HPVワクチンについては措くとして、
ワクチンの意義ってあまりきちんと認識されていない気がするのだよな。
個人単位での感染予防という意義は広く知られていると思う。
ただ公衆衛生的な意義はあんまり知られていない気がするね。
世の中にはさ、何らかの原因で免疫が弱かったり、癌ができやすかったりと、
いろいろな体質の人がいるわけだ。
ある種のウイルスにはぜんぜんかからない体質の人もいるし、
ある種のウイルスにかかるとえらいことになる体質の人もいる。
あるいは、ワクチンを打ってもぜんぜん免疫がつかない人とかね。
まあかからない体質の人はいいけれど、かかるとえらいことになる体質の人や、
ワクチン打っても免疫のつかない人をウイルスから守るためには、
ウイルスに曝露させないことが最も効果的だ。
それをするための手段のひとつが、グローバルな予防接種。
ウイルス感染の経路は多様だけれど、
人のコミュニティで流行するのは人から人へとうつるものが主体だ。
コミュニティメンバーのほぼ全員に免疫をつけて貰うことで人から人へのウイルス伝達を阻み、
コミュニティからウイルスを排除する。
それがワクチンの公衆衛生的な意義。
安全性に問題があるからやらない、というのは至極合理的な理由だが、
もし安全性に問題がないのだったら、一部の人だけ任意でやるというのは、
無意味ではないが公衆衛生的な意義はほとんどなくしてしまうだろう。
まあHPVに限って言えば感染経路はほぼ性感染なので、
グローバルにする必要があるのかは知らないが。
子宮頸がん 未接種で類似症状
http://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=2&from=diary&id=4359429
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