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2016年12月06日17:12

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プッチーニ 菊

ここからしばらくは、鑑賞会用の日記です。


ジャコモ・プッチーニ作曲 菊の花
アントニオ・パッパーノ指揮
ロンドン交響楽団



かんち自身の解説

「菊の花」は、もともとは弦楽四重奏曲として作曲されました。それも1楽章の、です。後に管弦楽曲へ本人が編曲し、今ではどちらもよく演奏されます。というより、プッチーニの楽曲がオケのみで演奏される場合、「交響的前奏曲」か「菊の花」のいずれかになることが多いのです。

なぜ「菊の花」となっているかは、ヨーロッパでは死者に菊の花を手向ける習慣があり、実際この曲も「アオスタ公アメデオ・ディ・サボイアの思い出に」との言葉が添えられています。

アマデオ1世 (スペイン王)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%83%9E%E3%83%87%E3%82%AA1%E4%B8%96_(%E3%82%B9%E3%83%9A%E3%82%A4%E3%83%B3%E7%8E%8B)

この国王がなくなったのが1890年。そして、「菊の花」が作曲されたのも1890年。しかも、楽章は一つ。となると、その用途はある程度限られてきます。これらの理由から、この曲はスペイン王アマデオ1世を偲んで、ということになります。

其れゆえか、とても静謐で、透明な曲で、演奏もそれが意識されているかのように、アクセントを強くせず淡々と音楽が流れていきます。

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この曲は1890年に亡くなったアメーデオ1世のために1晩で書き上げたと言われています。

アメーデオ1世(Amadeo Ferdinando Maria di Savoia)は、イタリア国王ヴィットーリオ・エマヌエーレ2世の次男として生まれ、後にスペインの国王(1870〜1873年)になりました。

アメーデオ1世が亡くなり、彼のために作曲した「菊」はわずか6分ほどの短い曲ですが、非常に感情がこもっていて、決して悲しみに満ち溢れた感じではありません。

1873年に完成したオペラ「マノン・レスコー」の第4幕にこの「菊」の一部が非常に効果的に転用されました。
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