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2016年12月26日22:55

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ちゃんと解決して良かった

映画感想(ネタばれ有)

『バイオハザード ザ・ファイナル』
2002年から始まったこのシリーズも遂に最終章。
全6部作に14年の歳月を費やした、これが短いのか普通なのか長いのかはわからないが当時大学生なり立てだった俺が今三十路おっさんになっている事を考えると実に長かった・・・。


前作でアンデットに囲まれたホワイトハウスで決死の攻防を続けるシーンで終わったが今作ではほぼ全滅した所からスタート。
どうやらウェスカーが裏切った事で全滅したらしいがその時のシーンは一切無かった。
裏切りというより最初からアンブレラ社によって仕組まれた罠だった。

からくも生き残ったアリスがレッドクイーンから抗Tウイルス剤が始まりの場所ラクーンシティにあるハイブにある事を伝えた。
また48時間以内に散布しなければ最後の居住地がアンデットに襲撃され人類が絶滅するとも伝えた。
ラクーンシティで始まりラクーンシティで終わる、この手の作品ではよくある王道手法。


今作でこのシリーズ最大の謎が全て明かされた。
・バイオハザードが起きた原因
1作目で何者かがTウイルスの入った容器を破壊した事で始まったがあれは社員がやった事だった。
一部の富豪や幹部達をハイブ内で冷凍保存、その間にTウイルスによって地上の生命は全てアンデット化する、それを抗ウイルス剤で一層する事で全てをリセットしアンブレラ社が新たな世界を1から築いていくというのが真の目的。
アンブレラ社が手を下さなくても人類はいずれ諸々の問題で絶滅してしまう、なら自分達の都合のいいように絶滅させようという魂胆。

・Tウイルスの正体
アンブレラ社の出資者であるマーカス博士が早老症を患った娘アリシアを救う為に開発された新薬だった
病気は治ったがアンデット化という副作用が発生したのが始まり。
副作用の発生により直ちに生産中止を決めたマーカスと共同出資者であったアイザックス博士が対立、アイザックスがウェスカーを使ってマーカスを殺害した事でアンブレラ社の実権を握り例の計画を始動させた。

・レッドクイーンの正体
マーカスが新薬開発と同時に娘に関する記録をデータ化、それを使って生み出された存在だった。
人類存続を主目的としていたがアイザックスがTウイルスを使って人類を絶滅寸前まで追いやった事で矛盾が生じアリスに抗ウイルス剤の散布を伝えた。

・アリスの正体
アリシアのクローン体だった。
アリシア本人も生きており最終的に3人のアリシアによってアイザックスとアンデットは倒され物語は完結する。



良かった点
ラスボスが『人間』だった事。
肉体改造によって行動予測能力を得たアイザックスがこのシリーズのラスボス。
前回倒されたのはクローンで今作でも別のクローンが登場する。
この手の作品ならタイラントみたいな超強力なアンデットがラスボスになるのが普通だが全ての元凶であるアイザックス本人をラスボスにしたのは『人間が引き起こした事』という点を強調するので良かった。


後はアイザックスとアリスの結末。
アリスはTウイルスを保有しているので抗ウイルス剤を散布すれば死んでしまうと告げられたが実はレッドクイーンとアリシアがアリスを試す為についた嘘だった。
抗ウイルス剤はTウイルス以外には無害で保有しているだけで健康な細胞もあるアリスは生き残った。
最後にアリシアから幼少期の記録を受け取り『過去』を得たアリスは真に人間になった。

対してアイザックスはラスト散布の妨害に成功するも自身のクローンに殺されるという何ともマヌケな最期を迎える。
クローン生成時に自分の記憶を植え付けて本人だと思わせる事でより多彩な行動をとれるようにした事が仇になった。
ラストオリジナルが散布妨害した所にクローンが合流、クローンは自分がオリジナルだと信じて疑わずオリジナルの存在を否定し刺殺した。

オリジナルによって救われたアリスとクローンによって殺されたアイザックスの対比が面白かった。


そういや今作にローラが出演していたが結構序盤で死んで驚いた、何か重要な役回りをすると思っていた故。
前作で中島美嘉が出演した時は日本人アンデット代表的な感じだったがローラはただの生き残りの一人で普通に戦って普通に死んだ。
何故キャスティングされたんだろう・・・、話題作りならもうちょっと活躍させてもよかったろうに。



残念点というか疑問点というか
アイザックスが何故アリシアを生かしていたのか?
マーカス博士の死後後見人となり共同出資者とする事でアンブレラ社を再建した。
この時点でもアリシアは株の半分を保有していたのでそれを利用してウェスカーを解雇、アリスに反撃のチャンスを与えた。

劇中で語られていないので生かしていた理由がわからず終い。
レッドクイーンはアイザックスが作った物なので特にアリシアは必要ないはず。
会社運営で必要だったんだと予想出来るが社員を冷凍保存した現段階であればどうとでもなったはず。


もう一つはアリスを作った理由。
アリスにも未来予測能力があったのでそれの実験体かアイザックスが自身のクローンを作る為の実験体か色々予測出来るがこれも劇中で語られなかったのでわからず終い。

ただアリシアは病気が再発していて車椅子移動にまで体が衰えていたので新しい体として生み出した可能性もある。
アリシアはコンタクトレンズ型の記録媒体に過去の記憶を記録してアリスに届けたので全記憶を記録してクローン体に付ければ新しいアリシアになる。
だとしたら完全にプロジェクト・フェイトだなwwww



そしてやはりバイオハザードといったらアンデット戦。
今作ではアンデット軍団が登場、ビル戦で生き残り達と攻防を繰り広げた。
ただラスボスがアイザックスになった事で大ボス的なアンデットが出てこなかったのがちょっと残念、中ボスクラスなら出たけど。
アンデット軍団が一か所に集まって巨人サイズのアンデットが出てきたら面白かった、カバネリのパクリネタになってしまうが。

今作はどちらかというと対人戦がメインだったかな。
ミラ・ヨヴォヴィッチの40越えかつ2児の母とは思えないアクションは見物。
指紋認証のバイクを使う為にアイザックスの手首を切り落として認証させるなどの容赦の無さっぷりがいい。



若干駆け足気味ではあったがちゃんと解決して良かった。
14年もの歳月を費やしたのであれこれが有耶無耶のまま終わってしまうのではと心配していた故。
実際は抗ウイルスが全世界を覆うまでには数年かかるのでその間もアリスは生き残っているアンデット達と戦っていく事になるが原因は取り除かれたのでその後が描かれる事はないだろう。

1作目から全て劇場で見てきたからなんか感慨深いな。
3を見る前に友人の家で1,2を見かえした事もあった。

シリーズ完結おめでとう!
8 0

コメント

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