２ヵ月ぶりにデュエル小説を更新します。
今までいろいろあって遅れていたけど、ようやくできました。
やりたいことが多々あって、時間がまったく足りない。
それでもまだまだ頑張りたいと思います！
２ヵ月ぶりなので冒頭にあらすじを。
このデュエル中に召喚されたモンスターの中で一番攻撃力が高いモンスターの攻撃力に１０％を足した数値が攻撃力となる大邪神アバターmikoを召喚したバクラ。
しかもアバターmikoはオーバーレイユニットを１つ使い、このデュエル中に使用されたモンスターの効果を得ることもでき、２回攻撃ができる邪神ゲオフィルスの効果を得ていた。
アバターmikoは遊星のスターダスト・ドラゴンを倒し、場にカードが無くなった遊星に２回目の攻撃でとどめを刺そうとしていた。
「招かれざる決闘者」その５３
Sinスターダスト・ドラゴンの姿をした未子が放った衝撃波が遊星を直撃し、辺りには轟音と共に凄まじい砂煙が舞っていた。その光景を前にバクラは小さく笑って言った。
「これで不動遊星も終わりだな。」
「いや、まだだよ。バクラ。」
「あん？」
勝ち誇っていたバクラに未子が語りかける。未子の言葉でバクラは前方に改めて注意を向ける。確かに遊星の生命エネルギーは尽きていない。それを感じ取った時、砂煙の中から遊星の声がした。
「生憎だが、俺はまだ生きている！！」
不動遊星 ＬＰ ３７０
「何？」
「てめえ、どうやって生き残った？」
「お前が最初のターンに墓地に送ってくれたカードのおかげで助かったぜ。」
遊星の場には１枚のカードが神々しい光を帯びて存在していた。
「罠カード『エンジェル・ブレス』！」
エンジェル・ブレス 通常罠
�ー�分の墓地のモンスター１体を選択して発動する。そのモンスターを特殊召喚する。�⊆�分フィールド上にカードが無い場合にダメージを受ける時、墓地のこのカードを除外して発動する。ダメージ計算前に自分のライフは初期ライフに戻る。さらにダメージ計算後、このターンに破壊された自分のモンスターを可能な限り特殊召喚する。
「イレイザーで破壊した手札だね。しかもあれは聖天使のカード、厄介なカードを落としたね。」
「ちっ！」
「エンジェル・ブレスの効果で俺のライフは４０００に戻った！」
大邪神アバターmiko 攻撃力 ３６３０ 直接攻撃 戦闘ダメージ３６３０
エンジェル・ブレス 墓地から効果発動
不動遊星 ＬＰ １２７０→４０００→３７０
「まだだ！エンジェル・ブレスの効果で破壊されたスターダスト・ドラゴンが蘇る！！」
スターダスト・ドラゴン 攻撃力 ２５００ ★８ 墓地から特殊召喚
光の粒子が地上へと降り注ぎ、地面を割って現れたのはスターダスト・ドラゴンだった。エンジェル・ブレス、遊星に試練を与えた愛姫が持つ癒しの力を遊星自身が自分なりに身につけた力だった。
「けっ！確かに虚を突かれた一手だったが、所詮はその場しのぎ。今更スターダストごとき、何もできやしねえ！ターンエンドだ！！」
バクラ ＬＰ ６００ 手札×０ モンスター×１
「もはや、何をしても無駄だ。攻撃力を無限に上げる未子がいる限り、お前は絶対に俺様には勝てない！」
「それでも俺は最後の瞬間まで諦めない！！俺のターン！」
遊星 ＬＰ ３７０ 手札×１
「俺はスターダストを守備表示に変更し、カードを1枚伏せてターンエンド！」
スターダスト・ドラゴン 守備力 ２０００
遊星 ＬＰ ３７０ 手札×０ 場 モンスター×１ 伏せ×１
「ハッハッハ！！大層なことを言った割にはそれで終わりか！このまま潰してやるぜ！俺様のターン！」
バクラ ＬＰ ６００ 手札×１
「さて、行くぜ！未子！スターダスト・ドラゴンに攻撃！！Sinシューティング・ソニック！！」
未子が放つ衝撃波によってスターダスト・ドラゴンは成す術もなく光の粒となって消えた。
大邪神アバターmiko 攻撃力 ３６３０ 攻撃
スターダスト・ドラゴン 守備力 ２０００ 戦闘破壊
「まだだ。未子はゲオフィルスの効果で２回攻撃できる！これで終わりだ！不動遊星にダイレクトアタック！！」
「それを待っていた！罠発動！『スターダスト・シールド』！このターン、破壊されたスターダスト・ドラゴンを特殊召喚する！」
スターダスト・シールド 通常罠 （遊星オリジナル）
相手が攻撃した時に発動できる。このターン破壊された「スターダスト・ドラゴン」１体を墓地から守備表示で特殊召喚する。このターン、この効果で特殊召喚されたモンスターは守備力が２倍になり、相手はそのモンスターに攻撃しなければならない。
光の粒子が再び地上に舞い降り、スターダスト・ドラゴンが蘇る。
「はん！またスターダストか、そんなモンスターいくら蘇生しても無駄だ！！」
「それはどうかな？」
「何？」
「スターダスト・シールドで特殊召喚されたモンスターの守備力は召喚ターンのみ２倍になる！」
凄まじい咆哮を上げるスターダスト・ドラゴンは緑色のオーラを身に纏い、己の守備力を大幅に強化した。これに対しバクラは急ぎ攻撃をキャンセルしようとした。
「何だと！？未子、攻撃は中止・・・」
「バクラ、ダメだよ・・・僕、攻撃止められない！」
攻撃を中止しようとしたバクラだったが、対する未子の反応は弱々しい声でそれを拒んだ。
「何ぃ！？」
「スターダスト・シールドの効果でお前はスターダスト・ドラゴンを攻撃しなければならない！！アバターmikoの効果は攻撃力をコピーするもの。つまり守備力を上げればそれをコピーされることはない！！」
「くっ！！」
スターダスト・シールドの攻撃強制効果はあくまでプレイヤーに対する罠。よってたとえ神であっても攻撃を止めることはできない。しかもフィールドに存在したモンスターの攻撃力をコピーするという一見無敵のこの効果の抜け穴とも呼ぶべき守備力の強化を施されていたという完全にバクラの思考を上回ったプレイだった。
大邪神アバター 攻撃力 ３６３０ 攻撃
スターダスト・シールド 通常罠
スターダスト・ドラゴン 守備力 ２０００→４０００ 墓地から特殊召喚
ダメージ反射 ３７０
バクラ ＬＰ ６００→２３０
「未子の攻撃を防いだばかりか反射ダメージまで与えてくるとはな、さすがだな。」
「うん、ここまでやる人間は君以来だね。ゲオフィルスの効果が逆に僕たちを追い詰めてしまったね。」
「だが、俺様を倒すまでには至らなかったようだな。これ以上の奇跡はもう起こらねえぜ。俺様はカードを１枚伏せてターンエンドだ。」
バクラ 手札×０ ＬＰ ２３０ 場 モンスター×１ 伏せ×１
「確かに同じ手はもう通用しないだろう。だが、何か手はあるはずだ。俺のターン！！」
遊星 ＬＰ ３７０ 手札×１
「このカードは・・・そうだ。あのカードがあれば、アバターを倒せるかもしれない。ならば俺は魔法カード『調律』を発動！！」
調律 通常魔法 （遊星仕様）
自分のデッキから「シンクロン」チューナー１体を手札に加える。その後、手札に加えたモンスターのレベル分のカードをデッキから墓地へ送る。
「俺はクイック・シンクロンを手札に加える！」
調律 通常魔法 クイック・シンクロン 手札へ
「クイック・シンクロンのレベルは５。よって５枚のカードを墓地へ送る！」
超電磁タートル、スターダスト・シャオロン、ネクロ・ディフェンダー、ラッシュ・ウォリアー、シールド・ウォリアー デッキから墓地へ
「よし！俺は墓地のラッシュ・ウォリアーの効果発動！！このカードを除外し、墓地からジャンク・シンクロンを手札に戻す！！」
ラッシュ・ウォリアー
戦士族/効果 風属性 ★２
「ラッシュ・ウォリアー」の(1)(2)の効果はそれぞれ１ターンに１度しか使用できない。 (1)：自分の「ウォリアー」Ｓモンスターが相手モンスターと戦闘を行うダメージ計算時、 このカードを手札から墓地へ送って発動できる。 その戦闘を行う自分のモンスターの攻撃力は、 そのダメージ計算時のみ倍になる。 (2)：墓地のこのカードを除外し、 自分の墓地の「シンクロン」モンスター１体を対象として発動できる。 そのモンスターを手札に加える。
攻撃力 ３００ 守備力 １２００
「俺はジャンク・シンクロンを召喚！！」
ジャンク・シンクロン 攻撃力 １３００ ★３ 通常召喚
「ジャンク・シンクロンの効果で墓地からチューニング・サポーターを特殊召喚！」
ジャンク・シンクロン 効果発動
チューニング・サポーター 守備力 １００ ★１ 墓地から特殊召喚
「また、そのパターンか。だが、てめえのエクストラデッキにはもうレベル４のモンスターはいないだろう？」
「確かにいない。だが、俺はスターダスト・ドラゴンのレベルを１下げ、墓地からレベル・スティーラーを特殊召喚する！！」
レベル・スティーラー 守備力 ６００ ★１ 自身の効果で墓地から特殊召喚
スターダスト・ドラゴン ★８→★７
「合計レベル５、なるほど来るか。」
「俺はレベル１レベル・スティーラーとチューニング・サポーターにレベル３ジャンク・シンクロンをチューニング！！」
ジャンク・シンクロンが３つの光の輪となり、２体のモンスターがその輪をくぐり抜ける。
「集いし星が新たな力を呼び起こす。光差す道となれ！」
３体のモンスターが交わり一線の光となる。
「シンクロ召喚！！」
★１＋★１＋★３＝★５
「出でよ！ジャンク・ウォリアー！！」
光の彼方から現れたのは遊星のエースモンスターの１体、ジャンク・ウォリアーだった。
レベル・スティーラー ★１ シンクロ素材
チューニング・サポーター ★１ シンクロ素材
ジャンク・シンクロン ★３ シンクロ素材
ジャンク・ウォリアー 攻撃力 ２３００ ★５ シンクロ召喚
「チューニング・サポーターの効果でカードを１枚ドローする！！」
チューニング・サポーター 効果発動 カードドロー 遊星 手札×１→２
「よし！来てくれたか！ジャンク・ウォリアー！スターダスト・ドラゴン！！お前たちの力を合わせて邪神アバターを倒すぞ！！」
遊星の言葉に２体のモンスターが応えるように咆哮を上げる。
「あん？」
「行くぞ！魔法カード『ユニオン・アタック』を発動！！」
ユニオン・アタック 通常魔法 （遊戯王Ｒ原作効果）
自分の場の複数のモンスターは相手の場のモンスター１体に同時に攻撃する。相手モンスターは自分の場のモンスターの攻撃力の合計分のダメージを受ける。
「何？」
「このカードの効果でジャンク・ウォリアーとスターダスト・ドラゴンは同時に攻撃できる！これで攻撃力を上げることなく邪神アバターの攻撃力を上回れる！！」
「馬鹿な！？」
「行け！！ジャンク・ウォリアー！スターダスト・ドラゴン！！ユニオン・アタックだ！！」
ジャンク・ウォリアーとスターダスト・ドラゴンが同時に動き、アバターmikoを挟み撃ちする体系となる。そして２つの方向からアバターmikoに向かい攻撃を加える。２体同時攻撃、これにより総攻撃力は４８００となるが、１体１体の攻撃力はそのままであるためアバターmikoの効果は発動しない。これが通ればアバターmikoを倒すことができる。
「クックック！！なんてな。罠発動！攻撃の無力化！」
「何！？」
攻撃が当たる瞬間にアバターmikoの周りに現れたシールドが攻撃を弾いた。
ユニオン・アタック 通常魔法
ジャンク・ウォリアー＋スターダスト・ドラゴン 攻撃 ２３００＋２５００＝４８００
攻撃の無力化 カウンター罠 攻撃無効
大邪神アバターmiko 攻撃力 ３６３０ ノーダメージ
「残念だったな。てめえならこれくらいはしてくると思っていた。これで未子を倒す手段は無くなったわけだ。ハッハッハ！！」
「くっ・・・」
バクラを追い詰めたと思った遊星だったが、このターンではバクラの方が思考を上回っていた。これでまた遊星は窮地に立たされることとなった。
・・・・・
今日はここまで。遊星の勝利と思いきや、バクラもまだまだ負けません。
遊戯王Ｒでユニオン・アタックを使用し、邪神アバターを倒そうとする場面がありましたが、
ここでもやはりアバターを倒せませんでした。
長かったですが、次回に決着する予定でいます。
ここまで読んでいただいてありがとうございました。
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