こんな寒い日に思い出す友達

明日は最高気温が４度、最低は２度やという。
とうぜんながら、夜も寒い。
コートの前をしっかり閉じてマフラーと手袋で武装し、自転車を走らせていたら、以前、親しくしていた友達を思い出した。
そっか、このコート買ったとき、どんな話の流れやったかは覚えてないけど、前によく着てたウインドアーマーのコートを彼にあげたんや。

おだやかな性格とでっかい体で、自分より少しだけ年下の格闘家の彼とは妙にうまがあって、ふたり、もしくは別の誰かを誘って数人でたまに食事に行ったりしてた。
酒を飲まない彼は、いつもニコニコ笑いながらコーラを飲んでいた。
コートを渡したときもやっぱりニコニコしていたのだけは覚えている。
ただでもらって悪いから、今度ご飯でもおごるわなと言うのを、なに言うてんねん、友達やんかとか返したような記憶がないでもない。

今日みたいな寒いに日にはあのときのことをよく思い出す。
もう６年くらいになるんかな。
しばらく姿を見せないなと思ったら、亡くなってたことを知ってから。
気は優しくて力持ち、大きな体にでっかい笑顔。
あのコート、着てくれてたんかな。