午前中、DVDでアンリ・ヴェルヌイユ監督の「シシリアン」を観て、昼から三田へ。
午後2時、三田図書館の映画上映会で台湾映画、ウェイ・ダーション監督の「海角七号/君想う、国境の南」を観てまいりました。
升本喜年の「小津も絹代も寅さんも/城戸四郎のキネマの天地」を読み終わる。
☆「シシリアン」(1969)監督 アンリ・ヴェルヌイユ 出演 ジャン・ギャバン、アラン・ドロン、リノ・ヴァンチュラ、イリナ・デミック、シドニー・チャップリン、アメデオ・ナザーリ、マルク・ポレル、イブ・ルフェーブル
パリに住むマフィアの顔役、ビットリオ・マナレーゼは、宝石強盗で警官殺しで捕まったサーテットを獄中から救出計画を立てていた。
裁判所で、ビットリオの二人の息子アルドとセルジオに電気ドリルを渡されたサーテットは、護送車で送られる途中、逃走に成功する。
その後、しばらくビットリオのもとに匿われていたサーテットは、アルドの妻ジャンヌと愛しあうようになる。
やがてサーテットは獄中仲間から手に入れた宝石強奪の仕事の話を、ビットリオにもちかける。心動かされた彼は、ニューヨークのマフィアのボスであるトニー・ニコシアに助力をあおぎ、その結果パリからニューヨークへ宝石を運ぶジェット旅客機を襲うことになる……。
とにかく、この映画の目玉シーンはジェット旅客機ごとハイジャックし高速道路に降りちゃうところ。…だれが思いつくかね、こんなん。
これだけで、映画史に残りますわな。
そして、やっぱりジャン・ギャバン、アラン・ドロン、リノ・ヴァンチュラのフランスを代表する三大スターの競演!
それぞれがピッタリの役どころで、見せてくれます。
ラストの “ ケリ ” の付け方は、いかにもシシリアン・マフィアらしい。…ん、ナットクです。
大ラスのギャバンの潔さ、カッチョいいんだな。
…なんだかんだ言って、フィルム・ノワールの傑作でありました。
☆「海角七号/君想う、国境の南」(2008)監督 ウェイ・ダーション 出演 ファン・イーチェン、田中千絵、中孝介、リン・ソンレン、マー・ニェンシェン、イン・ウェイミン
日本統治下の1940年代の台湾。若い日本人教師が、台湾人女性で日本名を小島友子という教え子と恋に落ちるが、終戦を迎え教師は帰国せねばならず、友子に船上から思いをつづる。
60年後、ミュージシャンの夢破れ、郵便配達のアルバイトをしている青年・阿嘉が、郵便物の中に日本統治時代の住所「海角七号」宛ての小包みを見つける……。
60年間届くことのなかった7通のラブレターが、ふたつの時代の恋物語をつなぐラブストーリー、っつうことらしいのですが……。
なにしろヒロインであるべきはずの田中千絵が、ヒドイ。まったく、アカン。
脚本も、ダメダメです。…現代のパートが、やたら鬱陶しいコメディ演出でうざったい。一方の日本統治時代のお話はどこかにとんじゃって、単なる付け合わせ状態。まったく、なってない!!!
そのくせ、2時間20分と尺だけはやたらと長い。
こんなに期待を裏切られた映画、ひさびさでしたね。
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