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2017年01月13日15:15

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『ポッピンQ』という挑戦

東映アニメーション60周年記念作品という鳴り物入りで劇場公開された『ポッピンQ』、不入りのため本日1月13日をもって打ち切る劇場が出ているようである。アニメの方策ぞろいでその分競争が厳しいとはいえ、いささかつらい状況である。

東映アニメーションのシリーズ少女ものの多くが学齢期前・小学校低学年をターゲットにするのに対して、中学・高校生を対象に設定したと思われる設定。
部活・お稽古ごとの行き詰まり、友人関係、進路など仮想対象年齢層にとってリアルな課題に直面するヒロインたち、彼女らは、世界の命運と自分たちの帰還をかけた異世界での冒険を通して自分たち本来の課題に挑戦する力を獲得していくというのが基本コンセプト。

しかし、この中学・高校女子は、異世界ファンタジーの対象としてはもっとも不向きな層でもあるプリキュアを「卒業」した多くの女子たちにとって、異世界ファンタジは「幼稚」で「非現実的」なものであり、リアルな課題とは結びつきにくいからだ。

もちろん、その層にはそのそうなりのファンタジーの需用はある。「ラブライブ」シリーズがその層に意外と受け入れられていたり、少女漫画原作の実写れない映画が軒並みヒットしているのはその証拠だろう。しかし、それらの中での主人公の課題は『ポッピンQ』の冒頭でヒロインたちが直面していたようなリアルなものではない。


結果として、この作品はメインターゲットに受け入れられず、結局、大きなお友達の青春へのノスタルジイを駆り立てるという見られ方が主流になってしまった感がある。

しかし、異世界ファンタジー需要のすそ野を広げるということでは、取りこぼしてきた層をあえてメインターゲットにする試みも必要だろう。『ポッピンQ』劇場公開は興行的には失敗に終わったとはいえ、意義深い挑戦だったように思われる。

…ところでエピローグのあれ、テレビシリーズ開始なり劇場版続編もしくはOVAシリーズ制作なりを想定したものだろうけど、はたしてどうなるんだろうか。

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