夜行・2泊3日の行程で、日本百名山・大朝日岳△1870mを登頂してきた。
朝日連峰は、磐悌朝日国立公園の中枢を構成、山形・新潟の県境に連なる。主峰である大朝日岳は、純粋に山形県側に位置する。日本海岸から僅か40km地点に聳える朝日連峰は、東北地方にある3本の山脈の、一番西側にあって冬の偏西季節風をまともに受ける為、全国有数の多雪
地帯である。山形盆地から西方を遠望すると純白の衣をまとい、なだらかなスカイラインを描く月山△1980mとは対照的に、浸食の進んだ山々の朝日岳の山塊が続いている。
大朝日岳・西朝日岳・寒江山・以東岳△1771mを主稜とする連峰であり、大朝日岳はかつては
剣頭山とも呼ばれていた。登山道は山頂から延びる4つの尾根すべてに開かれており、よく整備されている。今回は、古寺鉱泉からのピストンで大朝日岳をめざした。
9/30,夜行バスで早朝、東京に着き東京駅前発9:00の貸切バスで、古寺鉱泉には15:30到着した。ここの宿は自家発電でテレビなく、自動販売機なく、トイレも水洗ではなかった。お湯は炭酸土類弱食塩泉で冷泉の為、沸かし湯だった。
0/1,ヘッドランプをつけての朝5時出発となった。古寺鉱泉の標高は670mであるから大朝日岳
までの標高差は1200mある。地元ガイドは山形県米沢市出身の佐藤氏で先週も案内したという。ヒメサユリの咲く初夏が魅力的であるが、この季節は雨が多く、それにアブもいて、うっとおしいという。頂上直下には雪渓が残っていて、アイゼンが必要だという。
合体（ブナとヒメコマツ)の樹に5:40。ここでヘッドランプをはずす。3つある水場のうち最初の一服清水には6:45。おいしい水だ。第2の水場、三沢清水には7:45。古寺山△1501mまで来ると、一気に展望が開けた。8:10。月山、葉山△1462mが望まれ月山のその奥には、鳥海山2230mがはっきりと見えた。ガイドの佐藤氏が言うには、ここで鳥海山を見れるのはなかなかないことだという。形の尖った山は竜門山△1688mだった。大朝日の避難小屋も見える。天気が好転
して、いい天気になり暑い。今回、寒くなると思って防寒具も用意したが、その必要なかった。
目の前に、形のいい小朝日岳△1647mがあるが（一部既に紅葉していた）巻き道をとることにした。3つ目の水場・銀玉水には10:00。大朝日岳を下った中岳とのコルに金玉水の水場があるが、佐藤氏に聞くと、銀玉水が一番おいしいという。大朝日小屋には10:40。管理人がいらして昨日、初氷がはったという。大朝日岳頂上△1870m二等三角点には、11:00到着した。
360度の大展望を楽しんだ。蔵王連峰・西吾妻山△2035mをはじめとする吾妻連峰・飯豊本山をはじめとする飯豊連峰・会津磐悌山△1819mも望まれた。
そしてなんと佐渡が遠くに望めたのだ。こんな眺めは、めったにないそうだ。ラッキーだった。展望を十分に楽しんで、下山にかかる。避難小屋では本日、山形名物・芋煮会があるとかで、どんどんメンバーが登ってきた。山形大学の学生さん、地元の山岳会の人達、佐藤氏が2.7リットルの焼酎を差し入れたので、さぞ今夜は大宴会になるだろう。小屋は10/14で閉めるそうだ。もと来た道を降りて、古寺鉱泉には16:40戻った。夕食は山菜が主で、山形産のお米である「つやひめ」がおいしかった。「つやひめ」は冷めてても固くならなくて、弁当のおにぎりも、おいしかった。10/2,宿を朝7時出発。途中、山形市にある山寺立石寺に立ち寄ってから、東北道を南下、東京駅前には15:10戻ってきた。
山寺立石寺は、貞観2年（860)清和天皇の勅願によって慈覚大師が開いた天台宗のお山。
正面の建物、根本中堂は延文元年(1356)初代山形城主・斯波兼頼が再建した。
石段は山門から800段あまり、登山口から1050段ある。半分ほど行ったところにある「せみ塚」には芭蕉の句が刻まれている。「閑さや岩にしみ入る蝉の声」・・・・・・元禄2年(1689)
おくのほそ道をたどり、現在の暦では7月13日に山寺を訪れた。開山堂から上へ到る細い階段
を登ると「五大堂」という展望台に到着する。ここからの眺めは最高です。
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