先月末、新宿樽一三浦店長の実家「大塚三浦屋」に行ってきました
この日は仕事はお休みの三浦店長がお出迎えです。
そして三浦屋は、弟さんが大将やっているという仕組みです。
部屋に通されると、「白みそ味」「しょうゆ味」と貼紙がされた鍋が待ち構えてました
桜えびのサラダと「あんきも」
メインの「あんこう鍋」ですよ
新型の醤油味。
出し汁が透明なのに注目。
こちらは定番の、白みそ味。
出し汁が白く濃いですね。
あんこうは我々の為に宮城から直送され、日中に捌いたもの。
煮えるまで、当然日本酒が来ます
手前は「あんこうの唐揚げ」
邪悪に美味いです。
「フグの煮こごり」
実家時代の三浦店長の主食です(笑)
専用の取り皿と。
味はもう絶品
この日はコースではなく、三浦店長が自分で好きな物を選り抜いて我々に提供するって趣向です。
そして写真を撮るのも忘れて、あんこう鍋が減って行く・・・
意表を突いて「大山鶏の唐揚げ」
油断していたら、これがまた恐ろしく美味い
胡麻と醤油の味付け が絶妙です。
敷かれてるのは、そうめんを揚げたもの。
「フグの皮刺し」
極楽過ぎてバチが当たらないでしょうか。
おじやマイスター、三浦店長発動
醤油ベースは、ご飯を投入しておじやに。
卵を準備しつつ投入タイミングを測ります。
この間、三浦店長の耳には他人の呼び掛けは入りません。
一方、白みそ仕立ては、うどんで
三浦屋名物、紅柚子胡椒を入れて味を調整します。
この手捌きを観よ
うどん投入
満を持して、おじやにも卵投入
そして分配。
お酒も次々と消費されます
極楽でございました。
http://www.miura-ya.com
三浦屋宴会が終わった時点でまだ20時
で、何故か二次会は新宿樽一にという訳の分からない流れ。
しかも三浦店長、お休みなのにわざわざ一緒に来るし
この日は佐藤店主も誕生日でお休み。
本来なら従業員パラダイスの筈でした。
塩ぶり。
樽一の厨房や店員も、三浦屋で修行してから来た人が何人か居るのです。
私のようなタコ好きにはたまらない、タコ唐揚げ。
そして料理長を呼び出して「三浦屋より美味しい唐揚げ出して」と。
常連客は大人気ない
「出来る事と出来ない事が有りますっ!」とマジ顔で言われましたが、持ってきて「ここ最近で一番緊張しました」と。
三浦屋同様和風の旨味ですが引けば取りません。
盛り付けも同じスタイルなのに注目
麻婆豆腐
食べてしばらくは旨味だけ口に広がり、油断してから辛さが来ます。
この時間差の間合いの過剰な長さが特徴。
そして佐藤店主までもが何故か出現。
どう成ってるんだ(笑)
最後のお酒は勿論、樽一限定「浦霞・金ラベル」。
昨年の話ですが、防衛装備庁シンポジウムに行ってきました
一昨年、組織発足時の日記はこちらです↓
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1949169528&owner_id=1602714
今回は元SRCの肩書きで無く、国本大将の鞄持ちって立場で入場です。
CBRN対応装軌車両
実機は昨年のぎこちない動きから、普通の建機と見分けが付かない、遠隔操作されてると分からぬレベルの動きに進化。
模型も昨年はケース内展示だったのに、今年は各部をガチャガチャ動かして頂けました。
研究意図と運用技術、土木と揃って理解出来る来客は中々居ないらしく、技官は説明だけでなく私のアイディア聞くの含めて楽しいみたいで、最も長居したブースです。
16式機動戦闘車では観閲式で疑問に思った点を質問してみました
技官ではなく制服組でしたが、私の質問に面倒だなと嫌がるそぶりも無く、むしろ嬉しそうに積極的に解説してくださいました。
明日も来ますか?と誘われたのですが、研究発表の講演者だったようです。
観閲式での機動戦闘車↓
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1956658636&owner_id=1602714
サスは油圧空気複合ですが、アクティブでは無い分軍用としては凝ったもので、要求仕様の性能を満たす事を優先した結果だそうです。
要求仕様の機動の意味は、戦車と同じようにオフロードでの機動性を確保するって意味ではなく、道路網での自走により戦略的に迅速に展開出来るという意味のようです。
サスアームやダンパースプリングユニットの配置や剛性、ジオメトリは私が見る限り理想値そのもので、レーシングカーデザイナーが羨むような構成です。
これにより、一般車両を時に上回る機動性や、他国の砲搭載型装甲車が射界制限受けてるのに対し、機動戦闘車では側面方向への発砲(しかも走行中)が可能と成っています。
逆に、路外走破能力や、特に地雷に対する生存性が犠牲に成ってるように見えます。
あちらもこちらも立つ設計は出来ないからというのが私と担当者の共通する認識でした。
なのでアンダートレイは不要との判断なのだそうです。
ウインチはオプションで3両に一台の割合の予定。
取り付けの簡便と剛性確保の便で右端に配置されたそうです。
重心位置から外れてますし、タイヤの転がり抵抗にも不利が予想されますから、運用してみて不具合が大きければ配置を変更するそうです。
光学センサーが砲塔前方のみなのは、砲塔は常に脅威に向いてる前提の割り切りだそうです。
この車両は戦車のように敵の中に飛び込む(蹂躙攻撃ですね)運用は想定されておらず、常に敵との距離は開いている運用を想定してますから。
操縦用車体カメラは後方のみに。
砲先端は消炎器ではなく制退器(マズルブレーキ)だそうです。
ライフルは制退器先端まであり、砲弾と嵌合しています。
つまり厳密には砲弾がブレーキ穴を通過して砲口を離れるまでエネルギーが制退にも振り向けられる分、初速は落ちるはずです。
ここが今までのマズルブレーキの構造と違う点ですね。
砲駐退器構造と重量を減らす事を優先した結果だと解釈出来ます。
知れば知るほど前衛的で、それでいて思い切り割り切った、肉を切らせて骨を断つ的車両ですね。
担当者と私がガッツリやり取りしてる間、国本大将が背後霊のごとく後ろで会話を聴いてたそうで、肝を潰しました。
クローラとスプロケットの樹脂化で、軽量化、静粛性の強化の研究
試験用車体は10式戦車を転用。
舗装路面を傷付けないので、民生転用でもメリット高い研究です。
ダミー人形は民生をカスタムしているようです。
その他の陸上装備研究所の継続研究。
分野に限らず現在社会のキーワードは無人化です。
これは飛行体(所謂ドローン)だけでなく、無人キャリアと組み合わせる発想。
技官は若い方でしたが「先々、〜を狙ってますか?」と言ったら目ん玉丸くしてました。
キャリア+ビーグル(この場合は飛行体)みたいに組合せ機構は日本の得意分野ですからね、と言ったら滅茶喜んでくれました。
遠隔操作と自立型ロボの中間を狙ったもの
車体真ん中のシルバーの筒にカメラが内臓されており、高速回転しています。
隊員が身振り手振りで指令を与えます。
自立型の弱点は扱う側の意思通りに動くか心理的不安な面も有りますが、指示を与えたって行為そのものも重要って点で技官と意見が一致しました。
指示を機械側が認識するソフト的処理に、他の同種研究に比べての独自性が見て取れます。
これも実用化の暁には民生転用期待大。
先進技術推進研究所のその他の展示。
将来戦闘機用エンジンの要素研究。
スケールモデルですが、機能は果たします。
燃焼器シェラウド。
単結晶タービン翼。
冷却気の通路に注目。
上が静、下が動翼。
将来戦闘機関連の研究
ステルスウエポン&ベイの要素研究と風洞実験模型。
04式空対空誘導弾。
またしてもこのアングル(笑)
中心に前後に細長い固定翼、尾端に動翼があり、ノズルに偏向翼がある事に注意してください、重要です
その他、ミサイル関連。
将来光波誘導弾の光波ドームの材料、耐熱合金「インコネル718」を金属3Dプリンターで造型する研究
インコネルやハステロイといった耐熱合金は切削加工工具に粘り付いてしまう最難加工金属で、これをプリンター造型出来るなら民生利用含めて夢の画期的技術に化ける事受け合いです。
画期的(と私は思う)艦艇磁気処理システムの研究コンセプトモデル。
昨年に続いて、トリマランの水槽模型が。
担当技官はブラタモリ「目黒」の回に出演。
その構造耐抗試験部材。
振動軽減材料のモデル。
真ん中をハンマーで叩いて、手前に振動が伝わるか体験出来ます。
アダプティブ翼の研究。
船舶の近代スクリュウプロペラはキャビテーション(空洞現象)との戦いの歴史でもあります。
これを防ぐ為に、主にスキュードプロペラの様な翼面形からのアプローチがされて来ましたが、これは形状を可変させて対処しようとするアイディアです。
翼を意図的に撓らせるのは、競技用スロットカーのエアダムや、数年前のF1カーの軟構造ウイングと発想がよく似ています。
またしても推進ベクトルだけ変えて操縦しようとする研究
先の04式ミサイルを思い出してください。
これには中心翼に相当する部分が無いですよね。
セイルと潜舵があるとはいえ、これでは横滑りするだけで回頭出来ないトラブル必至です。
似たような問題は船ではアジポッド船や航空の世界でも繰り返し研究と失敗が100年近く前から繰り返されてます。
先行研究や隣接技術の論文を全く調べず、思い付きだけで助成金を懐に入れようとしているのが見え見え。
新型ヨットのダガーボードが何故必要かの話にも繫がりますが、物体を動かす力のベクトルだけ変えて運動全体をコントロールしようとする試みは必ずといっていい程に失敗を招きます。
一方、プロペラ自体はシェラウドとプロペラ翼先端で電気モーターに相当する構造に成っている「リム駆動推進器」で、動力伝達中心軸不要の優れたアイディアだと思います。
実はこのリム駆動が研究の先にあり、そのメリットを示す為に尻尾を動かす事を思い付いた(動力軸が中心に通って無いから)のではないかと感じます。
これも民生転用が何も潜水艦推進器に限らず色々と考えられますね。
ところで、実際に兵器導入する際にいつも思うのは、子供が玩具欲しがる感覚と同じとしか思えない要求なのに、大人だから後付け理由考えて通してしまうという事ですね。
中国や北朝鮮を口実に何千億円の兵器導入する事は、三陸や熊本を始め自然災害のからの復興や今後の対策より優先する事案なのか?という事です。
孫子曰く「兵とは国の大事なり」。
何から国家を防衛するのか?、何事もバランス感覚が重要だと私は思うんですけどね。
自分が国防の指針や予算を掌握しているんだと思い込んでる頭の弱いネット右翼や自衛隊原理主義者には理解出来ないようです。
民間の展示ブースから。
左は観閲式等でもお馴染み水濾過システム。
右は小型化、ユニット化の研究。
ここでも担当者と意気投合してお互い話が止まりません。
こちらがアイディア話すと、実は考慮して既にかかってますとか、それは気が付きませんでしたとか、実は〜とか無限に話が続きそうです。
どちらかというと、これは防衛省予算で開発して、市販品で世界に普及して欲しい物だと思います。
水中での非接触での通信、充電技術もJAMSTECだけでなく防衛省関連でも研究されてます。
ここでも担当者と水槽試験で話が盛り上がり。
兵器だけやってる人では絶対出来ない会話ですから先方も面白いと感じるようです。
その他の民間ブース。
http://www.mod.go.jp/atla/research/ats2016/index.html
この日のランチは麺屋「庄の」の「肉盛らーめん」
恵比寿から防衛省に移転したばかりの防衛研究所資料室にも寄り道です。
国本大将の鞄持ちですから(笑)
まだ接着剤や塗料の匂いが残る防衛省庁舎の中、余りに清潔で滅茶苦茶緊張します。
「光学兵器実験〜」と書かれた資料閲覧したら、中身は機械製図の教本でした。
出所だけで整理の為のタイトル付けるので、こうした事も起きるのです。
内容は洗練されてるかどうかだけの違いで、最新JIS製図の教科書と基本的に変わらず、ある意味驚きました。
おしまい。
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