村上春樹を反日というのならボブ・ディランは反アメリカではないのか？

■ボブ・ディランさんにノーベル文学賞　音楽家・作詞家
(朝日新聞デジタル - 10月13日 20:09)
http://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=168&from=diary&id=4239778
なんてところまで考察できない人が、村上春樹を反日といって、なにかをいったと思っている。なにもいってないし、無知の告白のようなものなのに、そんなことにも気がつかない。

去年だったか、一昨年だったか、私はボブ・ディランが取るかもしれないと書いた覚えがある。思春期から聞いてきたボブ・ディラン、ビートルズと同じぐらいの影響を世界に与えてきた。ビートルズは外面的、ファッション、音楽のポップさ、アイドルっぽさなら、ディランは詩の重みと深み、世界の矛盾と残酷さと強大さと繊細でか弱い個人の対峙であり、葛藤であるだろう。きわめて文学的、哲学的でもあったのだ。

日本のフォークソング、高石ともやから五つの赤い風船、岡林信康、吉田拓郎、そして浜田省吾に佐野元春、ディランの影響を受けた音楽家は数多い。

村上春樹が今年も取れなかったのは、かれの小説がビートルズのようにポップであったからかもしれない、やはりノーベル文学賞選考委員にとっては、軽く見えてしまうのだろう。