ハンセン病

文化放送の『大竹まこと　ゴールデンラジオ』で、
午後２時から『大竹発見伝　ザ・ゴールデンヒストリー』というコーナーがあり、
１週間、同じテーマで特定の人物を取り上げて紹介するのだが、
今週は、ハンセン病の元患者を取り上げている。


昨日、今日と、とても重いショッキングな話だった。


ハンセン病については、
昔多くの人が感染した病気で、感染すると皮膚などへ症状が出て、
差別などがあったのだろう・・・程度の知識だったが、
そんな生易しいものではなかった。


明治４０年に『らい予防法』という法律が作られ、
それ以降、ハンセン病患者を強制的に隔離する政策がとられ、
廃止されたのは平成８年。
当初、世界中で同じような政策が取られたが、
菌の感染力が弱いことなどが分かり、世界中で見直されたのだが、
日本だけが方針を変えず、やっと平成８年に廃止された。


その結果、強烈な差別が生まれ、
患者は差別を恐れる家族から見捨てられ、本名を隠して生きるようになり、
先祖と同じ墓に入ることも許されず、
療養所と呼ばれる隔離施設で生活しなければならなかった。


今日の放送では、
元患者の女性を紹介していたが、
当時、ハンセン病は遺伝すると考えられていたため、
療養所では強制不妊手術が行われていた。
しかし女性は妊娠してしまい、強制的に中絶させられたという。

ハンセン病は遺伝する病気ではないのに。



「戦争がこの世で一番恐ろしい」
と言う人がいるが、
このハンセン病の問題の方が、よっぽど恐ろしい。

昨日紹介された人は、
いまだに故郷に戻れず、実家にも帰れず、
墓参りすら許されていないと言っていた。

まだ誤解は解けていない。