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2016年11月25日23:05

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デュエル51

今日はデュエルの話をアップします。
遊星vsバクラです。


「招かれざる決闘者」 その51


「俺のターン!」

遊星 LP3000 手札×1

「今、ゲオフィルスを倒せるカードは無い。ロードランナーならば簡単には破壊されないがここは守りを固めるのが先決か。」

遊星はフィールドと自分の手札を見ながら考えを巡らせていた。だが、どう考えても打開策などあるはずもなくこの時点での最善の一手を打つしかなかった。

「俺はカードを1枚伏せ、ターンエンド!」

今、遊星ができることはこれが限界だ。そんな様子を見てバクラは笑っている。

「守りを固めたか、それがどこまで持つかな?俺様のターン!!」

バクラ LP2200 手札×1

バクラがドローしたカードを確認するとふっと笑いがこぼれ、大笑いを始めた。

「ハッハッハ!!残念だが、てめえの防御の要であるそいつをいただくぜ!」
「何!?」
「魔法カード『心変わり』!!ロードランナーをいただくぜ!!」

その背中に悪魔と天使の両方の羽を持つ異形の天使が現れ、その眼を光らせる。その眼を見てしまったロードランナーの目からは生気が無くなり、バクラのフィールドへと移っていく。これがバクラお得意の洗脳術だ。

「馬鹿な!?」

絆を大事に思う遊星に対して仲間を奪うことは想像以上の苦痛を与える。

心変わり 通常魔法
ロードランナー 洗脳

「残念だったな、これが俺の洗脳術だ、最もこんな雑魚に使うことはあまりねえが今はこれで十分だ!行くぜ!ロードランナーを攻撃表示に変更!バトル!」

守りに入っていたロードランナーが遊星に対して牙を向く。操られているとは言えこの光景は遊星の心に刺さる。

「邪神ゲオフィルス!プレイヤーにダイレクトアタック!!」

巨大ムカデの頭の1つが遊星に向かって襲いかかる。仲間を奪われたショックが拭い切れない遊星ではあったが務めて冷静に遊星は最善の一手を出す。

「罠カード『ショック・リボーン』発動!」

ショック・リボーン 通常罠
相手ターンの戦闘ダメージ計算時に発動できる。その戦闘によって発生する自分への戦闘ダメージは半分になり、受けた戦闘ダメージの数値以下の攻撃力を持つモンスター1体を選択して墓地から特殊召喚できる。

「何!?」
「ショック・リボーンの効果で自分が受ける戦闘ダメージは半分になる!ぐう!!」

巨大ムカデの牙は不思議な光の膜によりその衝撃が吸収され、遊星に対するダメージを半分に抑える。それでも巨大ムカデの牙は遊星の体をを貫くような痛みを与えた。

邪神ゲオフィルス 攻撃力 2800 直接攻撃 戦闘ダメージ 2800
ショック・リボーン 通常罠 戦闘ダメージ半分 戦闘ダメージ1400
遊星 LP 3000→1600

「けっ!やるじゃねえか。だが、ゲオフィルスは2回攻撃できる!2回目の攻撃で終わりだ!!」
「まだだ!ショック・リボーンのもう一つの効果!受けた戦闘ダメージ以下の攻撃力を持つモンスター1体を墓地から特殊召喚する!蘇れ!シールド・ウィング!!」

光の膜はやがて輝きを増し、遊星が受けたダメージを吸収していく。そして墓地から遊星のシールド・ウィングが蘇った。

シールド・ウィング 守備力 900 墓地から特殊召喚

「シールド・ウィングだと!?」
「このカードは1ターンに2度まで戦闘では破壊されない!!」
「ちっ!さすがだな。不動遊星!俺様はこれでターンエンドだ!」
「エンドフェイズ!お前に奪われたロードランナーは返してもらう!」
「ふん!そんな雑魚返してやらあ!!」

洗脳が解けたロードランナーは辺りをきょろきょろと見渡し、慌てて遊星の元へと戻っていった。

「帰ってきてくれたか。」

仲間が無事に戻ってきてくれたことが遊星は嬉しかった。

ロードランナー 洗脳解除
バクラ LP 2200 手札×0 モンスター×1

「俺のターン!」

遊星 LP 1600 手札×1

「これは・・・あのカードがあればゲオフィルスを倒せるかもしれない。だが、失敗すれば俺は負ける。」

遊星が引いたカードはチューナーモンスターのデブリ・ドラゴンだ。これを呼べば、遊星のエースモンスターであるスターダスト・ドラゴンが呼べる。だが、現時点でゲオフィルスの攻撃力には及ばない。だが、ある戦術を使えばスターダスト・ドラゴンの攻撃力を上げることができる。けれど、失敗すれば防御の要を失うことになりゲオフィルスの2回攻撃で敗北は必至。遊星は迷っていた。

「いや、次のターンを許せば俺は負けるかもしれない。ならば、勝負するならここしかない!!」

遊星の目にはもう迷いは無かった。これ以外にこの状況を打破する手段は無い!

「行くぞ!俺はデブリ・ドラゴンを召喚!!」

デブリ・ドラゴン
ドラゴン族/チューナー・効果 風属性 ★4
このカードをシンクロ素材とする場合、ドラゴン族モンスターのシンクロ召喚にしか使用できず、 他のシンクロ素材モンスターは全てレベル4以外のモンスターでなければならない。このカードが召喚に成功した時、 自分の墓地の攻撃力500以下のモンスター1体を対象として発動できる。 そのモンスターを攻撃表示で特殊召喚する。 この効果で特殊召喚したモンスターの効果は無効化される。
攻撃力 1000 守備力 2000

「デブリ・ドラゴンの効果で墓地からチューニング・サポーターを特殊召喚!」

デブリ・ドラゴン 攻撃力 1000 ★4 通常召喚 効果発動
チューニング・サポーター 攻撃力 100 ★1 特殊召喚 効果無効

デブリ・ドラゴンの胸にある宝石のようなものが輝き、その中からチューニング・サポーターが現れる。

「合計レベルが8、なるほど来るか!」
「行くぞ!レベル1チューニング・サポーターとロードランナー、レベル2シールド・ウィングにレベル4デブリ・ドラゴンをチューニング!!」

デブリ・ドラゴンが4つ輪となり、その輪の中を3体のモンスターがくぐり抜けていく。やがてそれは光となり、新たなモンスターを呼び寄せる。

「集いし願いが新たに輝く星となる。光差す道となれ!」

「シンクロ召喚!」★1+★1+★2+★4=★8

「飛翔せよ!スターダスト・ドラゴン!!」

チューニング・サポーター シンクロ素材
ロードランナー シンクロ素材
シールド・ウィング シンクロ素材
デブリ・ドラゴン シンクロ素材
スターダスト・ドラゴン 攻撃力 2500 ★8 シンクロ召喚

「やっとエースモンスターを出してきやがったな。だが、スターダスト・ドラゴンではゲオフィルスは倒せないぞ!」
「そんなことは分かっている!だから俺はこのカードの効果に賭ける!チューニング・サポーターの効果発動!このカードがシンクロ素材となって墓地へ送られた時、デッキからカードを1枚ドローする!!」

チューニング・サポーターはシンクロ素材となった時、デッキからカードを1枚ドローする効果がある。デブリ・ドラゴンによって効果は無効となっても墓地へ送られればその無効はキャンセルされカードをドローできる。このドローでスターダスト・ドラゴンの攻撃力を上げるカードをドローできればゲオフィルスを倒せる。遊星はそれに賭けていた。

「ドローにすべてを賭けるだと?けっ!大したタマだな!良いぜ!来やがれ!!」

遊星の気迫にバクラは満足そうに笑って言った。

「ドローカード!!」

勢いよく遊星はカードを引く。そしてそれを確認した遊星はふっと笑みを浮かべた。遊星のドローは奇跡を起こした。

「よし!来てくれたか!!装備魔法『団結の力』を発動!」

団結の力 装備魔法
装備モンスターの攻撃力・守備力は自分フィールドに存在する表側表示モンスター1体につき800ポイントアップする。

「団結の力だと!?」
「俺の仲間が引き寄せてくれてくれた奇跡のカード、これをスターダスト・ドラゴンに装備!そして、スターダスト・ドラゴンの攻撃力は800ポイントアップする!!」
『ウオオオォォォ!!』

団結の力を装備したスターダスト・ドラゴンは緑色のオーラをまとい攻撃力・守備力がアップする。これでスターダスト・ドラゴンはゲオフィルスの攻撃力を上回った!

スターダスト・ドラゴン 団結の力装備 攻撃力 2500→3300

「攻撃力3300!?」
「行け!スターダスト・ドラゴン、邪神ゲオフィルスに攻撃!!シューティング・ソニック!!」

スターダスト・ドラゴンが放った超音波の嵐がゲオフィルスを襲う。双頭の巨大ムカデはその衝撃で吹き飛び光の粒となって消えた。そしてその超過ダメージがバクラを襲う。

「ぐわああ!!」

スターダスト・ドラゴン 攻撃力 3300
邪神ゲオフィルス 攻撃力 2800 戦闘破壊 戦闘ダメージ500
バクラ LP 2200→1700

「俺はこれでターンエンドだ。」

遊星 LP 1600 手札×0 モンスター1 魔法×1

「ククク・・・なかなかやるじゃねえか。俺様をここまで追い詰めるとはな。だが、最後に笑うのは俺様だ!俺様のターン!!」

バクラ LP 1700 手札×1

「俺様は魔法カード『天使の施し』を発動!デッキからカードを3枚ドローし、2枚を墓地へ捨てる。」

天使の施し カードドロー×3 手札墓地へ×2
デーモン・ソルジャー 墓地へ
邪神の復活 墓地へ

「ハッハッハ!!来たか!俺様は墓地の死霊の騎士デュラハンとデーモン・ソルジャーそして邪神ゲオフィルスを除外する!」
「何?」

バクラの墓地から3体のモンスターの魂が現れ、そこに現れた真っ黒な次元の狭間へと取り込まれていく。

「そして出でよ!俺様のしもべ、ダーク・ネクロフィア!!」

ダーク・ネクロフィア
悪魔族/効果 闇属性 ★8
このカードは通常召喚できない。自分の墓地から悪魔族モンスター3体を除外した場合に特殊召喚できる。(1):モンスターゾーンのこのカードが相手によって破壊され墓地へ送られたターンのエンドフェイズに、相手フィールドの表側表示モンスター1体を対象として発動する。墓地のこのカードを装備カード扱いとしてその相手のモンスターに装備する。 (2):このカードの効果でこのカードが装備されている場合、 装備モンスターのコントロールを得る。
攻撃力 2200 守備力 2800

真っ黒な次元の狭間から現れたのは恐ろしく不気味な風貌の悪魔だった。壊れた人形を抱いた全くの無表情、男性とも女性とも思える中世的な姿、髪の毛はなく真っ黒な瞳が相手を睨み付ける。これがバクラのしもべダーク・ネクロフィアだ。その異様な雰囲気がフィールドを包み込んだ。

「ダーク・ネクロフィアでスターダスト・ドラゴンを攻撃!!念眼殺!!」
「何!?」

ダーク・ネクロフィアがスターダスト・ドラゴンを睨み付ける。相手を呪い殺すための念を送りつける。だが、その攻撃力は2200、今攻撃力3300のスターダスト・ドラゴンには及ばず、返しのシューティング・ソニックがダーク・ネクロフィアを粉砕する。

『ぎゃあああ!!』
「ぐぅ!!」

ダーク・ネクロフィア 攻撃力 2200 攻撃
スターダスト・ドラゴン 攻撃力 3300 返り討ち 戦闘ダメージ1100
バクラ LP 1700→600

『ぎゃはははは!!』

ダーク・ネクロフィアが消滅する瞬間、ダーク・ネクロフィアが持つ人形が不気味な笑いを浮かべ遊星は背筋がぞくっとする思いをした。だが、フィールドを見る限り特に変わったことはない。今のは一体何だったんだ?遊星はそう思った。

「自滅・・・?いや、これは何か企んでいるはず。一体何が・・・?」

そうこうしているうちにバクラはさっさと自分のターンを終了してしまった。だが、エンドフェイズに差し掛かった時、バクラは狂ったように笑って言った。

「ヒャハハハ!!ダーク・ネクロフィアが相手によって破壊された場合、このターンのエンドフェイズに相手モンスターに憑依する!!憑依されたモンスターは俺様のしもべとなる!!ハッハッハ!!」
「何だと!?」
「ダーク・ネクロフィア!スターダスト・ドラゴンに憑依しろ!!」

ダーク・ネクロフィア 効果発動 スターダスト・ドラゴンに装備
スターダスト・ドラゴン 洗脳 攻撃力 3300→2500

『ぎゃああああ!!』
「俺のスターダスト・ドラゴンが!?」

突如現れたダーク・ネクロフィアの亡霊、それがスターダスト・ドラゴンに憑依する。精神を犯されたスターダスト・ドラゴンの目からは生気が失われ完全にダーク・ネクロフィアの意志に乗っ取られてしまった。

「てめえのエースモンスター、確かにいただいたぜ!!」

完全に意識を乗っ取られたスターダスト・ドラゴンはバクラのフィールドに移り、その牙を遊星に向ける。今のスターダスト・ドラゴンはダーク・ネクロフィアの意志によって動かされている。再び仲間を奪う戦術に遊星は奥歯を噛みしめる思いだこれこそがバクラの得意とする洗脳戦術だ。

「何と卑劣な・・・」
「何とでも良いな。さあ、俺様のターンは終了だぜ。」
「くっ・・・俺のターン!」

遊星 LP 1600 手札×1

2度に渡りモンスターを奪われた衝撃、そして自分が最も信頼するスターダスト・ドラゴンを奪われた悲しみ。その両方が遊星を苛める。

「俺はモンスターをセットし、ターンエンドだ。」

遊星の表情から覇気が失われていた。そんな遊星の状態を見て上空で見守っている愛姫と雪鏡も心配そうに見ていた。

「ゆ、遊星のお兄さんどうしちゃったの?まるで別人みたいだよ?」
「・・・無理もない。不動遊星は絆を最も大切に思っている。それを引き裂くような戦術、卑劣だとは思うけれど、相手の弱点を突いた理にかなった戦術よ。」
「うーん、何か酷いなあ。でも、遊星のお兄さんなら大丈夫だよね?」
「・・・大丈夫。この程度で終わるなら私達にすら勝てるはずない。」
「そうだよね!遊星のお兄さん、めげないで頑張って!!」

遊星に声は届かないが2人は遊星を応援していた。一方バクラの方も遊星の落ち込みようが気になるようで挑発をかける。

「ハッハッハ!!スターダストを奪われたのはそんなにこたえたか!あんまりがっかりさせるなよ。俺様のターン!!」

バクラ LP 600 手札×1

「スターダスト・ドラゴンで守備モンスターを攻撃!」

スターダスト・ドラゴンが遊星のモンスターにシューティング・ソニックを仕掛ける。遊星が伏せたレベル・スティーラーがその衝撃で破壊された。

スターダスト・ドラゴン 攻撃力 2500→3300
レベル・スティーラー 守備力 0 戦闘破壊

「くっ・・・」

特に何もすることができず、遊星はただ茫然としているようだった。

「何だ?その様は!?もうおしまいか!?それなら次のターンで終わらせてやるぜ。カードを1枚伏せ、ターンエンド!」

附抜けたやつを倒しても面白くない。そう言わんばかりにバクラは遊星に叫んだ。だが、遊星は失意にありながらも反撃のチャンスを伺っていた。

・・・・・

今日はここまで。バクラの洗脳戦術でした。
遊星、かなり精神的ダメージを受けてますが、ここで終わる遊星ではないです。
また、次回はまた今度。
ここまで読んでくれた方、ありがとうございました。
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