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2017年02月22日19:11

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寿命は延ばしているのではなく延びている

無理に寿命をのばさなくてもというご感想をお持ちの方には私も同意見で、生活の質は重要だと思う。
だが現に無理に寿命をのばした結果平均寿命が上がっているとお思いなら、それはたぶん勘違いであると申し添えよう。

いや、治らなかった病気が治るようになり寿命が延びた部分もあるから完全に間違いという訳ではないよ。
元気な人、特にまだ若く将来のある人については治せるならば治したほうがいいし、現にみなそうしていると思う。

問題は高齢者、超高齢者だ。
高齢者、超高齢者の寿命を延ばすために無理な治療が行われているかというと、そういうことは稀だろう。
高齢者、超高齢者の介護や医療に関しては、少なくともこの日本にあっては、個々の努力は寿命を延ばそうというものではない。
栄養状態を良好に保つとか、衛生を保つとか、
つまりは快適に過ごして頂くためのものだ。
決して、寝たきりの末期癌患者を人工呼吸器に繋いだり、
足腰立たないお年寄りの大病を手術でも何でもして治そうとして無理やり寿命を延ばそうとしている訳ではない。
(ご本人、ご家族の希望があればそういう場合もありうるが、それは珍しい部類に属する)

ただそうして生活の質を維持した結果として高齢者、超高齢者を病気から遠ざけることになり、
結果として寿命が延びる。

お年寄りに食事を与えなかったり、保清せず汚れるままにしたりすれば寿命は延びなくなるだろうが、
それでは生活の質は著しく下がるし、老人虐待でもある。
そういう訳には行かないから、きちんと食事を食べられるうちは食事を提供するし、保清もする。
(食べられなくなった時に経管栄養までするか否かはご本人、ご家族の希望次第)
それが高齢者の介護や医療の現状。

ゆえに、寿命が延びるのは、これは自然に止まるところに行き着くまでは止められないと思う。

だから対策というのは寿命を延ばさないことではなく、寿命の延長に伴って増える介護需要やそれに拘る費用の増大にどう取り組むかと、
少子高齢化による働く世代の減少にどう取り組むかという辺りになる。

まあお分りだとは思うが、少し的外れな感想を抱いておられるらしき人が気になったため少し書かせていただいた。
お気に障ったならばご容赦を。



世界の平均寿命、2030年には90歳超えも=国際調査
http://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=52&from=diary&id=4444905
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