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2017年02月21日12:38

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パフェットは日本の敵

http://www.nikkei.com/article/DGXLASFL21H6G_R20C17A2000000/?dg=1

バフェット氏が売り逃げた東芝の紛争先、原発の苦境映す
日経QUICKニュース(NQN) 編集委員 永井洋一
2017/2/21 10:18日本経済新聞 電子版
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 東芝の経営危機の引き金となった米原子力発電所建設会社の買収を巡る紛争相手のエンジニアリング大手、シカゴ・ブリッジ・アンド・アイアン(CB&I)。同社はかつて著名投資家のウォーレン・バフェット氏が率いる投資会社バークシャー・ハザウェイが大株主だったが、すでに株主名簿にその名前はない。バフェット氏が手を引いた理由を探ると原発事業の苦境が浮かび上がる。

 CB&Iの創業は1889年。73年発祥の東芝と歴史の長さでは肩を並べる。祖業は橋梁で57年には原発製造に踏み出した。現在は発電所建設やメンテナンスなどを手がけ、2015年12月期の売上高は129億ドル(約1兆4600億円)、営業利益は10億ドルだった。直近の時価総額は34億ドルだ。

 「我々は溶接工や電気技師、塗装工や整備工など様々な専門職を募集中です」。CB&Iは自社のホームページで、トランプ政権の雇用拡大方針に自分たちがいかに欠かせない存在であるかをアピールするような内容の米CNBCテレビのビデオを紹介すると同時に、こんなメッセージを載せている。同社と政治との結びつきの強さがうかがえる。

 東芝の米原子力子会社ウエスチングハウス(WH)は15年末、CB&Iから原発建設会社のCB&Iストーン・アンド・ウェブスター(S&W)を買い取った。この時、S&Wの多額の隠れ債務を見逃したのが東芝の屋台骨を揺るがす事態に発展した。

 WHとCB&Iとの間でS&Wの買収交渉が進んでいた15年秋。この時期、興味深い動きが米株式市場であった。バフェット氏がCB&I株の売却に動いていたのだ。バークシャーは15年9月末時点でCB&I株を198万株、金額で7865万ドル保有していたが、同年12月末までに全株を売却した。

 当時、米連邦準備理事会(FRB)は9年半ぶりの利上げを模索。資源価格は急落し、世界の株式市場は16年初にかけて大混乱に陥った。米利上げによる世界的なエネルギー需要の減少や原発工事費用の増加が予想される中、バフェット氏はCB&Iの将来性に首をかしげたのだろう。

 バフェット氏の読み通り、16年に入ってからCB&Iの業績は低迷した。営業利益は7〜9月期こそ前年同期比4%増と持ち直したが、それ以前は4〜6月期が5%減、1〜3月期は6%減。1〜9月の売上高営業利益率は7.7%と15年通年の8.0%から0.3ポイント低下した。

 いま振り返ってみれば、WHによるS&Wの買収は業績に陰りが予想されたCB&Iにとっては渡りに船だった。

 だが、それをもって同社が苦境を脱するというわけにはいかなかった。目を引くのは新規受注の落ち込みだ。1〜3月期は60%減、4〜6月期は23%減、7〜9月期は31%減だった。とりわけ主力事業のエンジニアリング・建設や設備構築の落ち込みが大きい。

 15年末の株価を100とすると直近で東芝が76に対しCB&Iは86と大きな違いはない。金利上昇とエネルギー価格の低迷という局面変化の中で、原発業界が縮小均衡から抜け出すのは簡単ではないことを物語る。東芝の決算に先んじて2月28日に発表されるCB&Iの16年12月期決算は、これまで以上に投資家の注目を集めるだろう。


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