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2016年10月30日15:39

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1年間の結果ではなく、4年間の苦難の末に掴んだ栄誉。

ふぅ・・昨夜の美酒がやっと抜けました^^;

春まだ時々雪が降り続く時期から始まり、同じように雪が降り始めた今、
ようやく1シーズンが終わりました。それも最高の締めくくりで・・。

4年前の忘れ物、取りました!!!!

今更ながら、ホントに濃厚なシリーズだったなと思いますし、
そのような試合を展開した両チームを讃えたいでありますね。

“世間的”という触れ込みを基にすると「第7戦まで、黒田Vs大谷を・・」というのがあったでしょう。
がしかし、あらゆる重圧の中必死にプレーする選手、見守るファン側としてはそんなゆとりなど
全く無く、早いとこケリを付けて欲しい・・そんな感じですからね。

コアな野球・パリーグファンなら現ファイターズの特徴や構成等を大体把握されてるでしょうが、
それ以外のライト層・・とりわけ東京発のキーメディアを情報源としている層にとっては、
「ファイターズ=大谷翔平、その他小粒な若手・・」という感覚だったかもしれません(笑)

しかし、翔平君があまりにも破格的で前代未聞の器なために扱いが相当偏るだけで、
他の選手もこの数年で着実に成長していたわけで、各々の個性や能力を広範に示すことが
出来たのではないか・・そう思ってます。

その上で、このシリーズを総括すると・・。

カープもやはり、どちらかというと粋のいい急成長して来た若手が多く、ハムと似た構成。
何が勝敗を分けたかはズバリ、『負けと苦境(ピンチ)に対する経験値の差』と思いますね。

今年のシリーズなので、どうしても今年一年に限って考察されがちですが、
現ハムナインはおよそ2012〜13年から構成付けられています。

12年にリーグ優勝したものの、シリーズでは2勝止まりで終了。
翌13年から若手が流入し始めるも、最下位に。
先ずここでどん底を経験し、各々全く力が足りないことを痛感する。

翌14年。チームの顔、柱でもある稲葉と金子誠・現打撃コーチの引退表明で若手が終盤奮起、
3位からのCS猛追でファイナル最終戦まで詰め寄るも、あと一歩の所でシリーズ進出を逃す。
この時点で若手もファンも、新しい時代をこのメンツで切り開ける予感を大いに感じつつ、翌年へ。

15年は更に一つ順位を上げるも、層の厚いホークスの壁を超えることは出来ずCSも1stで敗退。
ここで、「これだけ力をつけてもなお上を取れない」もどかしさ、まだ力が及ばないことを知った。

そして今年。やはり序盤からホークスの独走を許し、大きく水を開けられることの厳しさ、
中々詰め寄れない前年からの難しさをまたも知る。他方、怒涛の15連勝を果たすも、
それでも尚5ゲームほどしか近寄れないことの現実にあって、もう一段ブーストをかますには
何をすればよいかを実戦の中で体感していった・・。

終盤戦、ラスト数戦で優勝できるか否かというシビアな状態、緊迫感と重圧をおよそ一ヶ月
経験できたことが、後のCS、そして日シリに活きた格好となった・・。

とどのつまり、この頂点は2013年から連続して繋がってのことであって、
決して今年だけの結果ではないということ。幾多の壁と、
ギリギリでの敗戦を重ねて来た上での結果だ、ということ。

一方、首脳陣・・。

栗山監督も12年の就任一年目でリーグ優勝。
周知の通り、この段階で全くの初経験であり、若手選手と概ね同じの状況。
この時の日シリでは「怖くてしょうがない」ということを始まる前から口にしていた。

翌年の最下位を経験し、若手を使いつつ、一からチームを作っていく難しさを知る。
そして14年のCSブーストでかなりの手応えと、尚も足りない部分はどうすればよいかが
見えたのではないか、と。

それでも翌年の2位で、まだ一歩及ばない、足りないものを確信。
強さを際立たせたホークスを破るために、妥協なき方針と指揮を今年揮った。
結果的に、前年まで勝ち越せなかったホークスとの対戦成績で勝ち越し、
ホークスだけじじゃなく全てのパリーグチームに勝ち越すまでに持っていき、
終わってみればペナント、ポストシーズン通して3連敗以上は一度もないまでに至った。

栗さんの野球はここまで、迷走や苦悩の影は幾つもあったが、
選手と共に試行錯誤しながら成長して来たわけで、その点でも上から目線ではなく
選手目線であったことが特筆すべき。選手と一緒になってチーム作りをして来たことが、
結果的に一体感を生んだのであり、ベテランのスター選手がほぼ不在であったからこそ、
首脳陣も選手も一つになれたのだと思うわけで・・

そして何と言っても、短期決戦での采配ぶりにあるように、勝負勘・・
いわゆる「勝負の決め所」、嗅覚を養っていったことが、この5年の経緯を観ていると
手に取るようにわかる。

今シリーズでも随所にその辺が出てましたが、これはペナントシーズン中にも、
とりわけ今年は随分と観られたわけで、布石はずっと前からちゃんとあった。

何より、選手自身どの辺りに勝負所が来るか、どの辺りにターニングポイントが来るか、
各々で嗅覚を養ったであろうことは、今年ペナントシーズンから目に見えたわけですが、
このシリーズでも終盤8回辺りに同点や逆転に至ったのは、
何もシリーズに入って初めて出来たことじゃなく、およそ4年間かけて築き上げて来たもの。

だからポストシーズンで早々に交代があろうとも、先発の早下ろしがあろうとも、
終盤での抑え不在があったにせよ、中継ぎ〜抑えが変幻自在に変わろうとも選手は順応し、
なおかつチーム内に軋みや悪影響を及ばさず、どんな態勢でも乗り切れた。

カープとの差は、肝心な時期の敗戦による悔しさの蓄積をベースにした、
首脳陣と選手による柔軟な対応力、試合勘の取得だったと思います。

勢いに乗った時というのはどのチームでも総じて力を発揮し、
乗っていけるものですが、躓いた時どう修正できるか、切り替えられるかは
苦難の日々の経験こそが物を言う・・それがハムの場合歴然とあった、と。

広島での2連敗からホームで3連勝出来たのは、地の利というよりも
各々での切り替えが巧く出来たこと、これに尽きると思いますね。

そして二度目のアウェイ・・昨日の試合では、1〜2戦より免疫が出来ていた。
王手の中での試合ゆえ、力みが出た選手やプレーがあったものの、
他の選手に拠るカバーリングが機能した。

尚、8回満塁での「代打大谷君」の準備。
昨夜遅くの、ローカル特番で栗さんが明かしましたが、あれは完全なフェイクだったとのこと。
しかもそれは、打撃面で追加点を取られることのプレッシャーを与えるよりも、
その後の継投(抑え)に翔平君を持ってくるのか?という迷いを誘うのと、
明日の試合の戦略面でカープ首脳陣側に戸惑いや計算を狂わせるために
あえて代打の準備を見せた・・とのことです。

名将・・の定義が何処にあるか、何を基準にするのか明確にはわかりませんし、
栗さんが絶対的にそうであるかも言えません。
が、策士であることは間違いないでしょう。それはポスト戦に限らず。

対して緒方監督の能力というのもわかりません。
無論、あのチーム状態を作り率いてここまで来たのだから有能なのは間違いない。
ただポスト戦に限れば、継投のセオリー等総体的にシーズン同様の戦い方をし、
今年一年の戦い方を貫くことの方が得策と考えたのでしょう。変にいじるよりも。

結局この辺も監督の「経験値」じゃないかという気がします。
なので、来年以降どう監督が成長出来るかも、選手の成長に大きく関わってくるんじゃないかと。
間違いなく個々の選手能力は高く、皆がまだ総じて若いわけですから、
来年も上に来る可能性は相当高いでしょう。

いやはや、正直言って、カープはある面で「ハムを相手にしている感覚」で、
凹凸がはっきり見えない=起点が何処にも存在するという印象でしたから、
簡単に負けてしまうことも覚悟してましたし、最後まで一瞬たりとも気が休まらなかったですよ。

そんな相手によく緊迫した濃厚な試合をした、世間全般に見せることが出来たのが
何よりも充実感を感じます。その点で、カープとの対戦は勝敗結果以上に
非常に意味があったと思います。

兎にも角にも、一年通して・・いや、少なくともこの4年余りの間、
きっちり観続けて来て良かったなと思いましたし、06年の優勝以来、
10年間は云われるほど短くなく、傍目以上に険しく苦難の連続だっただけに、
この栄誉は格別であります。

両選手とも、大変お疲れ様でありました。
またいつか、再び熱い試合が出来ることを願います。。


日本ハムが10年ぶりの日本一
http://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=2&from=diary&id=4267074
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