mixiユーザー(id:14121777)

2017年01月30日07:51

332 view

紀州鉄道。

紀州鉄道、レールバス引退へ
http://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=2&from=diary&id=4406818


元々この鉄道は御坊臨港鉄道といいまして、国鉄の駅が市街地から遠く離れた場所に駅を作らざるを得なかったため、古くからの市街と駅を結ぶため敷かれたものでした。(同様の例にお隣の有田鉄道や、秋田中央交通があります)
このような鉄道は1960年代に入ってクルマ社会が到来すると必然的に役目を失い、一時は廃線の危機に。

ところが、この瀕死の鉄道を救おうという会社が現れました。
それは何故か畑違いに思える不動産会社だったといいます。
実はこの会社、かの内閣総理大臣福田赳夫の腹心の部下だったブローカー二名が設立したもので、過去にも猪苗代湖のほとりを走っていた沼尻鉄道という路線を買収したことがあります。
やはり瀕死だった鉄道を買い取り、東京から直通の電車を磐梯山の麓まで走らせるよう大改良を施すという大風呂敷広げたんですが、実際はそうやって周りの土地の値をつり上げ転売し、金をせしめてトンズラするという極めて悪質な奴らだったようです。
かわいそうに沼尻鉄道、これがもとで線路敷を税金未納で差し押さえられるという悲惨な末路を経て廃止になってしまい、残された人達はその後始末で大変な苦労を強いられたとか・・・

しかし紀州鉄道は沼尻鉄道の二の舞にはなりませんでした。
福田赳夫の首相退陣と時を同じくして、この不動産会社は鉄道をゴルフで有名なつるやグループに売り飛ばし、経営者二名はその後行方不明となりました。会社は休眠会社となり最近まで登記簿に名前があったといいます。
資金調達の役目が終わったんでしょうか。元首相に嫌疑がかけられるのを恐れたのか、用済みとしてコンクリ抱かされて猪苗代湖の底か日高川に沈められたか・・・おおコワ。


てなわけで、紀州鉄道という会社、今も残りますが実際はホテル経営などが主で、鉄道は会社の信用を得るため細々と走らせるだけに過ぎません。あるいは税金対策のトンネル会社か・・・
普通ならとっくに役目を終えてる鉄道なんですが、このような数奇な運命を経て生き残ってます。社会の闇がこの鉄道を残したわけで、なんとも不思議な話です。


さてそんな鉄道、わざわざ新車作る金もなく、他社からの中古を譲り受ける方法でずっと車両を補ってます。
ちょっと前まで大分交通払い下げのディーゼルカーが走ってましたし、このレールバスも不要品の譲り受け。
1980年代、当時勃興した第三セクター鉄道向けに開発されたレールバスも、今や現役で走るのはここだけ。
ちなみにこれが入るまで、紀州鉄道は冷房化率0パーセントでした。初の冷房車だったんですね。

そんなレールバスも、信楽高原鉄道からやってくる次世代軽快レールカーに交代して遂に現役を引退することになりました。
こうやって車両交代するということは、まだ鉄道残す意志があるということね・・・
ワタシ一度も乗ったことないんですが、二軸車らしく結構ガタガタした乗り心地と聞きました。全長三キロに満たないミニ鉄道だからこそ耐えられるんやね・・・
今や街のランドマークたるこの鉄道、こうなったら赤字幅大したことないだろうし、不動産業続く限りは残してほしいです。

2 0

コメント

mixiユーザー

ログインしてコメントを確認・投稿する