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2016年08月08日23:17

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シュロモ・ヴェネツィア著書『私はガス室の特殊任務をしていた』読みました 

私はガス室の「特殊任務」をしていた
http://ona.blog.so-net.ne.jp/_pages/user/iphone/article%3Fname%3D2012-01-12

「シュロモ・ヴェネツィア」でぐぐると、こんなブログが出てきます。
上記ブログは非常に分かりやすく纏めてあったので、参考になると思います。

以下は、読んでみた感想。

話の流れを見ていた人はご存知だと思いますが、ひょんなことからナチス・ドイツ時代のユダヤ虐殺について興味を持つ機会がありましたので、図書館に出向いてナチス関連の著書を何冊か借りて読みました。
読んでみたのは、以下の通りです。

アウシュヴィッツの奇蹟〜死の国の音楽隊 著者:シモン・ラックス
母と子のナチ強制収容所 著者:シャルロッテ・ミュラー
私はガス室の「特殊任務」をしていた 著者:シュロモ・ヴェネツィア

後、「アウシュヴィッツでおきたこと」と言う本も借りましたが、それはまだ読み切ってないです。
てか、そろそろ返却日なのに読み切れるかなぁ・・・

アウシュヴィッツがメインですが、シャルロッテさんの著書だけはアウシュヴィッツではないですね。
シャルロッテさんの著書を読んでいて思ったのは、日本の共産主義と違ってドイツの共産主義は他人の信仰、異なる価値観を理解しようと言う姿勢があるのかな?と思った事が興味深かった。
十字架を取り上げられたシスターが悲しんでいるのを見て、彼女の為に十字架を取り返してきて「私は信仰心を持ってはいませんが、こうすることで貴女が喜んでくれることは知っています」と言う所などは、私が知っている共産主義と全然違っています。

シャルロッテ「信仰心を持たない私が触れてしまった事で、ロザリオを汚してしまったのではありませんか?」
シスター「そんなことないわ。貴女の行いで、このロザリオは更に輝きを増したのよ」


こんなやり取りがあったそうで、非常に胸を打たれます。
志位やSEALDsなんかは、シャルロッテさんの爪の垢煎じて飲めよと言いたくなりますね。

死の国の音楽隊でも、ガス室の特殊任務の話でも、どちらでも共通して言えることは、
『現実に地獄を見て、生き残った人の手記だからこそ、生々しいリアリティがある』
と感じました。

特にガス室の特殊任務の話については、著者のシュロモさんはインタビュー形式で著書が進んでます。
具体的には

Q:〜〜では、どのようなことをしていたのですか?
A:私は、〜〜で、〜〜をしていました。

と言った形で進んでます。
又、自分の目で見た事しか書いておらず、知らないことは知らない、分からないことは分からないと明言しており、事を大袈裟に見せようと言う姿勢は無く、自分の目で見てきた事実を伝えたいと言う気持ちが伝わってきました。

ガス室で死体焼却をさせられていたユダヤ人(特殊任務部隊)は、最終的には証拠を残さないために特殊任務部隊に配属された人達も全員、殺されていたとのことです。
ただ、シュロモさんの場合は運よく、本当に運よく生き延びることが出来た、希少な例だと言う事が分かります。
手記を見ている限りでは、ちょっと運が悪ければシュロモさんは収容所で亡くなっていただろうことも良く伝わってくる。
シュロモさんをスコップで殴りつけた看守はスコップを縦に構えて横殴りに殴ってきたそうですが、看守がスコップを横に構えていたら、鈍器となって頭蓋骨を割られていただろう・・・とかね。

親戚をガス室に送らねばならない時の心境。
身体中が変色し、内臓が飛び出て血、吐瀉物、汚物が飛び散るガス室の中から死体を引っ張り出して焼却処分する様。
私は結構、グロ耐性ある人だと自分でも思ってるけど、それでもこれは気分が悪くなりました。
これがフィクションならどんなに良かったことか。
しかし、これは現実に行われていた事なんですよね・・・(シュロモさんが嘘をついていない限り)

暴力的なSS(ナチス親衛隊)や看守の事も赤裸々に描かれています。
しかし、その中にもごく一部ですが、人間らしさを持ってる人もいたと言う事も。
シュロモさんの著書なら、
『ドイツ軍は有能だと信じてSSに入ったが、事実を知ったら後の祭りだった。
殺されないためにも、周りに従うフリをするしかなかった』

と言うオランダ人SSとか。

死の国の音楽隊なら、普段は暴力的なドイツ人SSも音楽を聴いている間だけは人間らしさを取り戻し、気さくに肩を叩いてきて、慈愛精神がにじみ出てくるとか。
SSでありながらユダヤの楽曲を好み、しかしながらその趣味を下劣なものだと思い、恥ずかしがって隠しており、夜な夜な音楽隊の人達に「演奏してくれ」と頼みに来る人とか。
「ヒトラーは有能だ」と思ってはいても、ヒトラーを神のように考えるのではなく、あくまで自分の価値観に則って行動するSSとか。
特に後者はユダヤ人で編成された音楽隊とも仲良くなり、ソ連軍が攻めてくる直前、音楽隊の人達と
「ソ連が来たら私たちは解放されるのだろうか。君はどうなるんだろうか」
「ヒトラーは天才だ。あいつは誰もが信用しないような残虐な事をやってのける。君達が何を言っても恐らく信用されないだろう・・・」

と言った会話を交わしているのは何とも言えない気持ちになります。
他のSSに「ソ連が来たら私たちは解放されるのか。あなたはどうなるのか」なんて言おうものなら、その場で殴り殺されるか銃殺されるかでしょうから。

これらの著書を読んでいて思ったのは『人の命って、そんなに軽いものなのか』と言う事ですね。

ただ、やっぱりナチス親衛隊もユダヤ人も、同じ人間なんですよね。
感情があって、喜怒哀楽があって、隣人愛や家族愛がある。
「○○人だから」と言うだけで弾圧したり、ましてや虐殺するなど絶対に許される事ではありません。
民族憎悪と言うのはこれ程までに深くなるものなのかと思います。

それにしても、何百万人もの犠牲者を出したホロコーストは、何故起きたのか。
ヒトラーが悪い、ヒトラーを信じたナチス親衛隊も悪いと切って捨てるのは簡単だけど、それだけで済ませられるものではないでしょう。
やはり、問題点はナチズムと言う政治思想にあったのだと思いますが。
何故なら、アドルフ・ヒトラーを総統に据えたのは、間違いなく当時のドイツ国民ですから。
もちろん、第一次世界大戦で負けたドイツはとてつもない額の賠償金を課され、それに国民が苦しんでナチス労働党の台頭を許してしまったと言う背景もあります。
そういう意味では、ナチズムを生み出した原因は、連合国側にもあったことは否定できないでしょう。

ナチズムはサヨクの暴力性にも通じます。

ナチス「薄汚いユダヤを皆殺しにして抹殺すれば世界は平和になる」
サヨク「安倍とその信者を倒せば世界は平和になる(安倍を倒した後の事は考えない)」
IS「異教徒を皆殺しにすれば世界は平和になる」

並べてみると、全く同じだと分かりますよね。
サヨクも自分と異なる意見を持つものを暴力で叩きのめし、拷問し、殺害する事を屁とも思わないから。
多様性を認めない。
異なる者を暴力で叩きのめす。
そういう姿勢こそ、最も争いを呼び寄せることとなるのだと私は感じました。
我が国の『自称・平和主義』の団体こそ、平和を守れだの憲法守れだのと言いながら暴力を振るい、暴言を吐き、異なる者を叩きのめすわけだから、そういう連中こそ平和の敵であると。

又、民族憎悪については我が国も他人事ではないですからね。
反日国家が周りにいくつもあり、日本が憎くて憎くて仕方ない、日本人を憎悪し、日本人を叩きのめせと気炎を上げる国が近くにあるわけですから。
反日や民族憎悪と言うのは、「日本を憎む」「日本人を憎む」と言う事であり。
ナチスのユダヤ憎しと通じるものがあります。
民族憎悪が膨れ上がれば、当然ながら日本人も相手を嫌うようになる。
それが膨れ上がれば、日本人も相手を憎むようになる。
そうなると行き着く先は当然、武力衝突でしょう。結果、男は殺され、女はレイプされる。
どちらが勝つにせよ、行きつく先は地獄。

そうなる前に、日本を憎悪している反日国家とは縁を切るべきであると私は考えます。
縁を切り、最低限度の付き合いを留めるだけにしておきお互いに出来るだけ干渉しあわない事こそ、お互いの憎悪を煽らないための唯一の方法でしょうから。
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