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2016年11月26日02:25

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どんな精神鑑定結果が出るにしても

■相模原殺傷、園の対応は「不十分」 第三者委が報告書
(朝日新聞デジタル - 11月25日 10:55)
http://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=168&from=diary&id=4310651

これだけの兆候がありながら、安全管理を放置していた施設管理者には、「認知に歪み」があります。

「危機感の欠如」という点では、「平和ボケ」としか言いようがないです。

この点では、県にも警察にも、脇の甘さがありますが。

それにしても、一次的責任のある施設管理者の、無責任な管理感覚が不思議です。


一方、この凶行を起した青年に取りついたヘイトクライム(憎悪犯罪)の妄想の根は、社会には深く重く広がっていることは確かで。

青年が凶行の承認を求めた安倍自民党政権が、マスゴミを使って流布させたらしい、危険ドラッグや大麻中毒に犯行原因を単純化するのは、社会に蔓延するレイシイズムの隠蔽工作にすぎません。

つまりレイシズム自身が、現代社会に現存する差別格差の支配システムになっているわけで。

この事件は、そのことを、アリアリとわれわれに突きつけた点で、衝撃的だったわけです。

******

実はここ数年、田舎の自治体で、指定管理者に委託された文化事業を指導していますが。
「多忙」を理由にした、自治体側担当者と指定管理者の美術館コンセプトへの危機管理意識の低さは、突っ込みどころが一杯で、驚くほどです。

これでは、「どんな文化事業にしたいのか?のビジョンが自治体側に無い」というワタシの指摘に、数年たっても考えようともしないのも当然なのだろう。
自分達に知恵がないなら、市民に聞くなり、専門家を呼ぶなりすればよいのだが、そのことすら思いつかないで、指定管理者に丸投げとは、あきれるしかない。

年度にずれ込んで、年度事業がスタートして数か月後に、年度事業の大綱が決定する有様は、すでに議論無しで事業が進められている状態なわけで。
見え見えの丸投げなので、「事業案の修正も間に合わないし。これだけはやめないと、批難されるのは市役所ですよ」とはいっておいたけど、果たしてこれだけでも、直すつもりがあるかどうか?

幸い議会もボンクラなので、気付いてないから、問題になっていないけど。

「前例がない」というだけで、思考停止して脚がすくむのでは、文化事業への挑戦などは、税金の無駄遣いじゃないかとおもえてきてしまう。


で、こうした危機管理への不感症そのものが、別な意味でのレイシズム症状じゃないかと、ワタシは感じていて。

たとえば自分の親父や女房の父とかの、臨終で感じた、病院や施設の、90歳前後の高齢者に対する、尊厳を無視した、事務的な死への追い込みというのも。
露骨ではないが、この犯人がいう、「自分たちが手を貸さなければ生きられない状態で本当に幸せなのか」「生きていることが無駄だと思わないか」という思想の、「やさし表現」でしかなかったわけで。
施設に至っては、故人の生前の口癖まで使って、あり得ない「臨終間際での最後の言葉」までデッチアゲて、いかにも手慣れた口調で遺族を「なぐさめ」て。
何処の知恵者が編み出したものか?
このルーチンは、大衆演劇でもやらないシナイリオで、「これぞ、現代アート!」と、ワタシを感心させたものなのだが。


一方で、若い無名作家を搾取して、地方都市で流行している現代アートも、中味はかつての前衛アートのゾンビにすぎず。

「現代アート」の風貌をした、一見「文化の薫り」がする大衆芸術の展示は、田舎マスコミには、「都会化の象徴」と映るのか?人気があるようだが。
一方で、美しい田園や自然の風景に、土足で入り込んでゴミをまき散らす無礼さと、他者の美意識への危機管理の欠如という点で、地方大学の芸術専攻の教授たちの、猿真似アートの暴力的陳腐さに、その深刻な思想欠損を露呈しています。

中央でも、某国営放送の会長や民放経営者たちに、レイシストが陣取っていて。
気付いてみれば、TVのお笑い番組でさえ、レイシズムの蔭をひきづっていて。

街頭でのインタヴューに応える若い娘たちの、一見無邪気な「口当たりの良い他人の言葉を寸借りした応答」にさえ、大衆文化としてスリ込まれたレイシズムの蔭を色濃く感じてしまうのは、ワタシが老い先短い老人になったからなのだろうか?


なんであれ我々は、無自覚に刷り込まれた格差差別の価値観のなかで、不感症になっていて。

こうした施設管理の、経費節減を御旗に政府が推し進める指定管理者の、擬似公務員的無責任さは、同時に進行するワーキング・プア階層の増大と並行していて。


だから、この第三者委員会の報告を批判するとすれば、こうした施設管理者の危機管理意識を欠如させた原因に、論及していない点なわけで。


「木を見て、森を見ない」第三者委員会が、表面の問題点を指摘しただけでは、再発防止にはつながらず。

「他の有能な別な業者」に施設管理が交代しても、いつでも同じことは繰り返され得るということなわけです。


*ところで、話が飛躍するけど、世界史上最強の収奪搾取システムのひとつだった、紀元前二千年紀のステップ遊牧民の戦車軍団は、エジプトとメソポタミアの文明を歩行困難したが。
一方で、この世界最強を誇る戦車軍団の圧政は、どこも短命で。
インダス文明のアーリア人だけが、支配下の部族に覆されなかった戦車軍団の、唯一の支配者といわれている。
それでも、インド大陸にアーリア人が導入したカースト制という圧政に対する原住民の抵抗が、仏教とジャイナ教だったと説明するヒトもいるわけで。

要は、いつの世でも、最強の武器をつかって他者を搾取する圧政は、長続きはしないわけで。

アメリカという今世界最強の軍事力を後ろ盾に、国内の格差差別を維持しようとする自民党の戦略は、やはり長くは続かないと思う。

ヨーロッパのならず者を原動力としたその植民地経営から発展した帝国主義からつながる、現代的武器と武装で世界を席巻する資本主義のグローバリズムも、イギリスのEU離脱、アメリカのトランプ当選で、行きづまりを露呈しているわけで。

TPPに代表される自由貿易の推進政策は、世界に広がる格差と差別をひろげるだけで。
投資家は歓んでも、一握りの富豪が世界を支配する格差社会に変化はうまれない。

公正で持続可能な社会の発展のためには、公共事業や社会基盤、教育や医療制度や、地球の温暖化への対策は必要なわけで。


やまゆり園の管理不全は、エスタブリッショメントを代表する第三者委員会の半端な報告も含めて、現代日本社会の不健全さを色々な意味で示唆しているといえるだろう。



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