*熊本県代表の秀岳館高等学校は、
全国高校野球選手権大会で、準決勝に進出した。
野球部応援の中心になっている吹奏楽部は、
吹奏楽コンテストの地方大会では3年連続で金賞を受賞する実力。
今年の全国高校吹奏楽コンテスト・南九州大会でも金賞が期待されていたが、
「南九州大会には出場しない」と主催者に伝えた上で、県予選で金賞を受賞。
吹奏楽部は南九州大会出場を断念し、甲子園球場で野球部を応援する事を選択した。
「西日本新聞」より
「秀岳館吹奏楽部「野球部と日本一に」 大会断念し甲子園へ」
http://www.nishinippon.co.jp/nsp/koushien_kumamoto_2016/article/267365
>吹奏楽部は部員21人。4年連続の出場が懸かる
>南九州小編成吹奏楽コンテストの県予選を翌週に控えた7月26日、
>野球部が甲子園切符を手にした。
>南九州大会は8月11日。県予選を通過しても、甲子園の応援を優先すれば
>大会には出られない。コンテストか、甲子園か。7月下旬の職員会議は2日間にわたった。
>多くの教員が「コンテストに出るべきだ」と主張した。
>吹奏楽部の3年生6人も話し合いを重ねた。
>「コンテストに出たい」と涙を流す部員もいた。
>しかし演奏がなければチアリーディングもできず、応援が一つにならない。
>「野球部と一緒に演奏で日本一になります」。
>顧問の教諭に決断を伝えた部長の樋口和希さん(17)の目は真っ赤だった。
>8月1日の県予選には「上位入賞しても南九州大会を辞退する」
>と主催者側に申し入れて出場し、金賞を受賞した。
これを美談だと持ち上げる方がいる一方で、
学校側から甲子園行きを強制されたんじゃないかと邪推する人もいた。
まとめサイトでは、秀岳館吹奏楽部の部員と称するアカウント(既に削除)
のつぶやきが、まとめサイトで拡散している。
そういう無責任な発言を野放しにしていては、いけない。
ちょっと調べてみた。
「J CAST ニュース」より
「秀岳館吹奏楽部はなぜ甲子園応援を選んだのか 「学校圧力」説の真相を顧問に聞く」
http://www.j-cast.com/2016/08/18275579.html
>8月1日の県予選には、南九州大会への出場に出ないということを伝えて出場し、
>「金賞」を獲得していた。
顧問の先生のコメント
>「うちは応援団もチアも、部活としては存在しません。
>チアは色んな部活の希望者が集まって結成されています。
>そのため、吹奏楽部が甲子園に行かないと応援がまとまらないわけです。
>『テレビ中継もある場で、吹奏楽もチアもないのはかっこ悪い』。
>生徒からはそんな意見も出たようです」
部活動
運動部
http://www.syugakukan.com/club/index-s.html
文化部・同好会
http://www.syugakukan.com/club/index-c.html
チアリーディング部や応援団は、ない。
演奏なしで、寄せ集めの応援をまとめる事はできないと判断したのだろう。
>同校の吹奏楽部が、仮に南九州大会で勝ったとしても、
>そこから全国大会への出場はできないグループに入っていたことも影響したようだ。
吹奏楽に詳しい方ならご存知でしょうが、
吹奏楽コンテスト・高等学校の部の全国大会に
小編成部門(B部門)、合同部門(C部門)は、ない。
大編成・中編成部門(A部門)のみで開催されている。
従って、昨年の全国大会にも秀岳館高校の吹奏楽部は、出場していない。
http://www.asahi.com/edu/suisogaku/brass/result_high.html
顧問の先生のコメント
>「熊本地震で、家の建て直しなどにお金がかかっている家庭もあります。
>南九州大会の沖縄遠征にかかる費用は1人8万円ほど。
>『苦しい』というのが本音だったのでしょう」
南九州大会止まりになる事が分かっていての、部活動。
新しい楽器を買うだけでも、負担の大きい吹奏楽。
自宅再建しないといけない家庭で、8万円は大きな金額。
野球部の応援なら、学校側、保護者会側、同窓会側、OB会等が
遠征・宿泊費用を負担してくれるのだろう。
来年も甲子園球場で応援できるかどうかは分からない。
準決勝では、南九州大会に出られなかった分まで、演奏・応援してもらいたい。
※ここからは、おまけの日記です。
秀岳館高校の野球部は、「大阪第2代表」とか「オール枚方」
と呼ばれる位、野球留学の生徒の多い部。
「秀岳館野球部の2016年メンバー・戦績」より
「最近のスタメン」
http://www.kyureki.com/koko/team/?team=%E7%A7%80%E5%B2%B3%E9%A4%A8
6名が「枚方ボーイズ」というリトルリーグ所属だった生徒。
大阪府枚方市の「枚方」です。
*春の選抜大会での記事。
「NEWSポストセブン」より
「センバツ「秀岳館だけには優勝させるな」という雰囲気あった」
2016.04.06 16:00
http://www.news-postseven.com/archives/20160406_399981.html
http://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=125&id=3934088
>同校は熊本の高校だが、ベンチ入りメンバーに熊本出身者はゼロ。
>「鍛治舎監督はパナソニック野球部監督時代、大阪のボーイズリーグの名門
>『オール枚方ボーイズ』を兼任して、2013年にはチームを史上初の
>中学硬式野球5冠に導きました。
>そして2年前、秀岳館の監督に就任する際、その5冠メンバーを
>根こそぎ同校にスカウトした。大阪や東京の甲子園常連校に入学できなかった
>球児が越境したケースとは異なり、チーム丸ごと、他県に“移籍”するのは前代未聞です」
>“佐伯天皇”と呼ばれた佐伯達夫・元高野連会長なら、
>このチームに出場権を与えていないと思います」(高野連関係者)
>高校野球のイメージを壊しかねないため、
>高野連内部では「秀岳館だけには優勝させるな」という雰囲気が流れた。
そこまでして、甲子園に出場させたいんでしょうね。
■【第98回甲子園】西日本の2校はベンチ入り全員が「野球留学生」
(日刊SPA! - 08月07日 09:12)
http://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=81&id=4131839
>●2016県外出身者人数(ベンチ入り18人のうち)
>※学校名[出場回数/公私立/予選参加校数]:県外者人数(出身中学県)
>[10人以上]14校(昨年13校)
>・鶴岡東[2年連続5回目/私立/49校](山形):10人
>・聖光学院[10年連続13回目/私立/78校](福島):11人
>・山梨学院[5年ぶり6回目/私立/36校](山梨):11人
>・近江[2年ぶり12回目/私立/52校](滋賀):11人
>・高川学園[初出場/私立/59校](山口):11人
>・日南学園[2年ぶり8回目/私立/48校](宮崎):11人
>・盛岡大付[2年ぶり9回目/私立/68校](岩手):12人
>・京都翔英[初出場/私立/79校](京都):12人
>・創志学園[初出場/私立/59校](岡山):12人
>・中京[14年ぶり6回目/私立/68校](岐阜):14人
>・尽誠学園[9年ぶり11回目/私立/40校](香川):14人
>・八戸学院光星[2年ぶり8回目/私立/65校](青森):17人
>・明徳義塾[7年連続18回目/私立/29校](高知):18人
>・秀岳館[15年ぶり2回目/私立/63校](熊本):18人
選抜の記事での、教頭先生の言い分。
>「鍛治舎監督の下に選手が集まり、レギュラーとなったのが、
>たまたま大阪出身の子供たちだった。彼らに刺激を受けて
>熊本の子たちもレギュラーを目指しますし、
>それが熊本のレベルアップにもつながると思います」
有名大学合格者数で競えてない私立高校は、
どこかで宣伝しないと生き残れないんでしょうね。
秀岳館、常総降し4強一番乗り
http://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=2&from=diary&id=4148637
やり方はともかく、準決勝進出、おめでとうございます。
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