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2016年08月29日04:13

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アメリカのイラク占領と不吉な黙示録信奉の影(下)2

マイミクのWIRED さんからの紹介その2の2

http://fujiwaraha01.web.fc2.com/fujiwara/article/omoto02.htm

宗教右派と結ぶブッシュと統一教会の影

藤原 謀略史観も面白いが私は石油問題のプロとして、ペルシア湾からカスピ海にかけて分布する石油資源の支配が、アメリカにとって最優先事項だと確信します。ただ、ブッシュが大統領になった経過を分析すれば、宗教右派の強力な支援を受けて当選したし、米国民の四分の一が福音主義者らしいから、その影響力は絶大だと言わざるを得ません。
大本 戦争をやる前から開戦は既に決まっていて、そのためにブッシュが勝つように仕組まれて、フロリダでの茶番劇が起きてトラブったが、結局は予定どうりにブッシュが勝ちました。
藤原 選挙は得票数で勝負がつくと思われているが、コンピュータのプログラムを操作するだけで、結果は決めたように出るようになっています。だから、情報化時代の選挙は単なる儀式に過ぎないと思うが、コンピュータのプロとして大本さんはどう考えますか。
大本 最初からプログラムをそう書いておけば、幾らでも操作できるとゴアも知っていたのに、全国的に自分の得票数の方が多かったので、もう一度数え直して欲しいと訴えてみたのです。そうしたらフロリダ地裁は数え直すと決めたのに、何とその翌日に連邦地裁はダメだと判決を出しました。真夜中に審議をしたかどうかは分からないが、数えてはいけないという不可解な判決が出たのに、アメリカ人は何も言わないのだから奇妙です。
藤原 大本さんの指摘どおりで結果は決まっており、ブッシュが変な選挙のお陰で大統領になったのは、背後に宗教右派が控えていたためです。しかも、無視できないのが統一教会の存在であり、統一教会は福音派の一翼に連なっていて、ブッシュ親子のスポンサー役もしています。統一教会が発行している「ワシントン・タイムズ」は、レーガン政権時代のホワイトハウスに食い込むのに成功して、朝の閣議の前に閣僚たちが読んでいたし、ブッシュ副大統領も愛読者だったと言われており、名門のUPI通信社も統一教会の系列です。
大本 統一教会がそれだけワシントンに食い込んで、同じキリスト教として宗教右派に深い根を張り、米国の政治に影響力を持っているとしたら、日本としては油断がならない感じですね。メシアを名乗る文鮮明教祖の指揮の下に、ブッシュ大統領の政策を背後から操るならば、福音主義者同士の狂信の相乗効果で、恐ろしい事態が起きることも予想できます。
藤原 十分考えられます。1996年の秋に後楽園の東京ドームで、統一教会のダミーである「世界平和女性連合」の総会が開かれ、副大統領を離任直前のブッシュが講演しています。読者で統一教会の内情に詳しい人の話では、その頃にバーバラ婦人は按手(ordination)を受けており、文鮮明の熱心な信奉者になったそうです。文鮮明は壮大な世界戦略の持ち主であり、ホワイトハウスを抑えれば世界を動かせると考え、メディアを支配する高度な戦術を使って、ワシントンに拠点を作るのに成功しています
大本 それに別働隊が国際勝共連合だという点で、反共思想はアメリカの右派と共通するし、国際的に幅広い活動を展開し易いから、ブッシュにとって実に頼もしい味方ですね。
藤原 自民党を応援して平和国家を作ろうという創価学会は、世界を動かそうと狙う統一教会に較べたら、せいぜい日系人の枠の周辺で活動するだけです。それは文鮮明と池田大作という宗教家が、人間としてどう生きるのかという差に由来しているのであり、共に宗教をタネに権力欲を満しているとはいえ、勝共連合として岸信介や笹川良一を取込み、未だに自民党議員の秘書として教会員を何百人も送り込んで、日本政府を操る威力が統一教会の誇りでしょう。岸の子分として反動路線を推進していた、福田赳夫の秘書官として政治を学んだ小泉純一郎が、勝共連合の筋で隠れ統一教会なのは、知る人ぞ知る日本の政界人脈の家系図であり、そんなことくらいCIAは良く心得ているから、ブッシュは小泉を愛犬チンコロ扱いするのです。
大本 ペットなら可愛がってもらえるメリットもあるが、ご主人に言われればイラクにまで派兵するし、戦費の奉加帳が廻ってくれば無い袖を振るい、一兆円ちかい資金を提供するという始末だから、日本の運命は情けないことに、空になれば使い捨てになる財布と同じです。
藤原 アメリカのイラク侵略の手伝いをすることで、日本が得るものはブッシュの感謝の他は何もありません。ただ、改憲を狙う自民党の右派が希望するのは、イラクで射殺や爆殺される自衛隊員の遺体を利用して、盛大な慰霊祭を靖国神社を使って行い、犠牲者を英雄に祭り上げて軍神に仕立てることにより、改憲の布石にしようというのではありませんか。



世界の支配者が独占するビジネスと狂気の時代

大本 今の日本の政治は全体的にネオコン化して、国民が無気力になっているのを利用しながら、軍国主義に向かって突き進んでいるので、イラクに自衛隊を送り海外派兵に慣れれば、改憲も核装備も簡単だと政治家は考えている。だが、アメリカは本心で日本を独立国だとは思っていません。だから、日本人が勝手なことをするのを許さないし、金融を始め主要企業は実質的に支配しているので、イラクでの犠牲者は犬死になるだけです。
藤原 金融破綻で銀行はこれからも倒産が続くから、銀行は総て横文字の名前になるだろうし、植民地化への憤懣と怒りを封じ込められた反動で、国粋主義に基づく攘夷思想を蔓延させて、残念ながら日本は没落せざるを得なくなる。ブッシュの言いなりになるだけの小泉政権のために、外交力の無い日本は要請だけで済む国として、交渉する必要も無い属領であると考えているから、アメリカは日本を完全にコケにしています。
大本 世界の支配者はこれまで幾つもタブーを用意して、支配体制が揺るがないようにして来たが、名目的な外交権だけは各国に与えることで、民族的な自尊心は満足させたわけです。だが、小泉内閣は何でも米国の言いなりになって、アメリカの国益を最優先にしているだけだから、こんな使いやすい政府はないわけです。昔から覇権国だけが独占して来たビジネスとして、筆頭の石油事業では製油や販売なら構わないが、石油開発には絶対に手を出させなかったし、麻薬ビジネスも介入させない独占事業だから、麻薬取引での検挙は他のグループがやった時に、それはいけないと言って弾圧するのです。
藤原 石油のプロだった私がズバリ言えることは、石油開発は別に禁止されているわけではなくて、優れた頭脳と補給線の確保が必要であるために、軍隊と同じように巨大な組織と資金がいるので、誰でもが簡単にやれないということです。
 麻薬に関しては発言するだけの知識がないが、輸送と販売のネットワークを築いた上で、全世界の警察を相手に争う必要があるために、誰でも簡単に手を出せないビジネスなのです。
大本 その次は兵器を製造するビジネスであり、これは基幹産業と密着して財閥が担当するか、国営に準じた組織が下請けで担当している。更にダイヤモンドと金は勝手に作ったりは出来ず、大量に扱うと恐いオジサンがやって来て、たちどころにビジネスを取り上げてしまう。
 それから、本当のことを言うとか書くのも禁止されていて、「焚書坑儒」ではないが真相に触れたら大変であり、真実を語るものは抹殺されているのです。
藤原 だから、ケネディー暗殺や九一一事件を追及する者は、不可解な事故死や暗殺によって葬られているのだし、「死海文書」のような危険な文献は抹殺されており、皆が恐がって黙るから迷宮入りで終わりになるのです。
大本 独占すれば圧倒的な利益をもたらすビジネスは、支配者以外は扱っていけないと制限され、苦労の多い分野だけが一般に開放されているのが、見えない統制がある自由経済の仕組みです。それに加えて世界支配に必要なために、メソポタミアからアフガンにかけての地域に潜んでいる、古代の叡知やオーパーツを手に入れるために、アメリカは戦争をはるか前から準備していたのだし、九一一事件もテロを口実にした芝居だと思うのです。
藤原 あなたが言う独占ビジネスは英米が支配していて、特に石油資本はアングロサクソン系の支配に見えるが、ロイヤルダッチ・シェルにはユダヤ利権もあるし、金とダイヤモンドは完全にロスチャイルドが抑えており、情報メディアもユダヤ系が握っていますよ。
 だから、私は中東とカスピ海の石油利権の確保が、世俗の利害の対象として戦争理由の筆頭にあり、その次に宗教右派とユダヤ人がハルマゲドンで手を組み、メシアの再臨で千年王国を求める宗教的な心理が、イラク戦争を起こした理由だと考えています。
大本 二人の見解は最初に予想したほどは違っておらず、石油を中心に見るかオーパーツに注目するかの差で、精神的なものに関しては同じ意見だから、ハードの面でお互いの見解が異なっただけだと言えそうですね。
藤原 いずれにしても不可解なことが多すぎるが、世界が冷静さを失って狂気が支配している時だけに、ハルマゲドンだけは絶対に無いように希望して、この陰謀史観をめぐる対談のまとめということにしましょう。本日は長時間ありがとうございました。
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