ザルツブルク・イースター音楽祭 in JAPAN
オーケストラ・プログラム��
2016年11月23日(水・祝) 17:00開演
ベートーヴェン： ピアノ協奏曲第5番 変ホ長調 op.73「皇帝」
アンコール
J.S.バッハ
：コラール前奏曲から「おお愛する魂よ、汝を飾れ」 BWV654（ピアノ・アンコール）
チャイコフスキー： 幻想序曲『ロメオとジュリエット』
リスト： 交響詩『前奏曲』S97
アンコール
ワーグナー ：オペラ『ローエングリン』から第3幕への前奏曲
指揮 クリスティアン・ティーレマン
ピアノ：キット・アームストロング
シュターツカペレ・ドレスデン
１、Ｐコン
予定されていたプログラムの前に指揮者の意向としてフィデリオ序曲が演奏された。
なかなか引き締まったえんそうであり、やはりこのオケはオペラを演奏してこそ
真価が発揮できるのだなと思った。
また、おそらくソリスト変更による穴埋めとしての追加プログラムと受け取ったが
すぐにそんな生易しいものでないことがわかった。
皇帝冒頭のオケによる和音はよかったが、ピアノが全然ダメだ。音楽性とか
テクニックとかいう以前の問題だ。全く弾けておらず、公衆の面前で演奏すること
自体に無理がある。何か変わったことをやってやろうという意欲だけは感じたが、
指が全く回らず、特に速い上向音型では音を飛ばして弾き殴るという
奇怪な演奏であった。呆れるを通り越して怒りさえ湧いてきた。
演奏終了後、多くの人は大人しく拍手をしていたが、本当にこんな演奏に
満足したのだろうか。自分には理解できない。
２、ロメジュリ
濃厚な演奏だ。チャイコらしい甘美さやいやらしさは微塵も感じさせず、
厳格な音楽を作り上げていた。ティーレマンを聴くなら他の曲をとも思ったが
これはこれで己の道を通した上での芸術として楽しめた。
３、レプレ
強弱のつけかた、テンポの揺らし方などすべてにおいて満足。
腹の底から響いてくる低音やきらびやか高弦、そして過剰な音を
聴きたかったのだ。
2日間聴いてやっと満足する演奏に出会えて気がする。
アンコールも大満足。
前半と後半では天と地の開きがある演奏会だった。
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