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2016年10月13日09:55

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ストレスの三次元モデル

マイミクさんが、興味ある記事を紹介しておられました。

ストレスの要因とその対策
http://www.mental-health21.jp/omoukoto/03_sangyo_suisin_02.html

ここではストレスの要因として三次元モデルを想定しています。

A仕事のきつさ、B仕事の自己裁量度、C上司等の支持、

このモデルを提唱したのはR A Karasekという人で、どうも2次元モデルは1979年に提唱されているもよう。

この3つの要素の高い・低い状態を考えてみた。

■ABC.きつい/裁量無し/理解無し

これがいちばんきつい。私はブラック企業かどうかを判断する最大の尺度は社内のコミュニケーションが成立しているかどうかだと度々書いていますが、上司が放置あるいは拒絶している状態で、裁量権のないきつい仕事をやらされていたら、辞めるが先か、過労死するのが先か、おかしくなるのが先かって話ですね。

昭和30年代頃の田舎のお嫁さんたちがわりとこの状態。姑からことこまかく指示され、少しでも意に沿わないことをすれば精神攻撃を受ける。ものすごく辛かったと思う。おかしくなっちゃった人、自殺した人とかも、統計が取られてないから分からないけど、たぶんかなりあったと思う。

これが都市部では「核家族化」によって姑と別居して暮らすことができた。その場合、夫との相互理解がなくても、裁量権を得る(B軸低)ことで彼女たちは精神を安寧に保つことができた。

■ABc.きつい/裁量無し/理解あり

高度経済成長期のいわゆるブルーカラー層がこの状態にあったのではないかと思う。仕事がつらくても、それを理解してくれる上司や先輩がいて、飲みに連れて行ってくれたりして、酒を飲みながらグチを言ったり、それでストレスを発散することができていた。きついなりに評価もしてもらえれば、頑張りようがある。


■AbC.きつい/裁量あり/理解無し

昭和40年代頃の営業マンとか保険の外交のような人たちがわりとこれ。ノルマ辛いし、上司はきついことばかり言うけど、自由があるから、辛かったら適当にサボったりすることで、ストレスがたまりすぎないようにすることができた。

ただ「まじめ」な人はサボることができず(B軸高)、結果的に精神的な行き詰まりを覚えていたと思うのよね。

仕事がきつくて裁量権がある状態を元記事は「能動状態」と書いている。裁量権があれば、仕事の負荷を自分の体調などで調整できるので、結果的に仕事に対して積極的な気持ちになれる。これは物凄くやりがいがある状態。つまりこういう仕事をこなせるかどうかは裁量権をうまく使えるかどうかに掛かっている。

■Abc.きつい/裁量あり/理解あり

漫画家とかライターとか、あるいはソフトウェア技術者などは割とこれに近い。こういう職業の人に課されているのは、一定の期日までに要求されたものを作り上げること。その間はどういう進行でもいいから、丸2日寝てから3日徹夜みたいな仕事の仕方が出来る。その時間配分が自由なだけストレスがたまりにくい。また会社勤めのSEでも、SEの仕事って、仕事しているのと遊んでいるのとが、見た目では分かりにくい。このあたりも良い方向にある。

ただ、SEでも運用系の人たちは裁量が無いことが多い(B軸高)。特にオンラインシステムの運用は、24時間動いているシステムを管理しなければならないので、1分たりとも休む事が許されず、短期間入っただけでも簡単に精神の変調をきたすほど辛い。

また上司が酷いと(C軸高)、これも簡単に鬱病などを発症する方向に行く。

現代のコンピュータやプログラムは、昭和40年代頃のものの100万倍くらいの規模がある。その古い時代のプログラムを組んでいた人が上司にいると、当時の感覚で若いSEに色々要求してくる。これが無理すぎる要求になりがちで(仕事量が多すぎて裁量権の範囲でおさまらない:過剰なAがBを引き起こす)、上司と喧嘩して辞表書いちゃうような人はいいんだけど、何とか頑張らなければみたいに考えてしまう人は壊れてしまう。

中学や高校の先生などもこれに近い。仕事が無茶苦茶あるけど、授業の無い時間を自分の好きなように使うことで、なんとかこなしていける。でもこれもSEと同じでやるべき仕事が処理能力を超えてしまうと、結果的に裁量権が消滅して、壊れてしまう。特に出世欲のある先生や向上心が強すぎる先生は無理しがちで危ない。

■aBC.楽/裁量無し/理解無し

稼働率の悪い工場の労働者、あるいはパート工場労働者って感じですね。お仕事は1日3時間のみ。その間だけ決められたことをひたすらするが、上司はあまりいいできではない。でも仕事自体がきつくなければ、グチとか言いつつも、まあやっていける。

この手の仕事の最大の問題点は給料が悲惨なほど安いことなんだけど、それを承知の上でやっている人が多いのでこれもあまり問題にはならない。

仕事が楽で裁量権の無い状態を元記事は「受身状態」と書いている。まあ裁量権が無ければ、言われた仕事をするだけ、という形になりがちですね。

■aBc.楽/裁量無し/理解あり

上記の場合で工場長さんや先輩がいい人ってパターンですね。こういう職場は楽しいので、長続きするし、心理的な余裕があるので、各人が新入りにも優しくなれる。すると入って来た人も「ああ、ここはいい職場だ」と思ってくれる。こういう工場はわりと何十年も生き延びていくんです。

■abC.楽/裁量あり/理解無し・あり

元記事は「低ストレイン状態」って書いてますが、それって実は無職だったりして(+_+)☆\バキッ

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コメント

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