2017/2/18土 14:00- 新国立劇場オペラパレス
指揮:ポール・マーフィー
管弦楽:東京交響楽団
◆テーマとヴァリエーション
音楽:ピョートル・イリイチ・チャイコフスキー
振付:ジョージ・バランシン
小野絢子、奥村康祐
◆「白鳥の湖」第3幕より 黒鳥のパ・ド・ドゥ
音楽:ピョートル・イリイチ・チャイコフスキー
振付:マリウス・プティパ
木村優里、渡邊峻郁
◆ソワレ・ド・バレエ
音楽:アレクサンドル・グラズノフ
振付:深川秀夫
池田理沙子、井澤駿
◆タランテラ
音楽:ルイス・モロー・ゴットシャルク/ハーシー・ケイ
振付:ジョージ・バランシン
米沢唯、福田圭吾
◆トロイ・ゲーム
音楽:ボブ・ダウンズ、バトゥカーダ
振付:ロバート・ノース
八幡顕光、木下嘉人、小柴富久修、清水裕三郎、
中島駿野、林田翔平、宇賀大将、八木 進
新国立劇場のガラ公演、2日目に観に行ってきました。実は今年に入って日本で初めて観たバレエ公演。
一番よかったのは、テーマとヴァリエーションかな。新国のバランシンは本家NYCBとは全然違うのだろうけど、繊細で正確で、ある意味世界的にはとても個性的なんじゃないかと思います。今回のテーマとヴァリエーション、最初はダンサーさん達乗り切れてないな、と思ったけど、終わりに向かうにしたがってどんどんテンションが上がって、最後の群舞は本当に素晴らしかった。私は元来バランシンはちょっと苦手なんですが、このときはじめて、「ああこれって本当に観る音楽なんだわ!」と思いました。そういう気持ちにさせてくれたのは、絢子ちゃんと奥村君の力が大きい!この二人をペアで観るのは初めてだけど、ルックスも踊りも正統派クラシックな感じで、二人ともキラキラ輝いて見えました。絢子姫は常に素晴らしいのですが、奥村君に驚いた!最後、群舞を従えて真ん中で踊るシーンなんて、真ん中の人オーラがガンガン出ていて神々しかった。若手はベテランと組むことで、実力以上のものを発揮することがあるんだなぁとしみじみ。このペア、もっと試してもいいのにね。
そして、バランシンを見る音楽と思わせてくれたもう一つの要因は、オケでした。東響、やっぱり上手いわ。全く不安なく安定した美しい音色。バランシンは、本来ナマオケで観るべきものなのね、と。
黒鳥のパドドゥ、ちょっと見ない間に木村さんが驚くほど存在感が増しててびっくり。まあ、フェッテは確かにちょっときれいじゃないところもあるかもしれないけど、でも、この存在感はステージ上ではとても大事だと思います。来シーズン白鳥の主演が決まっているみたいだけど、頑張ってほしい。白鳥は、実は、オディールよりオデットの方が表現が難しいからね。渡邊さんはさすが、テクニックがあるだけでなく情感たっぷり、余裕の演技。彼をもっと使ってほしいなあ。
ソワレドバレエ、きれいだけど印象がちょっと薄かった。池田さん、初めてこういう形で拝見しましたが、丁寧な踊りをする人という印象。ただ、主役を踊るにはもっと個性が出てこないとな、と思いましたが、若いからこれからですね。井澤君、相変わらず美しいし、踊りが上手くなったなぁという印象でした。
タランテラ。これ、前に絢子ちゃんで観たとき、絢子ちゃんでもいっぱいいっぱいだな、と思ったので唯ちゃんはどんなかしらと楽しみにしていたけど、おお、唯ちゃんでもやはりこの作品は難しいのね!と思いました。さすがに唯ちゃん、きっちり踊っていたけど、味付けする余裕はなかったかな。ただ、福田さんが茶目っ気たっぷりに楽しそうに踊っていて、超goodでした。二人トータルではとてもよい演技!
トロイ・ゲームは、作品としては全く好きじゃないんですけど、やってる人達が楽しそうだからまーいっか!八幡さんもっと観たいよー!
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