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2017年02月27日00:27

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「フランケンシュタイン」(愛知県芸術劇場)2/18

東京から地方公演を回ってきて最後の地が名古屋。・・・って近頃そんなパターンが多い気がします。そんなわけで、最初で最後の観劇が大千秋楽・・・。大楽って独特な雰囲気があるから、初見だとそういう空気についていけないのがなんとなく苦手なので、1回しか見ないものは普通の時に見たいんだけどなあ。とはいえ、土曜が千秋楽でこれ1回公演だったので、大千秋楽の観劇。キャストは柿澤ビクターに和樹アンリ回。
そもそも、もともとのフランケンシュタインの話をちゃんと知らないので、あんまり考えずに見ることはできましたが、逆にどう変わってるのかもわかりません。正直「フランケンシュタイン」って怪物の方の名前だと勘違いしてたくらいだし。←これってきっと、怪物くんのアニメのせいだよね?(笑)
物語の基本ラインは、死んだ友達を蘇らせるけれど、友達と別物の怪物が生まれちゃった、というところでしょうが、前半はわりとすんなり物語に入って行けた気がするんですが、後半で、ばらけちゃってるというか、ちょっとついて行けなくなってしまった感じがします。とりあえず、闘技場のあたりで、???でしたもの。主要キャストが全員2役演じるというのがウリみたいなところがあったけど、その意義がいまいちつかみきれませんでした。全然違うキャラクターをいっぺんに見られるっていう役者萌え的要素しか浮かばない・・・(笑)。そのへんを考えすぎておいてきぼりだった気はしますけど。闘技場のシーンはわりとお遊び的要素も入れやすい場面みたいなので、名古屋公演サービスか、みんな名古屋弁でみゃーみゃー連発してましたけど。でも、そこにネイティブ名古屋弁の和樹くんがいるのに怪物という役柄上どうしても入れないのがもどかしい(笑)。
ラストは突然北極へ行っちゃうし。それはいいとしても、その薄着で北極乗りこんだら死ぬよ?(笑)とツッコミ入れつつ、怪物の中にアンリの心は残っているのか?というのを考えながらのラストのビクターと怪物の対峙を見ていました。怪物の哀しさや孤独やそういうものはしっかり伝わったけれど、じゃあ、ビクターの方は?っていうのを、最後の「俺はフランケンシュタイン」で幕切れる意味とか考えてたけど、これ、もう一回見ないとわからないわ・・・。子供のころから孤独だったビクターのよりどころが研究だったというのが軸になっているけれど、最後は、それが成就したとみるか、親友を喪ったとみるか。ビクターってほんと捉え方が難しい。


ビクター・フランケンシュタイン/ジャック:柿澤勇人。前からちょっと気になってたけれどなかなか見る機会がなくて、今回初めまして。歌も台詞も艶があって良い声。音域も広そうな難しい曲って感じがするけれど、それをしっかり歌いこなしている印象。その一方で遊びの要素入れてくるところの、なんか可愛い♪って感じがずるい(笑)。執事いじってるところとか、お坊ちゃんって感じでそんな主従見てるのは楽しかったりもして。カテコで、千秋楽を無事に迎えられたことにひときわ感無量という様子でしたが、そういえば、この人、この前の作品で途中で怪我して千秋楽を迎えられなかったんだな・・・と思い出しました。改めて、みんなが無事に千秋楽を迎えるって当たり前じゃないんだな、なんてことを思いました。
そんな感じで、柿澤くんとっても素敵だったんですが、でも、この音楽聴いて、どうしても頭にちらついたのが、Wキャストのもうひとりが中川晃教くん・・・絶対ビクター合いそう、見たかった!!もしも再演があるなら、今度はあっきーで見たいな。
アンリ/怪物:加藤和樹。他の2役は完全に別人だけど、これだけは2役が繋がってるからすんなり入れた感じ。孤独なビクターに寄り添うアンリも良かったけれど、怪物がやっぱりインパクトありました。こういうワイルドな感じ、似合うなあ。カテコの挨拶で、名古屋で大千秋楽を迎えられたことを喜んでいました。さすが地元。
エレン/エヴァ:濱田めぐみ。この人の歌声はやっぱり好きだなあ。ビクターを案じる姉のエレンの慈愛も、真逆なキャラの闘技場のエヴァのドSな感じも、どっちも素敵。これ見てて、やっぱり2年前の「サンセット大通り」の濱田柿澤回を見ておくべきだった!と今更ながら激しく思いました。あのときどうして名古屋来てくれなかったの・・・。
ルンゲ/イゴール:鈴木壮麻。この人の緩急の面白さは絶品。執事としてビクターをしっかり受け止めてくれるのが良いですね。ビクターが安心して甘えてる感じ。イゴールになったら白塗りすぎて誰だか分かりませんけど(笑)そっちでも柿澤ジャックにいじられてました。同じセリフを何回も言わされて「どうだ、この空気。これがすべるということだ」みたいに言われてましたが(笑)。
ジュリア/カトリーヌ:音月桂。幼い日の約束ひとつ信じて一途にビクターを想い続けるジュリアのいじらしさが印象的でしたが、逆にビクターどうなの?っていうのはちょっと引っかかりました。まあ、嫌いじゃないんでしょうけど、心のよりどころにはなってなさそうな感じで、そういう意味では徹底的に不憫。カトリーヌは闘技場で怪物と心を通わせる役どころなのに、最後まで味方になりきれていないところが微妙でした。まあ、人間ってそんなもん、っていうことなら、そうなんでしょうけど。

大千秋楽なので、キャストのご挨拶がありました。柿澤くんと和樹くんがふたりとも裾の長いコートの衣装なので、裾をばさーって翻し合戦してて面白かったです。そういうの大好きです(笑)。そして、最後は和樹くんの腕に柿澤くんが寄り添うみたいに腕を組んで、和樹くんが柿澤くんの頭ぽんぽんやりながらはけるという・・・仲良しですね。かわいいなあ。

この作品の壮大な音楽は聴いていて気持ち良くもあり、そのスケール感は悪くなかったです。でも、キャストの口からも「初日が開くまで、いったいどうなるのかわからなかった」という言葉が出るくらいには、作品としては捉え方の難しいものだったのかな、とは思います。
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