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2016年11月15日22:40

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戯場戯語:読了

歌舞伎ファンのあなたへ お薦めの一冊です!

☆「戯場戯語」八代目・坂東三津五郎著 中央公論社刊 読了
奥付を見たら、昭和43年10月31日 初版発行
この本は再版で同じ年の12月14日でした。
なにか忠臣蔵に縁が有りますね。

今回読み直して見て、思い出した事ややはりそうか! の確認が一杯ありました。

先ず、近頃の忠臣蔵の大序の直義の台詞が気に入らないのは此処の書いてありました。
それも実に具体的に息継ぎの仕方からアクセントの置き方、言葉のニュアンスまで・・。
若手には勉強して貰いたいですね。

それから何回も問題になっている「見得」の件
[言葉]と云う処にはっきりと書かれてます。
P187 にはっきり書いてありました。
「今ではもう幕内の者までが、トンボをきるとか、見得をきるなんて言っているが、
トンボは返るであり、見得はするもので、トンボをきるとか、見得をきるなんて言うと、
あいつはトンチキだと言ったものだ。
トンチキが略されてトン公、つまり馬鹿、間抜け、場知らず。

*橋之助・勘九郎・中村又五郎丈の三人の楽屋で言われた通りです。
又五郎丈は「あなたは落語家さんなんですから、これからもきちんとして欲しいですね!」
と、言われた言葉が今でも耳の底に残っております。
仲間で【中村仲蔵】を口演する者が居て「見得をきる」「トンボをきる」と言います。
・・・・気を付け様!

他にも沢山勉強になる言葉の遣い方が有りました。
【芸十夜】は、毎年正月に一夜一夜で読み直しをしますが、この本も時折読み直し致します。
また、そろそろ【古靱大夫の聞き書き】を読み直します。
先人達が苦労したものをしっかり受け継いで行きたいと思います。
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