私、Mさんに何回歳を聞いたかな?また聞いてしまった。
そしてまた、その若さに呆れてしまうほどのMさんは、私より八つも先輩だから来年は80歳だ。
同じスイミングクラブで、32年間一緒に泳いだ仲で、そのクラブが閉鎖されてから約6年経つのだが、昨日Mさんが俺庵にやってきて久しぶりに2人で飲んだ。
髪の毛こそ白いが、顔の色艶とか姿勢とか、言葉によどみがなく、前向きな内容ばかりで何時間いても実にゆるやかで楽しいのだ。
彼は今も週に二回泳ぐほか、子どもたちに剣道の指導をし、トレーニングジムにも通っている。
一緒に泳いでいるころは、時々腰がしびれるとか、トンカツや油物が好きで困ったなんてこぼしていたが、数年前、奥方に癌が見つかり、医者から手術宣告されたが拒否して漢方薬を飲み始めたら、手術しないのにまだ生きてるよと笑い、その頃から自身の食事も玄米や蕎麦中心に変えたそうだ。
昨日はまず、一緒に買い出しに出かけ、お酒と刺身と焼き魚とモズクとお新香を仕入れ、収穫した里芋でけんちん汁、それに庭に生えたフキノトウを摘み天ぷらを揚げた。
酒は山友から頂いた岩魚の燻製から骨酒にし、二人で七合飲んだ。
俺、秩父和名倉山の植林は十年計画だから、終了は79歳なんて笑っていたが、現に79歳の御仁が目の前に”超”が付くほど元気でいる。
急に80歳なんて、なんてことねえや!と思えてきたよ。
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