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2016年09月26日20:24

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ザ・ビートルズ〜EIGHT DAYS A WEEKを鑑賞

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2016年の今年にはビートルズ来日50周年の記念企画は様々とあったようだが、そのタイミングに合わせたかのようにビートルズの長編ドキュメンタリー作品が上映された。
内容はと言うとデビュー翌年の63年のツアーから、66年8月までのライブ映像を交えたドキュメンタリーであり、宣伝の告知には未公開ライブ映像を含むと言う事だったので、どうせならライブ映像のみで構成してくれたら、と願うものだが。




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*ザ・ビートルズ〜EIGHT DAYS A WEEK ‐ The Touring Years
http://thebeatles-eightdaysaweek.jp/index.html


監督 ロン・ハワード
主演・音楽 ビートルズ
公開日 2016年9月15日 (イギリス) 2016年9月16日 (アメリカ合衆国)
上映時間 97分


ドキュメンタリーにおいては英国でリリースされたアルバムをアイコンのように登場させ、彼らの歴史を追っていく定説の流れであった。

ビートルズのドキュメンタリーに関しては、過去には1988年の『ジョンレノン Imagine』 1995年の『The Beatles Anthology』 2012年には『ザ・プロデューサー 〜ビートルズ・サウンドを支えた男 ジョージ・マーティン〜』などを観ていた事もあり、ビートルズの概要、これまでの事や作品の事ならば大体は知っている事でもあった。
それ以上の目新らしい事はないものかと、そんな気持ちで鑑賞していたので恐らく全般に対してはやや冷めた視線で眺めていたかも知れない。
内容の所々でライブ映像を挟んでいたが、ライブ映像活動の頃までのビートルズで構成されるものかと伺えたのだが、結末ではわざわざルーフトップセッションまで加えていたのは明らかに蛇足だった。


先に申したようにライブ映像のみで構成してされる事を望んでいた。
音源は大切にされているのに(注釈)、映像となると保存状態が悪いものが多かったと関係者の証言を得ており、確かに2015年にリリースされた『The Beatles 1』のブルーレイセットにはこれまで散逸された映像をまとめた画期的なものであり、そしていつかは未だに公開されていない(或いは一度は公開されながらも現在は観られない)映像作品を観られる機会を待っていた。


注釈:1987年頃にビートルズのオリジナルアルバムがCD化された事があった。
これを機にビートルズの音楽をちゃんと聴こうとする層が増えた傾向が生じられていた、と回想する音楽ファンの証言があり、そして2009年にはオリジナルアルバムのリマスターが行われた事でサウンドのデジタル化が完成されたファンの声も多かった。






ドキュメンタリーの中での演奏シーンでは、今を思えば何故あれほどまでに喚いてしまう女性たちがいたのだろうか?と感じてしまうのだが、凄まじい人気のグループへの興奮を体現してしまうとあの頃はあのようになってしまうのだろうかと。
と、そこで米国ではあれほどまでに喚いている女性たちとの対極に日本武道館でのライブにおける日本の観客は大人しかった・・・確かにメンバーからは日本ではちゃんと聴いてくれた、という証言もあった事には間違いなかった。


ビートルズの台頭の要因は1964年にアメリカへ進出した事が大きい訳で、その結果成功も収めたが自身への危機をも忍び寄るきっかけでもあり、やがてライブ演奏活動に終止符を打った。
またもや先に述べたように『英国でリリースされたアルバム』と表現をしたが、英国でリリースされたアルバムがあれば、アメリカだけでしかリリースされなかったアルバムも存在していた訳で、映像の中でジョン・レノンがライブ演奏でのMCにて『次の曲はアルバム・・・ビートルズVIだったかな』という発言もあり、そもそも彼らはキャピタルレコード編集『Beatles VI』なるアルバムを製作した事はないのでそれに不愉快も感じつつ、多数の観客が自分たちの曲をちゃんと聴いているのか?とストレスも含んでいた事だろう。

そんな自分たちが製作した訳ではないアルバムの中で、ファンを突き放す事をしたかったのか?そんな思惑を表したアルバム、所謂ブッチャーカバーとして知られる事になった『Yesterday and Today』のジャケ写真撮影には興味津々だったw


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一番り気だったジョンであったが、メンバー全員これに賛同した訳ではなく、とりわけジョージ・ハリスンだけは悪趣味だと言い放っていたとか。


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(リンゴのイメージ)

さて、演奏シーンで感心した事といえばリンゴのドラミングであろうか、勢いというかあれほどにパワフルにドラムを叩いているシーンは初見だったかも(^^;
1964年における初の渡米においては、大きな施設の中央にあるステージへ歩かなければならなかったステージセットに、まだこの頃はまだビートルズへの興奮を激しく表すファンは多くはなかったのだろう。
そこで『I Saw Her Standing There』の演奏においてはリンゴのドラミングが早いだけではなくこんなに力強かったのかぁ!と今更なから驚いた(^^;
ピート・ベストとの交代の理由はそこだったのかも。


エンドロールには1963年にファンクラブで配布されたクリスマスフレキシからの音声が流れる。
ジョン、ポール、リンゴ、ジョージの順で喋っていたフレキシ用のお喋り(台本は広報担当トニー・バーロウ)で幕を閉じるのだが、なぜクリスマスフレキシからの音声であったかは不明である。
とは言え、デビュー早々の頃はまだ彼らはスレていない青年たちだった事が明らかであり、そんなメンバーたちの若さからの熱意も感じていた。

と、これで終わるものかと伺えたのだが、本編の始まる前にシェイスタジアムでのライブ映像を含む断りが表示されていたので、おぉ?!これはもしや!


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(『The Beatles 1』からのイメージ)


断片的に含まれていた『The Beatles 1』でのシェイ・スタジアムコンサートはいつしかちゃんとした形で公開されるであろうと予想していたが、まさか1年後に観られるとは感激した!
映画のリリースに先立ち、ビートルズのフィルム映像ショットとして1965年のシェイ・スタジアムコンサートでの内容を30分含まれている事が発表された。

約50分の内容を30分で編集した内容であり、かつての断片的な映像からは理解できなかった事だが、MCが上手くなかったり、途中でポールのミストーンがあったり、また観客の人々の年齢が幅広かったのには意外だったかも。
多分、娘に同伴した親なのだろう、ロックミュージックに対して当時の大人たちは偏見を持っていたという事が定説であったが、この場合は自分の子供の監視のつもりであったのだろうか?
観客席エリアから飛び出して遠くのマウンドにセットされたステージに向かってくる若者たちを捉えようとする警官たちを眺めて半ば楽しんでいるようなメンバーのセリフも含まれており、熱狂すぎるファンに対しての冷ややかな視線も感じたりした。

で、最後の曲を、と言うポールのMCに初めて気がついたのか、喚きだす観客の声も印象的だった。
『I'm Down』でこれで終わりだぁつ!と言わんばかりにシャウトするポールと、オルガン鍵盤肘流しを楽しむジョンが印象的でもあった。

まぁ、楽しいひと時は早く終わってしまうものだ。
シェイ・スタジアムでのフルライブ演奏を観た事で、次こそは武道館ライブであろうか?と淡い期待を抱き劇場を後にした。

(おわり)
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