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2016年10月12日17:22

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「ワーグナーの毒」を少し注入

デュッセルドルフで御一緒だったK夫妻はとても素敵な方で、このところ同窓会を兼ねて、御一緒にコンサートなどに行っています。以前はモーツァルトやイタリアオペラでしたが、今年はワーグナー続きです。

ご夫妻はクラシック音楽はこれまでほとんど聞いてなかったのですが、デュッセルドルフでオペラハウスにお連れしたのが最初でした。引き続き関心を持っていただけているので、毎回、ランチをとりながら、前説をして、少し楽しめるようにしています

今年はまず新国立の「ローエングリン」、これは、なんといっても、クラウス・フローリアン・フォークトの魅力に、奥さんはスッカリ魅了されて満足されました

そして、次は二期会の「トリスタンとイゾルデ」でした。前説で、これは不倫話で、ワーグナーそのものが自分の不倫経験を活かしていると説明しました。ダンナさんは、それであの官能的な音楽もよくわかったとか、、、

そして、今回は新国立劇場の「ワルキューレ」です。リング全部を説明するのは大変なので、事前に里中満智子のマンガを読むようにお願いしておいたのですが、いろいろご多忙で、読めなかったとか、そこで、ストーリーを説明しました。

そうしたら、ご夫妻から「ニーベルンクの指環というのは、要するにスターウォーズなんですね」とのコメント、たしかに、そう言われればスターウォーズとソックリです。いや、むしろ、スターウォーズがワーグナーの長大なドラマをイメージしたというのが正しい。その線でゆくと、ワルキューレはエピソード2ですね。ルーク・スカイウォーカーがジークフリート、ダース・ベイダーはヴォータンかな? スターウォーズに重ねると分かりやすくなるかもしれないと、なんだかこっちが教えられた気分(笑)

着実にご夫妻は「ワーグナーの毒」におかされてきています。今回のワルキューレの5時間の上演にも耐えてしまいました。第2幕にはヴォータンの正妻フリッカが登場して、口うるさくクレームしてゆきます。何とか言いくるめてごまかそうとするダンナもやむなく奥さんに従う、、、「あの気持ち、わかるなあ」との感想でした。

第3幕はヴォータンが我が子ブリュンヒルデとの別れる感動的なフィナーレです。その感想を聞くと、「いくら言うことを聞かなかったと言っても、可愛い娘に、あの仕打ちは酷い!」とのこと。そういえば、ご夫妻には娘さんがいます。もうスッカリ感情移入されていました。

きっと、来年はジークフリートにもいらっしゃるでしょう。これもワーグナーの毒のせいです




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