力的な場所だ。



空はめいっぱい雨を含んだ重々しい雲を敷きつめ



どうにか雨を落とさないようにはしているものの



もう耐えられそうもない気持ちでもある。